【ASIAN KUNG-FU GENERATION】『ASI
AN KUNG-FU GENERATION Tour 2015 〜
酔杯フォーエバー〜』2015年3月25日
at Zepp Tokyo

撮影:TEPPEI/取材:宮本英夫

 2009年までほぼ毎年行なわれてきた『酔杯』のツアータイトルが5年振りに復活。リリースにかかわらず、特別感あるセットリストが『酔杯』シリーズの特徴だが、今回もいきなりの「ソラニン」から懐かしい「ブルートレイン」まで、時代を超えたシングル4曲でオーディエンスの心を鷲掴み。ひたすらシンプルに、ある意味淡々と、丁寧な演奏と歌に徹する姿が凛々しい。『マジックディスク』からの2曲も、それほど時間は経っていないのにずいぶん筋肉質に引き締まって聴こえる。その傾向がはっきり表れたのがニューシングル「Easter / 復活祭」と、来るべきニューアルバムからの新曲「Little Lennon / 小さなレノン」「Planet of the Apes / 猿の惑星」という三連発。驚くほど硬質でラウドな骨格を持つロックンロールで、特に後藤正文(Vo&Gu)の歌にヴォコーダーをかけた「Planet of the Apes / 猿の惑星」のまがまがしいほどの野生味あふれるカッコ良さは、これまでのアジカンにはなかったもの。さすがにフー・ファイターズのスタジオで録った楽曲だけのことはある、とニューアルバムを聴く楽しみがさらに増した。後半はキーボードを弾くシモリョーのバンドthe chef cooks meの曲をアドリブで歌うなど、徐々にくだけた様子を見せつつ、これも懐かしい『ファンクラブ』(ゴッチ曰く“我々の暗黒期(笑)”)収録「タイトロープ」で本編終了。アンコールはまさかの伊地知 潔(Dr)の料理本の宣伝から始まり、喜多建介(Gu&Vo)の歌う「シーサイドスリーピング」を経て、永遠のアジカンスタンダード「君という花」でジ・エンド。音楽はストレートでラウドに、人間性は柔らかく開放的に、バンドの好調をそのまま映し出す清々しい2時間だった。

セットリスト

  1. ソラニン
  2. アフターダーク
  3. それではまた明日
  4. ブルートレイン
  5. ブラックアウト
  6. イエス
  7. マジックディスク
  8. リライト
  9. Easter / 復活祭
  10. Little Lennon / 小さなレノン
  11. Planet of the Apes / 猿の惑星
  12. スローダウン
  13. さよならロストジェネレイション
  14. 今を生きて
  15. ローリングストーン
  16. スタンダード
  17. タイトロープ
  18. <ENCORE>
  19. シーサイドスリーピング
  20. 海岸通り
  21. 君という花
ASIAN KUNG-FU GENERATION プロフィール

アジアン・カンフー・ジェネレーション: 1996年に関東学院大学の音楽サークルで結成されたロックバンドで、愛称は“アジカン”。2002年にミ二アルバム『崩壊アンプリファー』が話題を呼び、03年にキューンレコードよりメジャーデビューを果たす。以降、精力的に作品を発表し続けている。音源のリリース、ツアー、主催イベント『NANO-MUGEN FES.』と精力的に活動を展開。これまで多くの作品がタイアップに起用され、21年には劇場版『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』の主題歌、挿入歌を手掛け話題となった。同年、結成25周年を迎え、22年3月に10枚目となるアルバム『プラネットフォークス』をリリースし、全国ツアーを開催する。ASIAN KUNG-FU GENERATION オフィシャルHP

OKMusic編集部

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