映画『先生!』広瀬すずにインタビュ
ー、先生と生徒の切ない純愛ー大人の
魅力に胸がキュンとしました

人気コミック『先生!』がついに実写映画化。生田斗真、広瀬すず初共演でおくる映画『先生!』が、2017年10月28日(土)より全国で公開される。
原作は、1996年から2003年まで別冊マーガレットで連載されていた、累計発行部数570万部を超える同名コミック。2016年公開となった映画『青空エール』や『俺物語!!』などを手掛ける著者・河原和音が描くのは、まだ恋を知らない女子高生・響の物語だ。
響は、ちょっぴり不器用で、所属する弓道部の練習に精を出す高校2年生。同級生たちと恋バナに花を咲かせるが、まだ”人を好きになること”がどういうことなのかわからない。
しかし、苦手な世界史を担当する伊藤貢作先生が時折見せる優しい笑顔や男らしい大きな手、授業を忘れてベンチでうたた寝する姿に自分の心が動くのを感じていた。―この気持ちは何だろう?
そんな響の生活がある日を境に変化する、「先生、、、好きになってもいい?」。
伊藤先生への恋心を自覚してからは、初めての連続だ。ドキドキやときめきと同時に、自分の気持ちをひたすらストレートに伝え続ける響には、胸の苦しさや悲しみも降りかかる。―恋がこんなに幸せで苦しいものだなんて知らなかった。
教師と生徒の禁断の恋でありながらも、伊藤先生と真摯に向き合い純愛を貫く響役には、うなぎ登りの人気と活躍を見せる女優・広瀬すず。映画『ちはやふる』『四月は君の嘘』『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』など、ひっきりなしに出演作が続く広瀬だが、本格的な恋愛映画に挑むのは、『先生! 、、、好きになってもいいですか?』が初めて。
映画『先生! 、、、好きになってもいいですか?』公開に先駆け、広瀬すずにインタビューを実施。初挑戦となった恋愛映画のエピソードや自身の初恋について話を聞いた。
Q.初めての本格恋愛映画、どんなところが大変でしたか。
相手役を好きになることが、やはり大変でした。自分自身がその人のことを好きにならないと、響の想いは共有できないなとわかっていたので。でも、自分からいいなって思う状況とは違って「あの人を好きになってください」って言われているのとほとんど一緒ですから。撮影に向けて、ラブストーリーをやってきた同世代の俳優・女優さんに話を聞いて、色々と教えてもらっていました。
Q.どんなアドバイスを受けましたか。
みんな共通していたのは、本当に相手のこと好きじゃないと出来ないってこと。言われて「やっぱりそうか~」って思いました。ある俳優さんからは、「好きを通り越してこうなっちゃうんだよ」って当時の気持ちを聞いて。これをしたらキュンキュンするとか計算ではなくて、気持ちが一番大切だと改めてわかったので、相手を意識することから始めようと思いました。
Q.伊藤先生を好きになるきっかけとなったシーンはありますか。
劇中で居残りをしているシーンがあるのですが、教室に先生が入ってきて、響に無言で頭をパンパンとするんです。その時に、先生の中の少年性が出てくるというか。同じ目線で話せている感覚と、少女でも心くすぐられるような大人の魅力を感じてしまい胸がキュンとしました。
それと二人で車の中で話すシーンも印象に残っています。「寒くないか?大丈夫か?」って声をかけてくれる。優しさがにじみ出ているところから、こういう人って魅力的だよなって思いました。
Q.響はアプローチできるタイプですが、広瀬さんも恋愛には積極的ですか?
響とは真逆です。普段は自分の気持ちに気付いても、積極的にアクションは起こせないんです。だから今回ずっと大変で。こんな気持ちどうやったら生まれるのって疑問だらけで、なぜこんなに積極的に頑張れるのが全然わからなかったんです。
Q.広瀬さんの初恋はいつ頃?
9歳でした、小学3年生。みんながその人の名前を色んなところで呼んでいるような人気者で、同じクラスのスポーツ少年でした。でも、イケイケのかっこいい感じじゃなくてかわいいタイプ。今振り返っても本当にみんなに愛されていた人だなと思います。
彼のことは中1まで好きでした。小学生は告白するとか付き合うとかないので、両思いになったときもありましたけど、中学から違う学校に進んでバラバラになっちゃいました。
Q.告白していないのに、なぜ両思いだと知ったんですか?
周りがばらすんです。「広瀬、アイツのこと好きなんだろ~」って言われて、「え、好きじゃないし」って答えたりしていました(笑)。
彼とはクラスが小3だけ一緒で、小4、5、6は全部違ったので、小4からはお互い意識してるんだけどなぜか話さなくなっちゃったんです、急に。低学年は無邪気で誰とでも話せるけど、高学年になると異性を意識して、男子、女子じゃなくなる。特にあっちがシャイで、後半はあんまり話した記憶がないです。
Q.彼のどこが好きでしたか?
最初、とてもミステリアスな雰囲気だったんです。あんまり話さないし、学校にもあまり来ない。不思議な存在で、「なんであの席いつもいないんだろう」ってずっと気になっていました。
しばらくしたら彼が学校に来るようになったんですけど、クラスが始まっちゃってるからなかなか彼は馴染めてなかったんです。でも、だんだんみんながその人の魅力に気付き出すと、彼の名前を呼んでその周りに集まってくる。それがとても素敵だなって。小学生ながらこの人は、人として愛される人なんだなって感じていました。彼は色々な人に幸せをもらって、あげている人だからいいなって。
Q.広瀬さんは大人っぽい小学生だったんですね。
私は末っ子なんですけど、父と母が兄と姉に付きっきりだったんです。母が「ごめん」と謝ってくるくらい(笑)。なので、保育園の頃から一人で過ごすことの方が圧倒的に多くて、変なところでませていたんだと思います。
広瀬は、『先生! 、、、好きになってもいいですか?』で恋愛映画に挑戦するだけでなく、弓道にも初めてチャレンジしている。撮影開始の3か月前から猛特訓を受け、本番まで週に1度の練習を継続的に行い撮影に臨んだという。
Q.初めての弓道、どんなところが難しかったでしょうか?
弓道は、所作があるところが難しい。私が学生時代に経験していたバスケットボールは、相手とのかけひきやその場の流れが大切です。けど、弓道は引く加減とか、高さに正解があって、それが全部重なると的の中心に当たる。他のスポーツは、目標を目指していくとそれを超えるものがあるし、そこから生まれるものもあるけれど、弓道は一人で行うということもあって、割りと目標以上に上がないというか。すごく難しいスポーツだなって思いながらやっていました。
Q.バスケットボールは、いつ頃からされていたのですか?
小2です。姉がはじめやっていて、姉の年代がトップになった瞬間、メンバーが一人足りなくなり、強制的に入れさせられたんです。数あわせですよね、立ってるだけでいいって言われてたんで(笑)。映画『ちはやふる』で千早を演じた時には、ちょうど話の中で、このときの私と同じようなストーリーがあって、この気持ちわかるって本当に思いました。
試合中は、相手のチームがいるから一対一でディフェンスにつかなくちゃいけない。「なんだこれ」って小2ながらに思ってました。
でも結局、小学生の間は割りとガツガツな感じでやっていました。中2からお仕事を始めたので、そこからはそんなにがっつりできずに、途中で辞めてしまいました。
Q.バスケットチームメンバーとの思い出はありますか?
バスケットチームの中に親友がいて、彼女にはとても支えてもらいました。中学でお仕事を始めて、精神的に波があったり、みんなとの距離がわかんなくなったり、自分で振り返っても激しかったなと思うほど、だいぶいろんなものが崩れたときがあって。そんな時、小学校から一緒だった親友が支えてくれた。
今も、その子が東京へ来たり、私が地元へ帰ったりして頻繁に会っています。イベントや映画の初日、完成披露試写会に呼んだりとか。同世代の女の子だから、同世代の俳優さんに夢中になっていて。「山﨑賢人さん~!」とか「菅田将暉さん~!」って言われれば、「呼ぶ呼ぶ~」ってイベントへ招待すると喜んでもらえます。自分が出ている映画だけど…って思いながらも、恩返しのつもりで彼女に会って御礼をしています。
Q.同級生と学校行事での思い出はありますか?
お仕事を始めていたので、学校もなかなか行けず修学旅行も行けなかったんですけど。高校の時に仲の良い4人組でいて、私が学校の授業や修学旅行に参加できないときは、絶対お土産を買ってきてくれていました。そのお土産を机の中に入れてくれてたりして。ファッションイベントや映画イベントがあると彼女たちを招待したり、今でも関係はよく続いています。
Q.ところで、お休みの日は何をされているんですか?
運動が好きで、最近はキックボクシングに通っています。1年くらい前、パーソナルトレーニングジムへ通い始めましたが、作品に入ると全く行けなくなってしまって。そんなときにキックボクシングに出会ったんです。気軽に行けるし、時間が自由にとれる。身体も変わりますし、何より楽しいので。上手くなるんです、それが面白い。
Q.最後に映画『先生! 、、、好きになってもいいですか?』の見所を教えてください。
とにかく、伊藤先生がかっこいいです!
そして、響のいいところは勇気をくれるところ。まっすぐな姿になんか恋したいなとも思うし、今しか伝えられない気持ちにも気付かされますし。それに、ここまで好きなものにまっすぐになれるところには心が動かされます。
響の精神強さや純粋な気持ちは、恋愛じゃなくても繋がるものが絶対あるはず。きっと心打たれるものがあるだろうし、何か持って帰ってもらえるものがあるんじゃないかなって思っています。
広瀬演じる響の恋の相手、伊藤先生を担当するのは生田斗真。トランスジェンダーの役を演じた『彼らが本気で編むときは、』など、幅広い役柄に挑戦し続けている生田にとって、恋愛映画への出演は『僕等がいた』以来5年ぶり。30代を迎え、大人の色気を纏った生田が、ぶっきらぼうだけど、誰よりも生徒思いの世界史教師を熱演する。
あまり感情を出さず愛想がない伊藤先生を演じるにあたり、衣装・ヘアメイクにもこだわりが。シャツの袖は腕まくりをして腕の血管を見せ、きっちりスーツを着てしまうと、スタイリッシュに決まりすぎてしまうため、腰回りのシャツはわざとゆるめにした。髪型もボサボサの無造作ヘアを選んだという。
撮影前には、「久しぶりに王道ラブストーリー作品に呼んで頂きました。青春時代の一瞬の煌めき、キラキラと輝く眩しい世界観の中で、大人の男を精一杯演じたいと思っています。生田、久々に恋愛映画やるってよ。キュンキュンを超えて、ギュンギュンする映画を作ります。」と、意気込みを語っていた。
監督は、映画『陽だまりの彼女』、『ホットロード』、『アオハライド』などを手がけた三木孝浩。また、脚本は、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などで熱狂的ファンを生み出した岡田麿里が担当する。
両者がタッグを組んだ『先生!』では、響と伊藤先生の恋愛模様だけでなく、彼らを取り巻く人間模様も鮮明に描かれている。
何度も心が折れそうになる響を明るく支える同級生役には、竜星涼と森川葵というフレッシュな2人をキャスティング。竜星涼は弓道部の部長・川合浩介役に、森川葵も同じく弓道部に所属する千草恵役に。また、響たちが通う南高と同じ地区の北高弓道部のエース・藤岡勇輔役には健太郎が抜擢。それぞれ、広瀬とともに弓道に初挑戦する。劇中では、学校生活で響と友情を育みつつも、彼らも恋に落ちるシーンがあるので見逃せない。
また、伊藤の同僚である関矢先生役には中村倫也、伊藤に思いを寄せる中島幸子役には比嘉愛未が選ばれている。
主題歌はスピッツの「歌ウサギ」。恋愛ソングの名曲を数多く生み出し、2017年で結成30年を迎えるスピッツにとって、実写映画主題歌新曲を書き下ろしは『櫻の園-さくらのその-』以来、9年ぶり。「恋愛は大体がキレイ事ではありません。でもそんな中で悩んでもがくのが醍醐味だとオジさんたちは思うのです。恥ずかしい思い出と向き合いながら作った曲ですが、この可愛い恋愛映画に寄り添うことが出来れば幸いです。」とコメントを残している。なお、原作者の河原和音は、『先生!』連載当時、スピッツの曲を聴きつつ、漫画の世界感を膨らませていたそうだ。
世界史担当の教師。愛想がなく生徒たちからは「シャレが通じない」「女っ気がない」などと言われているが、実は優しい性格。同僚の中島からも思いを寄せられている。校内の社会科準備室を自室のように使用しており、そこで眠っていることも多々。かなりの読書家であるが、極度の近眼でメガネがないと歩くこともままならない。
伊藤役は生田斗真。1984年10月7日生まれ、北海道出身。96~98年「天才てれびくん」に出演。以降舞台、ドラマ、コンサートと幅広く活躍。2007年にはドラマ「花ざかりの君たちへ イケメン♂パラダイス」に出演し、一躍注目を浴びる。
弓道部に所属する南高校の2年生。恋に臆病でちょっぴり内気だが、芯は強く初めて好きになった伊藤への想いをためらいなく伝える強さも持っている。世界史が苦手だったが、伊藤への思いを証明するために高得点を取るなど、努力家な一面も。まっすぐさゆえ、度々伊藤への気持ちが暴走し、千草や浩介をハラハラとさせる。
演じるのは、広瀬すず。1998年6月19日生まれ、静岡県出身。雑誌『Seventeen』のオーディンでミスセブンティーンに選ばれ、専属モデルに。13年ドラマ「幽かな彼女」で女優デビュー後、同年、映画『謝罪の王様』でスクリーン初登場。
響のクラスメイト、長身&イケメンで女子にモテモテ。自身の本命は、美人で有名な中島先生。中島からは子供扱いされ全く相手にされていない。
そんな浩介を演じるのは竜星涼。2010年ドラマ「素直になれなくて」で俳優デビューし、13~14年にかけては「獣電戦隊キョウリュウジャー」でドラマ初主演を務める。映画『泣き虫ピエロの結婚式』『君と100回目の恋』など主演作が続く。2016年1月には、ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)2016-17年秋冬コレクションに出演。
響の親友。響とは対照的に惚れっぽく、しょっちゅう誰かに恋をしているイマドキの女子高生。かつては浩介を好きだったが、現在は関矢先生に片思い中。
千草恵を務めるのは、広瀬と同じく雑誌『Seventeen』のオーディンにてグランプリを獲得し、デビューした森川葵。同誌専属モデルを経て、12年より女優活動を開始する。映画『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』『花戦さ』などに出演し、2017年には映画『恋と嘘』で主演。
北高校の弓道部部長を務める、藤岡勇輔。体育館工事のため南高校の弓道場を一時的に間借りし、響たちと練習を共にしている。実は、去年の大会で響を見かけてから好意を持っていて、伊藤に冷たくされ落ち込む響を力強く励まし続ける。
演じるのは、ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち」で俳優デビューをした健太郎。映画『俺物語!!』で俳優デビュー後、映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃっ たホントの話~』映画『サクラダリセット』などに出演している。
浩介をはじめ、男子生徒から圧倒的人気を誇る美人教師中島。普段はクールだが、伊藤に片想いする純粋な一面も。伊藤の響を見つめる特別なまなざしにいち早く気付き、嫉妬から響に痛烈な言葉を浴びせる。
中島幸子を務めるのは、比嘉愛未。映画『ニライカナイからの手紙』で女優デビューし、ドラマ「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命」シリーズで人気を集める。主な出演作に『僕等がいた』『カノン』など。
千草がラブレターを送るほど夢中な人気教師。同僚の中島に思いを寄せており、事あるごとにデートに誘っている。一見好青年風だが、私情のイライラで響に居残りを言いつけ、そのまま帰宅してしまうほど冷淡な一面も。
関矢役には中村倫也。映画『七人の弔い』でデビュー後、ドラマ「下町ロケット」「闇金ウシジマくん Season3」などに出演。映画待機作に『あさひなぎく』『伊藤くんAtoE』。
【作品情報】
映画『先生! 、、、好きになってもいいですか?』
公開日:2017年10月28日(土)
出演:生田斗真 広瀬すず 竜星涼 森川葵 健太郎 中村倫也 比嘉愛未 八木亜希子 森本レオ
原作:河原和音『先生!』(集英社文庫コミック版)
監督:三木孝浩
脚本:岡田麿里
主題歌:スピッツ「歌ウサギ」(ユニバーサルJ)
製作:映画「先生!」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
■ストーリー
初めて好きになった人は、好きになっちゃいけない人。
高校2年生の響は、ちょっと不器用でまだ恋を知らない17歳。そんな響が生まれて初めて本当の恋をする。その相手は口ベタだけれど生徒思いな世界史の教師、伊藤だった。「好きになっても、いい?」「俺はやめとけ」そう言われても、ただ好きで、どうしようもなく好きで。そんなまっすぐ過ぎる響きの想いが、ゆっくりと伊藤の心を溶かし始めていることを、響はまだ知らない。最後に“きちんとフラれるため”と向かった屋上で、伊藤は突然響を抱き寄せキスしてしまう。様々な想いが交錯する中、響の初めての恋の行方は・・・?
(c)河原和音/集英社 (c)2017 映画「先生!」製作委員会

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