【家入レオ】“家入レオ”の印象を少
し変えてみたい気持ち

感情の端と端を直線的に行き来していた、その心が丸みを帯び、軽やかに跳ね、明るい色をも放つようになった。そして、その心は言葉に、メロディーに、歌声に鮮やかに表れている。「Message」ー家入レオの新たな幕開けの曲。
取材:竹内美保

ご卒業、おめでとうございます! これからは音楽活動に専念できるということで、新たなスタートかと思いますが。

ありがとうございます。高校を卒業して清々しい気分というか、やっと音楽一本で生きていけるという気持ちです。もちろん、不安がないと言ったら嘘になりますけど、すごく真っ白な気持ちで前に進んでいけるんじゃないかなと思ってます。

そういうふうに思えるのは、卒業前に1stアルバムをリリースして、ツアーも経験できたのも大きいのでは?

そうなんです! だからこそ今、希望を感じ始めているし、新しい世界が見えるんじゃないかなって思ってます。そう思えるようになったのは、1stアルバムに大人でも子供でもない自分を刻み付けたからだと思いますし、ツアーでの経験は音楽に対する価値観を変えたくれたんじゃないかなって。ライヴを知ってからのレコーディングは、自分でも“変わったな”と感じるものでしたし。レコーディングする時にはライヴの臨場いうのもありますし、何より私を支えてくださる方たちに“ありがとう”の気持ちを音楽で伝えたくて、ポジティブな楽曲に仕上げたかったんです。

イントロからサビ頭に入った瞬間、パッと視界が開ける感じがします。MVの映像もそうですけど、そのコントラストがいい意味で計算されているなって。

良かったです。最初、刑事ドラマの主題歌を書くというお話を聞いた時には、灰色のイメージしかなかったんです。でも、脚本を読ませていただいたら、若手のおまわりさんが食らい付いていくんですよね、ベテランの刑事さんに。そこが高校を卒業したばかりの私が音楽に食らい付いていくのとすごくリンクしていて、感情移入ができたというか。それと、刑事さんが犯人を捕まえるのって、犯した罪は消えないかもしれないけど、自分を改めて、もう一度人生をとり戻してほしい、そんなメッセージがあるんじゃないか、と思ったんです。《取り戻せるはずさ 何度でも》というフレーズは、そこから生まれてきて。だから、明るい気持ちで書き進めていけました。

《地図にない場所へと行こう》というフレーズが大好きです、個人的には。“ない”を前提に歩く、というのが自由な感じがして。

あー! 嬉しいです。やっぱり誰かが通った道ではなく、草がある場所を通って自分で道にしながら歩いていくことによって、ちゃんと自分の音楽を確立していく。2年目の始まりってこともあって、こういう言葉を書きました。それと、《未来の為に 歩き続けよう》にしなかったのは、“未来”だと漠然としすぎていると思ったんです。だから、《明日の為に》。未来のために明日何かしようという思いが、今回の楽曲には全面的に出ていると思います。あとはやっぱり、《それが愛だと 信じられるなら》というフレーズが書けた時に、自分がすごく変わったなって感じました。

そして、カップリング「Wake you up」は、《君をそっと見守ってる》のフレーズがとてもレオさんらしいと思いました。

これはリアルタイムな私が出ているんじゃないかと思います。友達が失恋しちゃったんですけど、その子に“元気出して”みたいな気持ちを伝えられたらいいなと思って書いた曲なんですよね。ですから、《君が運命の人に出会う為の道しるべだんだ》のフレーズとかも、どうすれば嘘っぽくならないかを考えたり。

《夢に咲いて夢に散る》もグッときますね。

ホントですか!? 嬉しい!! この歌詞では大筆と小筆を使い分けたんです。AメロとBメロはちっちゃい筆で情景とか時間を細かく説明して、大筆で書いたサビは“心地良いんだけど、どういう意味なんだろう?”というふうに思わせたくて。このサビの部分は、最初は違う言葉だったんですけれど、最終的にこれに変えたんです。

歌声はトーンがやさしい気がしたのですが。

そうかもしれません。歌っている時にマイク越しにその子の顔が浮かんでいたので、そういう気持ちになったんでしょうね。でも、恋って世代関係ないじゃないですか。だから、この曲を聴いてくださった大人の方たちも“キュンとした”と言ってくださるのかな、って思ってました。

アレンジもさりげなく跳ねていてかわいらしいですし。

そうなんです。今までの私の楽曲になかったキラキラ感…ラメ入の日焼け止めがスッと肌に馴染むサラサラ感があって、でも太陽の光の照らされるとキラキラするような。そういう感じの楽曲に仕上げたかったんです。
「Message」2013年05月22日発売Colourful Records/ビクターエンタテインメント
    • 初回限定盤A(DVD付)
    • VIZL-541 1800円
    • 初回限定盤B(DVD付)
    • VIZL-542 1800円
    • 通常盤
    • VICL-36763 1200円
家入レオ プロフィール

イエイリレオ:1994年12月13日生まれ、福岡県出身。13歳で音楽塾ヴォイスの門を叩き、15歳の時に完成させた「サブリナ」で12年2月にメジャーデビューを果たす。光と影、希望と不安や葛藤など、精神面での深淵を綴った歌詞と表情豊かなヴォーカルで幅広い支持層を獲得。17年2月にデビュー5周年記念で初のベストアルバム『5th Anniversary Best』を発売し、4月には初の日本武道館公演を大成功に収めた。19年2月にはデビュー7周年記念で“Premium Symphonic Night”と題した大阪城ホール公演を成功させた。家入レオ オフィシャルHP

OKMusic編集部

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