【PENGIN】
取材:土屋恵介
新生活を迎える人たちの心の支えになっ
てほしい
「春春春」は、前向きな思いの伝わる曲ですね。
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僕らはいろんなものを捨てて、東京で音楽をやるため沖縄から出てきました。それから挫折もあって、それでも前に進みたいと思って書いた曲ですね。3人の春が来ればいいなって思いから“春”を3つ並べました。電車に乗っていた時にきれいな桜が咲いてるのを見て、その時に歌詞を書きました。
XICO
沖縄の桜は花ごとボトッて落ちるので、花吹雪も花見もないんです。上京して初めて桜並木を見てすごいなって。僕たちの言葉で書いた、PENGIN初の春の曲なんです。
DJ カットー
上京した当初は強がってても、時間が経つと辛さが顔に出ましたね。人間関係で悩んだこともあったし。それに上京してアルバイトする時、方言が気になってすごい緊張するんです。でも、今でもアルバイトしてた時の仲間が応援してくれるんですよ。人って温かいな、“春春春”だなって思いますね。
では、歌詞やサウンド面でポイントになったところは?
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“はじめまして。田舎者ですが、今日から友達になりませんか?”ってとこは、コネもアテもないとこから始まった、東京に出てきた時の心境そのままですね。
XICO
“踏み出すよ 輝くよ 君との約束を掲げて”ってとこは、特に思いがこもってます。僕らは音楽をしに行くんだ、手ぶらじゃ沖縄に帰れないって自分に言い聞かせるように出てきた言葉なんです。不安だけど自分の目標を掲げて歩いて行こうって。
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サウンドのこだわりは、いい歌として聴かせたかったので、初めて生のストリングスを入れたんです。感動したし、それに負けないように歌わなきゃって思いましたね。
DJ カットー
リズムトラックも、ドラムの打ち込みに生の音色を入れて温かみが出せたらなって。
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ヴォーカルもいろいろ試して、何度か録り直したし。
XICO
歌い過ぎてアゴが動かなくなりました(笑)。
(笑)。それだけ思い入れの強い曲なんですね。
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悩んでる時に書いて自分も救われたので、大切な曲だったんです。これから上京する人や春から新生活が始まる人、不安を抱えてる人に、この曲が心の支えとなってくれればいいなと思ってるので、ぜひ聴いてほしいです。
そして、カップリングの「TAKE OFF」は、一転してエレクトロ寄りなパーティチューンですね。
XICO
「春春春」と結構ギャップありますよね(笑)。
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こっちの方が普段の僕らっぽいかも(笑)。原曲は20歳前からあって、沖縄のストリートライヴでよくやってたんです。アゲアゲなPENGINも見せたくて、より踊れる感じにアレンジし直したんです。
XICO
ライヴでお客さんとひとつになりたいって曲ですね。
DJ カットー
自分が活かせるのはアゲアゲ系の曲なんで、スクラッチはすごい考えました。
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しかも初めてカットーの声が入ってます。高い声を活かして“神のシャワ~”って無理矢理言わせました(笑)。
女の人の声だと思ってました(笑)。あと「オレポーズ」はアコースティックバージョンになって印象が変わりましたね。
XICO
ラブソングだし、結婚式で男の人が弾き語りで歌ってくれたらって思ってアコースティックバージョンを作ったんです。BPMもスローになって音数が少ない分、より歌詞が入ってくる感じになりましたね。これからも、いろんなPENGINを見せたいと思ってるので期待しててください!