昭和モダン文化を彩った作品が一堂に
 『生誕120年 東郷青児展』が全国4
都市で開催に

『生誕120年 東郷青児展』が、2017年7月~2018年4月にかけて、全国4都市で開催される。
本展は、東郷青児(1897-1978)がこの秋に生誕120年を迎えるにあたって開催される回顧展だ。会場では、戦後に「東郷様式」と呼ばれた独特のスタイルが確立する1950年代末までを中心とする作品約60点と資料約40件を展示。画家入魂の代表作はもちろんのこと、藤田嗣治と百貨店に競作した対の壁画、再発見された戦前の二科展出品作、プライベートコレクションの希少品等々、一般的な東郷観が揺らぐような作品を一堂に紹介する。また、東郷が親交を結んだ山田耕筰、有島生馬、古賀春江、宇野千代、川端康成、藤田嗣治などの著名な芸術家との交流についても焦点を当てる。
《パラソルさせる女》、1916年、油彩・キャンヴァス、66.1×81.2cm、一般財団法人 陽山美術館
《コントラバスを弾く》、1915年、油彩・キャンヴァス、153.0×75.4cm、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
《サルタンバンク》、1926年、油彩・キャンヴァス、114.0×72.5cm、東京国立近代美術館
《超現実派の散歩》、1929年、油彩・キャンヴァス、64.0×48.2cm、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
《手術室》、1930年、油彩・キャンヴァス、194.0×112.0cm、大分県立美術館
東郷が弱冠19歳で二科展に発表した《パラソルさせる女》(1916年)は日本最初期の前衛絵画として話題になり、昭和初期のモダンな美人画は近代女性のタイプを変えてしまったとも称されている。本展ではさらに、アール・デコ全盛期のフランスに滞在した経験を活かした貴重な装丁本や、雑誌の表紙絵、舞台装置の写真など、昭和モダン文化を彩ったデザインの仕事についても観ることが可能だ。まさに、東郷青児の画業のすべてを総覧できるまたとない機会となるだろう。気になる方はぜひ足を運んでみては。
《山の幸》、1936年、油彩・キャンヴァス、173.0×173.8cm、シェラトン都ホテル大阪
《紫》、1939年、油彩・キャンヴァス、129.6×79.7cm、損保ジャパン日本興亜
《平和と団結》、1952年、油彩・キャンヴァス、99.0×79.0cm、朝日新聞社
《バイオレット》 、1952年、油彩・キャンヴァス、108.4×80.0cm、損保ジャパン日本興亜
《裸婦》、1952年、モザイクタイル絵、164.0×121.0cm、INAX ライブミュージアム(PART OF LIXIL)
イベント情報
生誕120年 東郷青児展
【広島会場】
会場:ふくやま美術館
会期:2017年7月8日(土)~9月3日(日)
休館日:月曜休館 ※ただし7月17日(月・祝)、8月14日(月)は開館、7月18日(火)は休館
【東京会場】
会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
会期:2017年9月16日(土)~11月12日(日)
休館日:月曜休館 (ただし、9月18日、10月9日は開館、翌火曜日も開館)
※10月1日(日)はお客様感謝デー(無料観覧日)
【福岡会場】
会場:久留米市美術館
会期:2017年11月23日(木・祝)~2018年2月4日(日)
休館日:月曜休館、年末年始 ※祝日・振替休日の場合は開館
【大阪会場】
会場:あべのハルカス美術館
会期:2018年2月16日(金)~4月15日(日)
※休館日は現在調整中
公式サイト:http://togoseiji120th.jp/

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