【星野 源】星野源のイメージをアッ
プデートさせたい

僕は天才じゃないから 必死にやらない
と殻を破れない

それはミュージシャンとしては非常にやり甲斐があるし、純粋に楽しいことじゃないのですか?

天才的な人は楽しめるのかもしれないけど、僕はそうじゃないから、とにかく頑張らないとダメなんですよ。必死にやらないと殻を破れないというか…。ただ、達成感はあるし、素直に褒めて
あげたいとは思いますけどね。何て言うか、ちょっと他人みたいな感じがするんですよ、録音してる時の自分が。そいつが死ぬ思いをして作ってくれたおかげで、今、自分はこれを聴いていられるという感じがあって。

何度聴いても深みを増していくアルバムだと思います、本当に。例えば、「レコードノイズ」のように、すごくシンプルなんだけど凄味を感じさせてくれる曲もあって。

「レコードノイズ」は孤独感がマックスの時に書いた曲かもしれないですね。

その時の孤独感が反映されてる?

でも、その時はただただ、音に合う歌詞を書こうと思っていただけなんです。メッセージは何もないんですよ。音が先に出来上がって、映像のイメージもあったから、そこに当てはめていこう、と。

音と言葉の組み合わせが本当に興味深くて、どこかサイケデリックな手触りもあって…。

そうですね、アシッドフォークみたいな感じというか。そういうのもね、やってみたかったんです。落ち着いた雰囲気のアコースティックはやってたんだけど、トリップ感のあるアコースティックはやったことがなかったので。20代前半くらいの時によく聴いてたんですよ、アシッドフォーク。その頃、ちょうど流行ってたんですよね。僕、SAKEROCKと並行して弾き語りのライヴもやってたんですけど、その時のお客さんに“お前のアシッドフォークをもっとくれ!”って言われたことがあって(笑)。

変な経験ですねぇ(笑)。1曲目の「化物」も素晴らしいですね。すごく個性的なんだけど、圧倒的にポップで。

ありがとうございます。この曲はとにかくマリンバから始めたかったんですよ。それだけだと弱いから、サイドギターのフレーズも入れて。今回はストリングスやホーンが入ってる曲が多いんだけど、「化物」に関してはバンドの力強さから始めたいと思って。相当カオスなミックスですね、これ。

エンジニアの方を含め、レコーディングスタッフとの意思の疎通もスムーズだった?

そうですね。この曲は僕が手術をする前後くらいにミックスしてもらったんです。僕がいない状況で制作が進んでいたから、みんなの執念みたいなものも入ってると思います。“星野、頑張れ!”っていう。

なるほど…。歌詞の手触りもかなり変わったと思うのですが、何か意識していたことはありますか?

歌詞に関しては今まで、ストーリー、フィクションに置き換えることが多かったんですよね。今回はそうじゃなくて、キーワードで覚えてもらえることを考えたりしてたんですよ。例えば、“夢の外へ”というキャッチーな言葉を思い付いたら、それが印象に残るように意識したり。あとは“このメロディーには、この言葉が気持ち良い”っていうことですね。頭で考えてないんです、今回は。辻褄が合ってなくても、自分がいいと思えばそれでいいっていう。

星野さん自身の思いはどうやって乗せるんですか?

えーと、念写みたいな感じですかね(笑)。“こうであれ”と念じながら書いてました。

すごい(笑)。やっぱり、今までの作品とはいろんな意味で違いますね。

プロセスはかなり違うと思いますね。急にヘビメタになったわけじゃないから、あんまり変わらないと思う人もいるかもしれないけど。

そして、5月8日にはシングル「ギャグ」も。テンションがグッと上がるポップチューンですが、星野さん、やっぱりギャグって好きでした?

好きでしたね! 志村けんさん、加藤茶さん、ビートたけしさん、明石家さんまさん…お笑いが好きだったんすよ、とにかく。何もない埼玉の街で育ちましたからね。テレビとラジオのお笑い以外に楽しいことは何もなかったなぁ…。子供の時はただ笑ってただけですけど、大人になってくると、みんな真剣にやってるってことが分わかってくるじゃないですか。ものすごく真面目にハダカになるとか、本当にすごいですよね。人を笑わせるって、難しいことだと思うので。

今はどうですか? 何もかも忘れて楽しめることって何かあります?

そうですね…『シムシティ』かな。パソコン版の新しいヤツが出たんですけど、グラフィックがめちゃくちゃすごいんですよ。ただ見てるだけで楽しいです。

(笑)。7月の武道館も期待してます。

ありがとうございます。まだ何も考えてないんですけどね…。あ、そうだ、武道館で『シムシティ』やろうかな。初武道館で『シムシティ』。ナメてんのか! って言われますね(笑)。
「ギャグ」
    • 「ギャグ」
    • VICL-36780
    • 2013.05.08
    • 630円
    • 『Stranger』
    • VICL-63996
    • 2013.05.01
    • 2940円
星野源 プロフィール

1981年1月28日生まれ、埼玉県蕨市出身。インストゥルメンタル・バンドSAKEROCKのリーダー兼ギタリスト、マリンバ奏者の星野源。バンド活動と並行して、舞台音楽制作や弾き語りライヴも行う。07年、自身の弾き語りを収録したCDフォトブック『ばらばら』を発表。

俳優としても活動しており、近年では、映画『ノン子36歳(家事手伝い)』、映画『少年メリケンサック』、NHK朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』など、多数のドラマや映画に出演。また、作家として著書『そして生活はつづく』を刊行し、雑誌『POPEYE』にて映画エッセイ『ひざの上の映画館』を連載。『TVBros.』にて『地平線の相談』を細野晴臣と共に連載するなど様々な分野で活躍中である。

そんな中、本格的にソロ活動を開始。10年6月に<SPEEDSTAR RECORDS>より1stアルバム『ばかのうた』をリリース。本作には、ファンの間では名曲との呼び声も高い「ばらばら」のバンド・アレンジ・ヴァージョンや、SAKEROCKの楽曲もヴォーカル入りで収録されている。星野源 オフィシャルHP(アーティスト)
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