【Poet-type.M】『D&D release&PtM
2nd Anniversary !! 「Gentry liar
from D&D」独演会 Acoustic ver.』2
015年4月1日 at 原宿ストロボカフェ
『春盤』の1曲目を飾る「唱えよ、春 静か(XIII)」のミュージックビデオを流した後、演奏のサポートのみならず、司会進行役も務める楢原が“下町が生んだ…何だろう?(笑) はい、門田匡陽!”と門田を呼び込み、ゆるっとした空気の中、演奏は「観た事のないものを、好きなだけ(THE LAND OF DO-AS-YOU-PLEASE)」でスタート。夜しかない街=Dark & Darkのおかしな酔っぱらいたちによる演奏会と位置付けた今回の独演会は、いわゆるライヴハウスではなく、アートギャラリーっぽいこぢんまりとしたスペースで、お客さんもステージのふたりもイスに座ってお酒を飲みながらというリラックスかつ親密な雰囲気の中、進んでいった。
『春盤』の曲を盤とは違うかたちで披露した演奏に加え(門田はアコースティックギター、楢原はエレキギター、ピアノ、バイオリンを演奏)、開演前にお客さんから集めた質問に答えたり、『A Place, Dark & Dark』が春・夏・秋・冬の4部作になった理由を語ったりと、普段のライヴではほとんど喋らない門田のトークをたっぷりと聞けたという意味でも、今回の独演会は特別なものになったはず。ひとつの作品として完成度の高いものを求めたと思しき前回とは正反対と言えるライヴではあったが、一個一個のライヴを意味のあるものにしたいという想いがうかがえるという意味では同じだったに違いない。
アコギを爪弾きながら歌う門田の歌に、楢原がエレキギターによる見事なフィードバックノイズを加えた「バネのいかれたベットの上で(I don’t wonna grow up)」、楢原がバイオリンを演奏した「ダイヤモンドは傷つかない(In memory of Louis)」。今後リリースされる『夏盤』および『秋盤』に収められることになる新曲も2曲披露。アコースティックというひと言では語り切れない世界観を感じさせた、その2曲が盤になった時、どんなかたちになっているのかを想像したら、『夏盤』以降がますます楽しみになってきた。
そんなふうに『A Place, Dark &Dark』の今後を期待させた門田は、アンコールでGood Dog Happy Men時代の「Twice bird’s singing」とPoet-type.Mの1stアルバム『White White White』から「長い序章の終わり(Law Name)」の2曲を弾き語ることで、過去と未来を結びつけ、2時間の独演会を締め括った。