【レミオロメン】レミオロメン さい
たまスーパーアリーナ 2009年5月5日

撮影:太田好治/取材:ジャガー

4thアルバム『風のクロマ』を引っ提げての全国ツアー24公演を成功に収めたレミオロメンの快進撃は続く! そう、さいたまスーパーアリーナ2デイズだ。先日リリースされたベストアルバムも好調の中、“SPECIAL”と銘打たれたライヴだけあって否が応でも期待は募る。初日はあいにくの雨模様ではあったものの、いよいよ始まるスペシャルライヴに観客の足取りも軽く、特別仕様の真っ赤なTシャツに身を包んだ“レミオサポーター”がずらりと会場を埋め尽くすのだった。 光に満ちた「リズム」を1曲目に、晴れ晴れとした気持ちにさせる爽快なナンバーが続く。曲が始まった途端、自然と笑顔がこぼれる…この感覚は何だろう? とにかく幸せな気持ちが込み上げるのだ。彼らの奏でる音は繊細であり、観客の背中を押す力強さを持っている。そして、優しさにあふれている。…そんなレミオロメンから放出される愛情により、会場のどこを見ても笑顔が広がっていた。MCで“今日は長丁場になるから、みなさん自由に楽しんでください”と予告があった通り、ツアーでは聴くことのできなかった「Wonderful&Beautiful」等、ベストアルバム収録曲を惜しげもなく披露。ステージ後方のスクリーンに映し出される細やかなタッチで描かれた映像も、観客の想像力をかき立て、ライヴはさらなる盛り上がりをみせていく。最後は、サポートメンバーとの阿吽の呼吸で壮大なスケールを作り上げた「夢の蕾」で美しい幕引きとなった。ここまでの熱演を観せられてはアンコールの声もいつも以上に大きくなるというもの。そんな声に応えて、再びステージに立ったメンバー。すると、3人だけで演奏を始めたのである。それまで体感していた大きく感情の起伏を促すものとは違うが、そのシンプルでどこか懐かしいサウンドを心洗われる思いで聴き入ってしまう。久しぶりの3人だけでの演奏は、「ビールとプリン」「朝顔」といった、バンド結成当時に地元の神社で曲を作っていた頃のナンバーだったこともあって感慨深かった。 この日は新曲「Starting Over」も飛び出し、気付けば全26曲を堪能していたのだが、本当にあっと言う間だった。まさに、“SPECIAL”という内容で、終わってしまうことは寂しいのだが、今日のライヴのおかげで普段の生活に戻ってもずっと幸せな思いで過ごせそうだ。
レミオロメン プロフィール

00年12月に、小・中・高と同級生だった藤巻亮太(vo&g)、前田啓介(b)、神宮司治(dr)によって結成。バンド名に特別な意味はなく、ジャンケンで勝った順に1文字、2文字、3文字出してゆき言葉をつないだものだという。03年3月にリリースした1stミニ・アルバム『フェスタ』がレコード店のインディーズ・チャートで軒並み上位を記録し、その名を広く轟かせる。8月にはシングル「電話」でメジャー・デビューを果たし、以後1stフル・アルバム『朝顔』、シングル「3月9日」、アルバム『ether [エーテル] 』などをリリースし、05年3月9日に新人バンドとしては異例の日本武道館公演を成功させた。そして、彼らの代表曲として国民的ヒットを記録した「粉雪」を05年11月にリリース。
彼らの持ち味は、日本語の感触に重きをおいた詞作と、3ピースによるシンプルでありながらダイナミックなバンド・アンサンブル、そして、ノスタルジックなメロディだろう。「粉雪」の後も「太陽の下」「蛍/RUN」「夢の蕾」などスケールの大きい楽曲を次々と生み出し、トップ・アーティストとして活躍を続けている。レミオロメン オフィシャルHP(アーティスト)
レミオロメン オフィシャルHP(レーベル)
レミオロメン オフィシャルYouTube
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藤巻亮太 オフィシャルTwitter

OKMusic編集部

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