取材:ジャガー

ライヴに向けての曲作りが大事

全体を通してすごくおしゃれな一枚ですね。バンドサウンドもしっかり響いてきますし。

カナタ
やっぱり自分らの身丈にあった曲作り、イコールライヴに向けての曲作りが大事だなって。CDでできることをライヴでできなったら意味ないし。シンセとかを入れることも全然ありなんですけど、結局ライヴは4人なので、なるべく無茶をしないように自分たちだけでやろうと。
タナカ
後に4人以外の音を楽曲に入れようという発想が出てきたとしても、絶対この4人でのライヴが完成してからじゃないと嫌ですね。“頼ってる感”は出したくない。

では、曲の作り方もメンバーで突き詰めていったと?

カナタ
僕がある程度のイメージを作って、あとはメンバー全員でいじります。“次どんな曲作ろうか?”ってみんなで話して、まとまったところでコードを作って、“こういうのできましたけど、やってみよか?”って。何もせずに終わっていく曲は今回なかったなぁ。“やってみよか”っていう、とりあえず試してみることが多かったです。
タナカ
今回は期日があって、それが明確な目標になって、そういう精神になったんだと思います。見えない圧力的な(笑)。

結果オーライってことで(笑)。曲作りに変化があったことで、プレイ面も新たな挑戦ができたのではないですか?

アサカワ
「三月のマーチ」は、今までにやったことのないドラムタッチでしたね。リズム的にボサノバやジャズチックなものを入れたかったので。他の構成はシンプルで、1stミニアルバム『Tuesday and Thursday』からの自分のドラムスタイルをちゃんと出せたんじゃないかなって思います。
ヤマモト
“『Tuesday and Thursday』よりもシンプルにしたい”っていうのが強かったので、プレイ面もメリハリがすごく付きました。曲作りもアルバムを考えながらの作業だったんで、1曲とアルバム全体とがリンクしてますし。個人的には「その時のこと」がめちゃくちゃ良くてずっと“映画や!”って言ってました(笑)。合宿中、カナタがプリプロで歌ってたんですけど、Aメロから…こうなんか序章にかけてサビで開けていく感じとかが映画っぽいんですよ。しかも、心臓音から始まってベースがずっとループするシンプルな部分と、サビでの盛り上がりとで今までになかった雰囲気を出せました。

さわやかなイントロから始まる「OPENING THEME」は一番最後に収録されてますが、“この1枚からレゴを知ってほしい”という意味合いなのかなって。

タナカ
最近そう思いました(笑)。本当にその通りだし、もともと一曲目に入れたかったんですけど、「その時の鼓動」があまりにもハマったので。曲のシンプルさはもちろん、ここまで素直に歌詞を書いたのは初めてで…“このバンドでこの歌詞はアリなのか?”と考えたりもしたので、結構勇気のいる曲でした。

3月からはツアーも決定してますし、ライヴでの反応が気になるところですね。

タナカ
先行でリリースされた「Ray」から好きになってくれた人が、「FROM 12 TO 4」とか聴いてどう思うか気になりますね。それと、今まで新曲を最初に披露するところがライヴだったんで、先に作品を出すっていうのは楽しみなんですよ。僕たちは新曲だと思ってても、もしかしたらアルバム聴いて知ってる人は歌ってくれるかもっていう…そういうのめちゃくちゃうれしいんで(笑)。
カナタ
まぁ、自分たちが一番楽しみにしてると思いますよ。
LEGO BIG MORL プロフィール

レゴ・ビッグ・モール:2006年、大阪で活動を開始。オリジナリティあふれる音と圧倒的なライヴパフォーマンスが話題を呼び、着実に活動の場を広げていく。13年2月、タナカヒロキが不慮の事故により右手首を骨折し、表立ったバンド活動一時休止を余儀なくされる。ここから、バンドの進化系となる新たなサウンドを求め、楽曲制作に没頭。14年、バンド名の表記を新たに、新生LEGO BIG MORLとしてバンドの第二章を本格始動させた。LEGO BIG MORL Official Website

OKMusic編集部

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