パンクロックの名曲10選 今も歌い継
がれているパンクの定番曲を紹介

Lost In The SuperMarket – The Clas
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ザ・クラッシュといえば、セックスピストルズと並ぶロンドンパンクの双璧。
セックスピストルズがごく短い活動期間で時代を駆け抜けていったのに対し、クラッシュは活動期間も長く、楽曲のジャンルもロック、パンク、レゲエ、フォークなど多岐にわたり、70年代後半から80年代前半のイギリスを代表するバンドと言えましょう。
代表曲としてはロンドンコーリングやアイ・フォート・ザ・ロウなどが一番に挙げられると思いますが、ここは敢えて1979年ロンドン・コーリングに収録されている「ロスト・イン・ザ・スーパーマーケット」を挙げたいと思います。
曲の内容を一言でいうとスーパーマーケットで迷ったといいながら、人生での迷いを書いている曲です。歌詞もさることながらメロディーがとても美しく、聴くたびにしんみりした気分になることができます。

Basket Case – Green Day

世の中に多くのパンクキッズを生み出したといっても過言ではないGreen Day。彼らは必ずと言っていいほど「Green Day」がルーツに入っているのではないでしょうか。そのキャッチーなメロディとストレートで純粋なリリックに多くのオーディエンスを魅了し、日本では、90年代に日本のカラオケで最も歌われた洋楽アーティストに選ばれたほどです。
そんなGreen Dayの代表曲「Basket Case」は世のパンクイメージを180度変えた名曲です。ファーストアルバムからパンクサウンドに「思春期の純粋な恋心」を歌った曲を揃え、ラジオなどで多くのオーディエンスを魅了しました。この「Basket Case」が収録されているサードアルバム「Dookie」からは彼らのクレイジーチックなイメージをふんだんに放ったナンバーを揃え、Basket Caseは海を越え、世界中に知れ渡る名曲となりました。

Message In The Bottle – The Polic
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邦題は「孤独のメッセージ」。ポリスというと、稀代のメロディメーカーであるスティングが在籍したバンドという事で有名だと思います。このバンドは当時既にミュージシャンとして実績のあったスティング、スチュアート・コープランド、アンディ・サマーズの3人により、当時イギリスで流行していたパンクムーブメントの流れに乗ってデビューしました。
その後の音楽性はパンクから次第に離れ、レゲエやジャズに大胆にアプローチしていきますが、最初の2枚のアルバムは特にパンク色が強く、疾走感にあふれる楽曲が多くなっています。
中でも2枚目のアルバム「Reggatta de Blanc」は名盤。その中でも名曲として名高いのが「Message In The Bottle」です。
海で遭難した漂流者がボトルにメッセージを入れて流すのですが、気づいたら海岸がメッセージボトルでいっぱいになっているという内容の歌詞です。遭難者がメッセージを送るという内容を取りながら、実は人生の孤独について歌っている曲です。激しいギターのフレーズ、スティングの叫ぶような声とともに、哀愁のある歌詞に心を揺さぶられます。

Holidays in the Sun – Sex Pistols

パンクロックの名曲といえば、ピストルズかクラッシュ、ラモーンズ、ダムド、ニューヨーク・ドールズといった初期パンクバンドの曲が王道。パンクの先駆者たちの名曲から挙げたいです。
その中でもド直球といえば誰もが知っている「アナーキー・イン・ザ・UK」。しかし、今回紹介したい曲は「Holidays in the Sun」。邦題は「さらばベルリンの陽」。稀代の名曲「アナーキー・イン・ザ・UK」、「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」に知名度では劣るものの誰もが心地よく聴くことができるキャッチーなメロディー、これぞザ・パンクと言えるような疾走感は健在です。ピストルズの曲の中ではコード進行が何ともいえず素敵なので気に入っています。

STAY GOLD – Hi-STANDARD

Hi-STANDARDは日本のパンクロックを聴くならばまず聴いてほしいアーティストです。すべての楽曲が英語で作詞されており、ギター、ベース、ドラム、どの楽器を聴いてもとてもかっこよく、すべての楽曲がなんど聴いても飽きず廃れることのない楽曲です。今はHi-STANDARDとしての活動はあまりしていませんが、日本では伝説のバンドとして知られているのでオススメです。
Hi-STANDARDの数ある曲の中で、1番の代表曲と言っても過言ではない「STAY GOLD」がオススメです。まずイントロからすごくかっこよく、オクターブ奏法の部分もかっこよく、駈けぬけるような壮快感がたまらない1曲です。またライブがとても最高です。

リンダリンダ – THE BLUE HEARTS

この楽曲のポイントはパンクロックの要素しかないというところにあります。
歌声というよりも普通に喋っているような感じで出した大きな声でリンダリンダは歌われていて、曲はシンプルに力強いです。歌い方も繊細というよりは乱暴でやはり普通の綺麗な音楽とは正反対な印象を受けます。しかし、この曲を聞いていていい気分になることができるという点ではほかの音楽と同じか、それ以上です。
まさに音楽と言う枠にとらわれず、直接的に聞いている人間を揺さ振る力があるという風にリンダリンダを聞くといつも感じることができます。
リンダリンダのポイントはなんと言ってもその歌詞にあります。深みのあるその歌詞は何度でも聞きたくなってしまう良さをぜひきいてみてください。

ROCK ME BABY – THE BAWDIES

ボウディーズは、日本のロックバンドの中でも確立した音楽性をもつバンドだと言えます。
かつて日本ではメロコアブームと呼ばれる世代があり、英語を歌う若者のバンドというものがある程度普及しました。ボウディーズも一言で表現すれば『英語を歌う若者ロック』ですが、ほかのバンドとは一線を画しています。
その大きな理由として挙げられるのがボーカルのロイの独特な声と音楽性です。
バンドのサウンドや楽曲こそ、『本家王統のロック』とも言えますが、彼はなんといっても『黒人ロック』に多大な影響を受けたであろうサンドメイクをします。ブリティッシュロックの要素だけでなく、アメリカンロック、パンクロック、R&B、ファンク、フュージョン、ジャズのいいとこ取りをしたような、まさしく寄せ鍋のようなバンドです。
中でもこの「ROCK ME BABY」は、特徴的で個性的なサウンドでありながら、ポピュラーソングとして大衆の評価を得たと言える名作です。唯一無二の個性派バンドのキャッチーでポップでパンクな楽曲が、この「ROCK ME BABY」です。

銀河鉄道の夜 – GOING STEADY

この曲のおすすめのポイントはやはりそのサビの歌詞です。
銀河鉄道の夜ともはや怒鳴っているような感じで歌われるサビはまさにパンクロックそのもの。また、サビに入る前のAメロBメロもサビを助長するために一役買っており、聞いていていい気分になれるものです。
歌詞は正直意味不明な部分が多いのですがそれもパンクロックではよくあるパンクロックならではの魅力です。歌詞は理解できませんが聴いていて不快にならない点が非常に不思議で、それがまたかっこいいです。
銀河鉄道の夜は宮沢賢治の具体的な作品を題材としていたり、曲中にほかの曲の引用があったりなど、このような部分もとてもパンクロック的な部分であると言えます。

赤橙 – ACIDMAN

このアシッドマンは、まさしく日本のロックシーンはさる事ながら、日本の音楽シーンそのものを支えてきたといえます。彼たちの評価すべき点はいくつもありますが、その中でも楽曲に採用されるコードワークこそ、彼らの最大の魅力であり特徴です。
彼らがデビューした2002年当時のロックシーンの王道は『高校生でも真似できる簡単なフレーズ』が多く取り入れられた楽曲でした。音楽的な用語でいうパワーコードを多用して構成されたギターフレーズは、日本中のロックに憧れたキッズたちのコピーの元となりました。しかしアシッドマンは、そんなセオリーを打ち破り、全く新しい音楽のジャンルを確立しました。
一目見てもわからないようなギターコードにや、難解なフレーズなど、高校生のコピー元としてはまったくもってふさわしくない楽曲をたくさんも世に排出しました。その原点といえるのがこの「赤橙」です。この曲は、ギターの繰り返されるリフレインと、3ピースバンドということを忘れさせてくれるような満足感のあるサウンドでおりなされ、まさしく『3ピースバンド』の原点にして頂点とも言えます。

ANOTHER STARTING LINE – Hi-STANDAR
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2016年10月に発売されたハイスタ約16年ぶりのシングル「ANOTHER STARTING LINE」は、事前告知がありませんでした。突然、店頭に並んだのです。情報は瞬く間に広がり、多くの人がレコードショップに足を運びました。ストアプレイが流れると、開始10秒で、私のような人間にも「これはハイスタの音楽だ」という実感が沸きました。
そして、店内に難波章浩の歌声が鳴り響きます。技巧が凝らされているという印象は受けませんでした。ただ、シンプルに、まっすぐに、3つの楽器の音色と歌声が伝わってきました。とても心地よかったことを覚えています。驚いたのは、歌詞でした。飾り立てる言葉などなく、あまりにも直球です。正直私は、ハイスタの音楽を聴いて育ったわけではありません。伝説のバンドだ、という知識が私の頭にあるだけでした。しかし、このリリースは、私の心のど真ん中に刺さりました。
その日の店には、平日昼にも関わらず、スーツ姿のサラリーマンが多く集いました。見知ったミュージシャンたちが、大集合しました。初めて見る光景でした。CDを持ちレジに並ぶ人はみな、私より若い少年の表情をしていました。ある人は満面の笑みを浮かべ、大切そうにCDを持っていました。また別の人は、CDを抱きしめて泣いていました。並ぶ人たちは、思い思いに喜びを口にしていました。彼らは、彼女らは、それがどんな音源であるかを、その時はまだ知りません。“ハイスタが新譜を出した”という事実だけで、感情を揺さぶられ、衝動に駆られ、ここに来たのです。そういう人たちがたくさんいて、音楽シーンが揺れたのです。胸が熱くなりました。
音楽には夢があります。私はこれからも音楽に夢を持って生きていきたいし、あの衝動と感動をずっと忘れずにいたいと思います。

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