【インタビュー】スーパーノヴァ・プ
ラズマジェッツ「みんなで楽しめる爆
発的なショーよ」

ドイツから出現した超新星スーパーノヴァ・プラズマジェッツは、ロックが輝いていた1980年代スタイルに21世紀のテイストを加味したモダン80sサウンドを聴かせてくれるハードロックバンドだ。夏の夜空を明るく照らすようなとびっきりキラびやかなデビュー・アルバム『スーパーノヴァ・プラズマジェッツ』について、女声ボーカリストのジェニファー・クラッシュが語ってくれた。
──スーパーノヴァ・プラズマジェッツはいつ、どのようにして結成されたのですか?
ジェニファー・クラッシュ:2014年にドイツのマンハイムで結成されたの。それ以前から私を除くメンバー達はスタジオでジャムをしてきたけど、ずっと個性のあるフロントパーソンが必要だと感じてきた。それでランディ(スターダスト/ギター、ヴォーカル)が友達だった私に、リハーサルに遊びに来るように誘ってくれたのよ。そうして全員と意気投合して一緒に曲を書くようになり、デビューEP『Reign In Plasma』を発表したの。
──メンバーはみんなステージ・ネーム(芸名)ですが、実は有名ミュージシャンが変名で参加していたり?
ジェニファー・クラッシュ:みんな過去にバンドをやっていたし、インディーズでレコーディング経験のあるメンバーもいるけど、有名人はいないわね(笑)。マニ・マクフライ(ギター、キーボード)は映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』から採ったものだったり、アレクシス・ローズ(ドラムス)、クリフ・バーボン(ベース)みたいな名前の方が楽しいでしょ?私たちはロックにfun=楽しい要素をもっと取り入れたいのよ。
──あなたの“ジェニファー・クラッシュ”もステージ・ネームですか?
ジェニファー・クラッシュ:そうよ。ジェニファー・ペイジのヒット曲「クラッシュ」(1998)から採ったの。本名を隠しているわけじゃないけど、ちょっとだけ神秘的な部分を持っておきたいのよ。
──バンドのメンバー達はどんなアーティストから影響を受けましたか?
ジェニファー・クラッシュ:他のメンバーは私より年上で、みんな30台前半だから、スキッド・ロウ、ポイズン、ボン・ジョヴィのような1980年代バンドから影響を受けているわ。私は彼らより下の世代で、今25歳だから、HIMやパラモアのような1990年代に出てきたバンドの方が好きね。私はマンハイムから近いハイデルベルク生まれで、幼稚園の頃から歌が大好きだったの。父親はネーナが好きだったし、母親はロビー・ウィリアムスのファンで、音楽業界とは関わりがなかったけど、応援してくれたわ。プロを志すようになったのは14歳…HIMを聴いたときね。それからカヴァー・バンドでパラモア、フライリーフ、ヘイルストームなどの曲を歌うようになった。私が一番影響を受けたシンガーはパラモアのヘイリー・ウィリアムスだったけど、ハートを歌うのも好きだった。「バラクーダ」「ジーズ・ドリームス」とかね。
──ジェニファーはCDブックレットでモーターヘッドのTシャツを着ていますが、彼らのことは好き?
ジェニファー・クラッシュ:うん、モーターヘッドはライブが凄まじくて、彼らがドイツの<ロック・アム・リング>フェスティバルに出演するたびに観に行ったわ。残念ながらレミーと会って話すチャンスは一度もなかったから、それが残念でならないわ。
──曲作りはどのように?
ジェニファー・クラッシュ:最初にマニとランディがギター・リフを書いて、私が歌メロと歌詞を乗せていくパターンが主ね。アルバムにテーマやコンセプトはないけど、1980年代のサウンドに21世紀の要素を採り入れた“モダン80sサウンド”を志しているわ。
──最近ではラムシュタインなどを筆頭にドイツ語ボーカルで世界的な活動をするアーティストが増えましたが、スーパーノヴァ・プラズマジェッツが英語詞にこだわる理由は何でしょうか?
ジェニファー・クラッシュ:まず私たちがインターナショナルな活動を前提にしていること、それからやはり英語がロックンロール・ランゲージだということがあるわね。英語の方がドイツ語より流れがあって私たちみたいなロックに向いているのよ。
──歌詞やミュージック・ビデオにはしばしばユーモラスなものがありますが、ユーモアはどの程度重要でしょうか?
ジェニファー・クラッシュ:とても大事よ。自分たちのやっていることがあまりシリアスになり過ぎないように、気を付けている。やっぱり音楽は楽しまなきゃ。
──1980年代スタイルのハード・ロック/ヘヴィ・メタルとユーモアを融合させたバンドといえばスティール・パンサーを思い出しますね。
ジェニファー・クラッシュ:彼らの音楽は素晴らしいわ。彼らのユーモアはちょっとお下劣な気もするけど、笑わずにいられない。いつか一緒にライブをやれたら最高だと思う。
──「ウィル・アイ・エヴァー・ノウ」MVの80sパロディがとても面白かったです。
ジェニファー・クラッシュ:そう、昔のMTVのビデオをVHSビデオで録画したみたいな感じでね。つい笑ってしまうけど、当時のロックには私たちを笑顔にするハッピーな要素があった。私たちはそんなハピネスをロックに取り戻そうとしているの。「リーヴ・フォーエヴァー」のビデオでも後半にエレクトロ・パートを入れたりして、楽しめるものにしているわ。このパートはライブでも演っているけど、いつもすごく盛り上がるのよ。ただ、1980年代の音楽は好きだけどレトロやノスタルジアに留まるつもりはない。それを現代に継承しようとしているし、レックレス・ラヴやH.E.A.T.みたいなバンドは私たちの先輩だと思う。
──日本盤ボーナス・トラックで映画『フラッシュダンス』サントラからマイケル・センベロ「マニアック」をカバーしたのは?
ジェニファー・クラッシュ:元々「マニアック」はライブでプレイしていて人気がある曲なの。今回、日本盤CDが出るにあたって、日本のリスナーのために特別なものをプレゼントしたかったから、スタジオ・ヴァージョンを録音したのよ。この曲が収録されていた『フラッシュダンス』は私が生まれる前の映画だけど、とても好きだわ。テイラー・デインの「テル・イット・トゥ・マイ・ハート」(1987)もカバーしたことがあるし、ライブではいくつもサプライズを用意しているの。
──スーパーノヴァ・プラズマジェッツのライブはどのようなものですか?
ジェニファー・クラッシュ:バンドもお客さんもみんなで楽しめる爆発的なショーよ。私たちはファンとグッド・タイムを過ごしたいし、エキサイティングな経験を共有したい。これまでドイツ全国でショーをやってきて、8月には夏フェスの<サマー・ブリーズ2017>にも出演することになっているけど、アルバムはヨーロッパ各国で発売されているし、日本でも発売されるから、これから世界中でライブをやりたい。今はバンドのキャリアにおいて重要な時期だし、バカンスなんて返上して活動するつもりよ。未来にエキサイトしているわ。
取材・文:山崎智之
2017年7月14日発売
スーパーノヴァ・プラズマジェッツ『スーパーノヴァ・プラズマジェッツ』
【完全生産限定スペシャル・プライス盤CD】 ¥1,800+税
【通常盤CD】 ¥2,300+税
※日本盤限定ボーナストラック収録/日本語解説書封入
1.リーヴ・フォーエヴァー
2.スーパーノヴァ・チーム
3.ホールド・ユー・クロース
4.ターン・オフ・ザ・ライツ
5.ウィル・アイ・エヴァー・ノウ
6.ナッシングズ・ゴナ・ストップ・ミー・ナウ
7.ハンギン・オン・マイ・リップス
8.ファスター
9.フォーリン・バックワーズ
10.フィール・ユア・フィア
11.ターン・アラウンド
《日本盤限定ボーナストラック》
12.マニアック(マイケル・センベロ カヴァー)
ジェニファー・クラッシュ(ヴォーカル)
マニー・マクフライ(ギター)
アレクシス・ローズ(ドラムス)
ランディー・スターダスト(ギター)
クリフ・バーボン(ベース)

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