OLDCODEX Painter YORKE. 『WHY I P
AINT
~なぜボクがえをかくのか~』
- 第8回 青空 / THE BLUE HEARTS -
第二次世界大戦のずっと後に生まれたオレは、いまだにピンと来ていないかもしれない。数年前、広島の原爆ドームの前で独り、一晩を過ごしてみた。
スケッチブックとペンを持っていたけれど、絵を描く気分にはとてもなれなかった。
人が創って人が壊したモノがとても美しく見えたから。
ぬるい風が心地よくて、眠りにでも落ちて行きそうな夜だった。子どもの頃ばあちゃんが話してくれた戦争の話を思い出したら、穏やかに流れる川が不気味で少し怖かった。
人が創って人が壊したモノがとても美しく見えたから。
ぬるい風が心地よくて、眠りにでも落ちて行きそうな夜だった。子どもの頃ばあちゃんが話してくれた戦争の話を思い出したら、穏やかに流れる川が不気味で少し怖かった。
明け方になって老人が花をたむけていた。オレはその老人が祈る姿をぼんやり見ていた。長い祈りで、神様に向けたものじゃない、って感じだった。そして老人は泣いていた。
"歴史が僕を問いつめる"
気付けば、祈る老人の姿を夢中で描いた。
オレには涙で滲んでいくスケッチブックの中を信じる事しか出来なかった。
"まぶしいほど青い空の真下で"
そしてぼくは今日も絵を描く。
街には素敵な音楽が溢れているから。
"歴史が僕を問いつめる"
気付けば、祈る老人の姿を夢中で描いた。
オレには涙で滲んでいくスケッチブックの中を信じる事しか出来なかった。
"まぶしいほど青い空の真下で"
そしてぼくは今日も絵を描く。
街には素敵な音楽が溢れているから。