L→R 水樹奈々、T.M.Revolution

L→R 水樹奈々、T.M.Revolution

【水樹奈々×T.M.Revolution】このコ
ラボこそがまさに革命!

水樹史上最速ナンバー BPM200越えの会
話劇

「革命デュアリズム」には作詞のHibikiさん、作曲の上松範康さん、編曲の岩橋星実さんという、水樹さんの楽曲ではお馴染みの面々が携わっていますね。

水樹
実はさまざまなクリエーターのみなさんに、前作とは違ったアプローチをしたいというお話をして、デモテープを作っていただいて。いつものチーム水樹の制作スタイルと同じように、制作者の名前を伏せた状態でデモテープを聴いて、これだ!というものを選んだら、上松さんの曲だったんです。そこから、上松さんに連絡して、よりいいものにするために、詰めの作業をしていきました。

その上で意識したのは、どういう部分でしたか?

水樹
やっぱりひとりでは見せられないものを、ということ。お互いの歌声によって引き出される本能的な部分を出せたらと。私の楽曲はこれまでも速いものが多いのですが、その中でも最速を更新しました!(笑) BPM200超えです! だからこそ、勢いだけでなく、しっかりひと言ひと言大切に歌わないと、ゲリラ豪雨のようにバーッと降ってサーッといなくなって、ただ速いだけで何も残らないものになってしまう。言葉や想いを届けること、そしてこのふたりだからこそ生まれるものを、みなさんに感じていただけるようにと思いました。言葉も強いものだったり、堅めだったり、インパクトのあるものをチョイスしていて。あと、作詞家のHibikiさんとは、“西川さんにこういうフレーズを言ってほしい!”という言葉を話し合い、決めていきました。例えば、《ついてこい夢の果て》とか、《教えてやる》とか…。“ライヴではめちゃくちゃたぎるよね~!”って言いながら(笑)。今までにないアプローチを模索しながら、いろいろな要素を含んだ曲作りをしていきました。

しかも、曲の展開がものすごく複雑ですよね。

水樹
そうなんです。Aメロから始まるのでもサビから始まるのでもなく、Bメロから始まるという特殊な展開なので、それもすごく面白いと思います。

バックのサウンドがギターだけになるところもあって。

水樹
はい。サウンド面では“生”に、すごくこだわりました。それはジャケットやミュージックビデオもそうで、時代を遡って中世のヨーロッパが舞台になっています。「Preserved Roses」では近未来のイメージだったので、その部分でも対照になったと思います。この曲は非常にドラマチックな展開で…。常に攻めているけれど、うねりがあるんです。たくさんの起伏がある中で、しっかり起承転結もあって。これはミュージックビデオの世界観ともリンクしているのですが、1曲で1本の短編映画になっているかのようなイメージです。AメロBメロは短いセンテンスの掛け合いが続くので、まるでセリフの掛け合いのように感じたり…。

ヴォーカルの入れ替わりが矢継ぎ早で、まさに会話のようですね。西川さんは、歌ってみていかがでしたか?

西川
前作では僕が先行だったので、今回は水樹さんが先行で歌録りをしまして。今回はテクニカル的なことうんぬんではなくて、本能的にというか、反射神経を使う感じでしたね。水樹さんがセリフとおっしゃったように、この曲は会話劇のようなものなので、相手の出方があってそれを受けてというかたちで会話していくわけですから。それに、こういうふうに歌ってほしいとか、こういうドラマを作りたいというものが、すごくはっきりしていたので、僕が何かを意識をせずとも自分の気持ちを解放するだけで、自然とそこに寄り添っていけるように作ってくださっていて。その点でもすごく歌いやすかったです。スタジオには上松さんも来てくれていたんですけど、1テイク目を録った時に“もう見えました。大丈夫です”って言ってくれて。“いやいや、まだ1テイクだしもうちょっと歌わせてよ”って(笑)。水樹さん側のそうした準備があったからこそ、自然と入っていくことができました。でも、ここまで遠慮せずにやらせてもらえる方と一緒にできるのは、本当に幸せだなと思いましたね。

こういう歌詞は、T.M.Revolutionの世界観にも共通するんじゃないかと思いましたが。

西川
もちろん、こういう強い言葉を歌うことは何度もありました。でも、それって言葉やメロディーだけじゃなくて、言霊じゃないけど…歌う人の命が入ってこそ初めて言葉に魂が宿るものなんです。だから、それができる人と一緒にやれるかどうかで、音楽の質がまったく変わってしまう。そのことを改めて実感したレコーディングでもありました。今の時代、レコーディング技術もこれだけ発達しているので、ぶっちゃけ何でもできちゃうんです。でも、そういう小細工なしで、僕も水樹さんも勝負してきているわけで。そこにおいて一歩も譲ることなくやれたからこそ、完成させることができた曲だと思うし。聴いてくれた方、受け取ってくれた方には、そういうことも刺さってほしいなって思います。

しかし、“革命デュアリズム”というタイトルは、本当にインパクトがありますね。

水樹
はい。レーベルの垣根を越えて、こういうかたちでコラボレーションさせていただけたこと自体が本当に幸せで、衝撃的で…。今までアニメのキャラクターソングでユニットを組んだり、デュエットしたりということはありましたが、水樹奈々として、しかもオリジナル曲を制作するのは初めてだったので、私の中でも本当に革命的なことでした。男女のデュエットで、ここまで歌い合うものはなかなかないので、デュエットのスタイルとしても革命的だと思います。
西川
お客さんの前で声を合わせるのは、11月のシンガポールのアニメイベントが最後になります。テレビ収録で歌う機会はあるかと思うんですけど…。もっともっと続けていたいと思うコラボでしたね。
水樹
機会があったら、ぜひまたご一緒させてください!
「革命デュアリズム」2013年10月23日発売KING RECORDS
    • 【Type-A】初回生産限定盤 (CD+DVD)
    • KICM-91471 1500円
    • 【Type-B】期間生産限定盤(CD)
    • KICM-91472 500円
    • 【Type-C】通常盤 (CD)
    • KICM-1473 888円
水樹奈々 プロフィール

ミズキナナ:声優、歌手として高い人気を誇る。声優としてのデビュー作は1997年のプレイステーション用ゲーム『NOёL〜La neige〜』門倉千紗都役。歌手としては2000年12月にシングル「想い」でデビュー。09年6月に発売された7枚目のオリジナルアルバム『ULTIMATE DIAMOND』で声優として初のオリコンチャート1位を獲得し、11年12月と16年4月には東京ドーム2デイズライヴも大成功に収めた。水樹奈々 オフィシャルHP

T.M.Revolution プロフィール

ティーエムレボリューション:1970年滋賀県生まれ。西川貴教によるソロプロジェクト。1996年5月にシングル「独裁 -monopolize-」でメジャーデビュー。キャッチーな楽曲や完成度の高いステージ、圧倒的なライヴパフォーマンスで人気を集め、数々のヒット曲を連発する。近年では、故郷・滋賀県から初代滋賀ふるさと観光大使に任命され、滋賀県初となる大型野外ロックフェス『イナズマロック フェス』を主催するなど活動の幅を広げている。T.M.Revolution オフィシャルHP
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