OLDCODEX Painter YORKE. 『WHY I P
AINT
~なぜボクがえをかくのか~』
- 第51回 lovely day / Jeff Kaale
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「車と恋人の好みは一緒なのよ」
ある女の人が言ってた事を思い出す。
25歳のぼくと、このオールドカーが出会っていたら一緒に時代に逆らったりして、もっと刺激的なドラマが生まれた事だろう。
急に機嫌が悪くなってもどこまでも向き合えるだけの情熱も持てたかもしれない。
ぼくが決して大人になったんじゃない。環境が変化しただけ。
キミにはもっと出会うべき人がいる。
そう言い聞かせてミラーに掲げたアクセサリーを外して最後のドライヴ。


海辺で佇んでるキミにぼくは一瞬で恋をした。
30年の時を越え、去年の9月、ぼくの元へやってきた。
最初にハンドルを掴んでアクセルを踏み込んだ時の音。
サーフボードを積んで今すぐ海へ走り出したくなる音。
朝はボサノヴァでゆったりコーヒーショップへ。
夜はHIP-HOPで友達へ会いにクラブへ。
でも、夕方が一番好きだった。
夕陽に照らされると、マットな質感が一瞬ギラついて時代に負けて来なかった強さを感じた。


ある朝。ジムでトレーニングをしている時。
ふと別れを感じてしまった。
そして帰り道にカーディーラーで新しい車を契約した。
光沢のあるグレーはまだキミを引きずっているのかな。
突然の思いつきのようにみえるかもしれないけど必然的な感覚があったんだ。
もし出会いと別れが必然な半年間だったとしても、子どもの頃に憧れた車に乗った。それはとても楽しい日々。楽しいのに悲しい事もたくさん思い出した。
シンプルなのにとてもグルーヴィーな質感で大好きなステレオ。エンジン音と重なるとわくわくした。
でもオレは首に大きな爆弾を抱えてしまった。
キミのふわふわなシートが大好きだけど、いまのぼくには少しネガティヴな要素になっちゃった。
だからもうお別れしなきゃいけない。ごめんね。
またいつか出会えたらいいな。楽しい時間をありがとう。
最後に1曲。Jeff Kaaleの曲が似合う朝だよ。
キミを見た時、こんな曲で朝を迎えたいと思ってたんだ。 一緒に最後のドライヴを楽しもう。
寂しくなるよ。

YORKE. / March, 2017

OLDCODEX プロフィール

オルドコデックス:2009年に結成。ラウド、ダンス、パンク等の様々な要素を取り込んだサウンド、それにインスパイアされながらアートワークを作り出すペインティングにより、観る者、聴く者の、五感を刺激する作品を打ち出している。TVアニメシリーズの主題歌を担当することも多く、『SERVAMP』『GOD EATER』『黒子のバスケ』『Free!』シリーズ等、タイアップは多岐にわたる。15年に初の日本武道館公演を行ない、16年6月に発売した4thアルバム『Fixed Engine』では、オリコンウィークリーチャート3位を記録。ライヴではYORKE.自らが制作に携わる巨大なセットという名のアートを背負い、その存在感を見せつけている。そして、バックドロップにも必ず手を加えるので、常に作り手の体温が感じられることも特徴のひとつ。国内を中心としつつ、アメリカ・台湾・中国・韓国・シンガポールでもライヴを敢行するなど、ワールドワイドな活動を行なっている。OLDCODEX オフィシャルHP

シングル「Scribble, and Beyond」2016年11月30日発売 Lantis
    • 【初回限定盤(DVD付)】
    • LACM-3453 ¥1,800(税抜)
    • 【通常盤】
    • LACM-14538 ¥1,300(税抜)
    • 【アニメ盤】
    • LACM-14539 ¥1,200(税抜)

OKMusic編集部

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