【斉藤和義】『ライブツアー 2009 >
> 2010 “月が昇れば”』2010年3月5
日 at 日本武道館

撮影:六本木泰彦/取材:編集部

ゆら~りぶらり。“いぇ~~い、こんちわぁ いやぁ武道館ですねぇ。前の店のランチがめちゃめちゃおいしくて…”。相変わらずユルい。気負いなんてもんがない。オープニングで立て続けにエッジを効かせ弾けたと思ったら第一声がこれだ。歌うたいは今日もナチュラル。昨年10月に始まったツアーも年をまたぎ終盤戦の山場、武道館。ずっとこの調子で全国回ってきたんだろうな…というか、これが斉藤和義。通称せっちゃんだ(通称の意はファンサイトへ)。だが、このメリハリ乗りが観客の懐に潜り込む。まだツアー中なので細かい流れには触れないが、基本的にはツアータイトルでもあるニューアルバム『月に昇れば』からの楽曲を全て網羅したセットに、マルチな才能で音楽担当した映画『ゴールデンスランバー』の制作秘話を不真面目に触れつつも披露。そして、要所を締める代表曲「歩いて帰ろう」の大合唱、聴かせどころの「歌うたいのバラッド」など幅広く永遠のロック少年ぶりでやんちゃな顔を見せた。また、外面的にはギターイメージの強い彼がピアノを弾き語る姿は、ピアニスト的な上手さはないけど本当に言葉が染み入る。だが反面、話す言葉はエロ満載。合間に挟むMC、クラップを煽るもみもみコール、他多数の放送禁止用語をハズかしげもなく言っても許される希有な存在。まっすぐ捻くれてる。“普通は…”という大人の常識から外れてるけど、“子供だから…”と思ってくれる懐の深いファンやスタッフの皆さんは本当に大人だ。少しうらやましく思ってるんだろうなぁ…既成概念って逆にカッコ悪いんだなって。なんか考えさせられる。そして、解放してくれる。頑張ろうぜ!なんて言いやしないのに。そういえば4月リリースの新曲「ずっと好きだった」も初披露してくれた。さらに、このライヴは5月にDVD化するとも言ってたが、盛り込まれた隠語をどう処理すんだろう? ピ~!
斉藤和義 プロフィール

サイトウカズヨシ:1966年6月22日(かに座)。出身地:栃木県。血液型:O型。93年8月にシングル「僕の見たビートルズはTVの中」でデビュー。翌94年にリリースされた「歩いて帰ろう」で一気に注目を集める。代表曲である「歌うたいのバラッド」「ウエディング・ソング」「ずっと好きだった」「やさしくなりたい」はさまざまなアーティストやファンに愛される楽曲となっている。自他ともに認めるライヴアーティストであり、弾き語りからバンドスタイルまで表現の幅は広い。また、自らの音楽活動に加え、さまざまなアーティストへの楽曲提供、プロデュース等も積極的に行なっている。また、11年には稀代のドラマー、中村達也とのロックバンド、MANNISH BOYSの活動もスタート。寺岡呼人、奥田⺠生、浜崎貴司、YO-KING、トータス松本と共に結成したカーリングシトーンズの一員としても活動しており、デビュー30周年を迎える23年は、4月に22枚目のオリジナルアルバム『PINEAPPLE』のリリースや全国ツアーの開催など精力的な活動が続いている。斉藤和義 オフィシャルHP

OKMusic編集部

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