【ゴールデンボンバー】『ワンマンラ
イブ特大号「一生バカ」』2012年1月
14日 at 日本武道館

撮影:菅沼剛弘/取材:榑林史章

武道館2デイズ。1万6000人以上のファンを出迎えたのは、ガムテープで描かれた“一生バカ”の文字。山田馬鹿という名前の青年の悲しい人生を描いたオープニングムービーに続いて、鬼龍院 翔(Vo-karu)が天井から墜ちて来るという、斬新な演出でライヴはスタートした。“みなさま歴史的瞬間です。エアーバンドが武道館に出ました!”。
 「女々しくて」や「酔わせてモヒート」などキャッチーなメロディーで絶えず観客から笑顔を引き出し、歌広場 淳(Be-su)や樽美酒研二(Doramu(暫定))の手ぶりに合わせて、パラパラ大会のようにファンが一斉に踊り出す。「デスメンタル」や「元カレ殺ス」などメタル調の楽曲では、観客は狂ったように頭を振り始め、一転してヘドバン大会だ。ギターソロの代わりに展開されるネタも、武道館サイズにスケールアップして驚かせた。喜矢武 豊(Gita-)は、年末に溶接の資格を取得。ステージ上で火花を散らして金属製“ガチュピン”を完成させた他、自ら筆になって人間書き初めを披露。歌広場は、いい気になると転落人生が待っていると自らを戒め、落とし穴に転落して粉まみれ。樽美酒は「精力戦隊オサセンジャー」という、下ネタてんこ盛りの演劇のオチで、すっぴん顔をさらし会場に黄色い声援をもたらす。そして、アンコールでパンツ一丁で宙吊りになった鬼龍院、最後には“どうだ、いつもと変わらなかっただろう!”と。
 武道館だからと言って、特に楽器を練習してきたわけでもなく、いつものように会場を笑いと音楽のカオスで包み込んだ彼ら。ここ日本武道館で、武道ならぬエアバン道の神髄を見せた。

セットリスト

  1. ワンマン不安
  2. 綺麗になりたくて
  3. 抱きしめてシュヴァルツ
  4. 元カレ殺ス
  5. 酔わせてモヒート
  6. ホテルラブ
  7. まさし
  8. ※演劇1 8.こんにちは孤独
  9. ※演劇2
  10. 愛してると言えなくて
  11. ※演劇3
  12. 男心と秋の空
  13. ※演劇4
  14. 幸せな歌
  15. また君に番号を聞けなかった
  16. デスメンタル
  17. 僕クエスト
  18. 毒グモ女
  19. イヤホン
  20. †ザ・V系っぽい曲†
  21. さよなら冬美
  22. 愛なんていらねいよ
  23. 女々しくて
  24. かっこいいな英語って
ゴールデンボンバー プロフィール

04年に鬼龍院 翔(Vo-karu)と喜矢武 豊(Gita-)を中心に結成。バンド・コンセプトは「ハイパー・ギガ・ハイブリッド・スーパー・サブカル・ビジュアル・ロック」。笑撃のライヴ・パフォーマンスと、奇才・鬼龍院翔の創り出すクオリティーの高い楽曲で注目の究極のエアーバンド、ゴールデンボンバー。現在のメンバーは上記2人に加え、歌広場 淳(Be-su)、樽美酒 研二(Doramu)の4人である。

08年には5ヶ月連続で「抱きしめてシュヴァルツ」「元カレ殺ス」「トラウマキャバ嬢」などのシングル・リリースを行い、インディーズながら3,000枚のセールスを記録。09年にはコンセプト・ミニ・アルバム『イミテイション・ゴールド〜金爆の名曲二番搾り〜』(大物アーティストの過去のヒット・ナンバーのパロディ楽曲集)を発表。新ジャンルとも言えるこの“二番搾り”アルバムは<NACK5>や<FM802>でもオンエアされ、<YouTube>や<ニコニコ動画>などの動画サイトでじわじわと人気を集める。

そしてシングル「女々しくて」が発売3年目にして再び話題となり、11年8月には同曲の韓国語ヴァージョンやハウス食品『メガシャキ』CMソングを含む両A面シングル「女々しくて/眠たくて」を期間限定リリース。12年1月には初のオリジナル・フル・アルバム『ゴールデン・アルバム』を発売し、オリコン週間チャート初登場2位を獲得。即日ソールド・アウトとなった日本武道館、大阪城ホールでのワンマン・ライヴが大成功を収め、6月にはエアーバンドとしては異例の横浜アリーナ2daysを開催。

現在までにゴールデンボンバーの着うた(R)関連動画は、<dwango.jp>にて数え切れないほど1位を獲得。全楽曲の着うた(R)ダウンロード数は100万を超え、ビデオクリップや話題のガチュピンとムックー動画は、<YouTube>にて1,000万回再生、<ニコニコ動画>にて300万再生を突破するなど、ヴィジュアル系ファンのみならず、ネット・ユーザーも多く取り込む新感覚のバンドなのだ。ゴールデンボンバーオフィシャルHP
ゴールデンボンバーオフィシャルHP(モバイル)
ゴールデンボンバー オフィシャルYouTube
Wikipedia

OKMusic編集部

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