【JET SET BOYS】『LIVE TOUR 2016「
JET SET BOYS」』2016年7月3日 at E
X THEATER ROPPONGI
高橋まこと(Dr/ex.BOØWY)の初っ端の一打にビリビリときた。音がデカい! それを合図にバンドは性急なロックナンバー「ZIPPER DOWN」になだれ込み、「LEVIATHAN」「GET SET」とたたみかけると、「GET SET」の“ウォー、オーオー”というシンガロングを観客も一緒に歌って、早くも一体感が生まれた。高橋のもと、椎名慶治(Vo/ex.SURFACE)、友森昭一(Gu/ex.AUTO-MOD、REBECCA)、そしてtatsu(Ba/LÄ-PPISCH)というベテランが集い、“BOYS”と名乗っているところに大きな意味がある。アグレッシブかつトリッキーなプレイも含め、ともすれば強面になりがちなことを考えたのか、軽妙なトークを交え、ステージを回していった最年少の椎名でさえ40歳。その椎名がこの日、何度も言葉にしていたように“バンドをやりたい”という高橋の単純な想いから集まった4人が、このバンドを心底楽しんでいることが伝わってきたのが、この日一番の観どころだった。ロックの虜になった人間にとって、やはりバンドは一番の理想であり、いつまでも追い続けたい夢であることを改めて思い出した。半ばイジるように椎名が3人に話しかけ、意外に話が弾むMCからは、60代50代40代という世代の違う4人が、もちろん年長者を立てながら、ここではフラットな関係であることも分かった。そんなところも実にバンドっぽい。そして、バラードの「IT’S CALLED LOVE」とロッキンな「WHO AM I?」というタイプの違う新曲も披露して、バンドの存続を宣言。それぞれに忙しい4人がまた集い、活動することをファンに誓った。