【BUMP OF CHICKEN】『2011-12 TOUR
「GOOD GLIDER TOUR」』2012年1月31
日 at Zepp Tokyo

撮影:古渓一道/取材:高木智史

3年半振りとなった今ツアーは昨年12月のSHIBUYA-AX公演から始まり、このZepp Tokyoで終わりを迎えた。3年半というあまりにも長かった時間に相当する期待感を熱気としてファンは見せ付け、メンバーはその長い時を感じさせない圧巻のパフォーマンスを観せる。そして、同じ量の喜びを共有する両者。つまり、会場は熱くて温かい多幸感に満ちた空間となっていた。「ゼロ」「グッドラック」といった直近の楽曲や、「天体観測」「カルマ」など過去の楽曲も含んだセットリスト。作品ごとにバンドとして、人間としてより深部に迫った作品を生み出してきたBUMP OF CHICKENが、それを今の完成された音としてステージから披露する。メンバー4人が何度も向き合いながら音を奏でる姿は、誠実な気迫が込められているようだった。また、ファンはMCで藤原基央(Vo&Gu)や直井由文(Ba)のトーク中だろうが、“楽しい!”とか“チャマ(直井)、ベース変えた?”とか思い思いに語りかけ、もはや感情を抑えられない様子。楽曲が繰り出される度にヒートアップしていくフロアでは途中、具合の悪くなったお客さんも出たが、救出する時間を直井が作ったり、“せーので、一歩下がろうか”と藤原が促す。後のMCで藤原はそんなファンを“ベストパートナー”と評し、それゆえ終盤は何度もMCを挟み、“もう終わっちゃうなぁ…”と終わりを寂しがるシーンもあったが、その気持ちを楽曲に込め、凄まじい熱気で締め括ったのだった。ライヴハウスツアーという密度の濃いライヴを行なってきた彼らだが、4月からはアリーナツアーを敢行する。また違ったかたちのライヴを観せてくれるだろうと楽しみで仕方がない。

セットリスト

  1. アーティストの意向により公表を控えさせていただきます。
BUMP OF CHICKEN プロフィール

96年、幼稚園からの幼なじみで結成された藤原基央(vo&g)、増川弘明(g)、直井由文(b)、升秀夫(dr)の4人から成るBUMP OF CHICKENは、数々のコンテストを荒しまくり、99年3月に<ハイラインレコーズ>からデビュー・アルバム『FLAME VEIN』を発表、活動を本格化する。続いて00年3月には2ndアルバム『THE LIVING DEAD』をリリースし、地道なライヴ活動の甲斐あって、着実に彼らの音楽が認知され始める。(現在は2作品とも廃盤となり、再発盤が発売されている)。

当時、メンバー全員が弱冠20歳とは思えないほどの円熟味、安定感を感じさせるプレイが圧巻であった。なかでも、フロントマンでありソング・ライティングを手掛ける藤原基央の存在が、このバンドを支えているといっても過言ではないだろう。詩人の「山田かまち」を彷彿させる文芸的な歌詞、感情をストレートにぶつけたメロディ——それは過剰に生々しく、いたってリアルな世界を築く。言葉の弾丸を音の銃に詰め込みブッ放す……まさしくそんな感触だ。因みにインディーズ〜メジャーでリリースされている作品全てに隠しトラックが収録されている。

00年9月、<TOY'S FACTORY>から1stシングル「ダイヤモンド」でメジャー・デビュー。翌01年3月にはメジャー2ndシングル「天体観測」が55万枚を超えるビッグ・セールスを記録し、日本のロック・シーンを背負って立つ存在となっていった。その後、02年2月には、本作を含むメジャー1stアルバム『jupiter』を発表、シングルとアルバムを通じて初のオリコン週間チャート初登場1位を獲得し、その地位を不動のものとした。また、同年夏には、BUMP OF CHICKENの楽曲の世界観・メッセージをもとに制作されたフジテレビ系ドラマ『天体観測』が放送され、インディーズ時代の作品を中心に数多くの楽曲画使用された。

03年3月に、彼らが以前からファンでもあった『ONE PIECE』の映画『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』主題歌に、メジャー6thシングル「sailing day」が起用され、若者のみならず、下は幼稚園生、上は子供を持つ親までの様々な年齢層のファンを引き込んだ。そして04年5月29日、彼らの地元でもある佐倉市民体育館にて完全招待制フリー・ライヴを行い、<スペースシャワーTV>で全国に生中継された。(余談だが、このライヴの際、会場のヴォルテージが最高潮に上がった瞬間、体育館の底が抜けるというアクシデントが起こり、ライヴが一時中断した。)04年8月には、藤原自身がジャケット写真を描いたメジャー2ndアルバム『ユグドラシル』をリリースし、本作もオリコン週間チャート堂々1位を獲得した。

06年3月には、藤原基央が書き下ろしたナムコの人気RPG『TALES OF THE ABYSS』用のサウンドトラック集『SONG FOR TALES OF THE ABYSS』をMOTOO FUJIWARA名義でリリース。その後、山崎貴監督との出会いからコラボレーションが結実するタイアップが実現。07年11月に公開された大ヒットを記録した映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』主題歌を担当。映画の台本と仮編集映像を見て書き下ろされたメジャー13thシングル「花の名」は、映画の素晴らしい内容とも相俟って、この年を代表する大ヒット・シングルとなり、同時発売されたメジャー13thシングル「メーデー」と共にオリコン週間チャート初登場1位、2位を独占するとう快挙を成し遂げた。

07年12月、前作から約3年4ヶ月ぶりとなるメジャー3rdアルバム『orbital period』をリリース。デビュー9年目にして今もなお、購買層を拡大し続け、また若者からの絶対的な信頼と指示を受け続ける。このバンドが発信し続けるメッセージは、これからも多くの人々に大きな感動を与えるであろう。それだけ彼らが創る音楽の影響力の大きさは計り知れない。まさに、“時代が必要とした奇跡のアーティスト”——それがBUMP OF CHICKENなのだ。BUMP OF CHICKEN オフィシャルHP

OKMusic編集部

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