【樹海/シギ/Rouse Garden/二千花
】樹海/シギ/Rouse Garden/二千花
渋谷BOXX 2008年1月31日

取材:ジャガー

一歩外に出ると、寒さが身にしみる今日この頃。冬の寒さに凍えてしまったオーディエンスを時に優しく、時に激しく、心の芯から温めてくれる個性豊かな4組の女性ヴォーカルによるイベントが行なわれた。 まずは、Rouse Gardenが登場。ヴォーカルの揺れ動く立ち振る舞いが印象的で、激しく繊細なギターやパワフルに響くドラムによって、異空間へと導かれるような時間がしばし流れる。そんなバンドサウンドが前面に押し出される中、終盤のバラードでは、ヴォーカルの吐息混じりな歌声に妖艶で女性らしい“美”を感じることができた。 続いてギタ?片手にステージへと現れたのは、シギ。あどけない顔立ちと小柄な外見は少女そのもの。しかし、ひとたび歌が始まると、ステージが小さく見えるほどのどすの効いた迫力ある歌声に圧倒された。歌謡曲を思わすメロディー、そして魂の叫びを綴った詞は聴いているだけで悲しくなる。想像以上の存在感に会場の空気がピンと張りつめ、ただただ彼女の歌に聴き入っていた。 安らぎを与えてくれたのは二千花である。春を感じさせる色鮮やか楽曲たちに会場にも自然と笑みがこぼれた。上へ上へと伸びる歌声は聴いている方も気持ちが良く、最後に披露された「エーデルワイス」では、素晴らしいハーモニーで優しく心に響いた。 そして、“さぁ、みんな立って!”と、それまで流れていたしっとり・ゆったりとしたムードを払拭した樹海。この日はサポートメンバーと共にバンド形態のライヴを魅せてくれた。ライヴ慣れしてきたメンバーによって、最初は拍手をするだけだった会場も自然とリズムに乗る姿が多くなり、いつしか大盛り上がりに! アンコールでは、本日2回目の「うまれてストーリー」を演奏し、大トリの役目をしっかりと果たした。 たまたま今日は目当ての1組を観に来ただけかもしれない。しかし、きっかけさえあれば4組それぞれに魅力はあるのだからハマるはずだ。こうやって新たな音楽と出会える場に居合わせたことを、ふと幸せに思えた一日だった。
樹海/シギ/Rouse Garden/二千花 プロフィール

OKMusic編集部

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