L→R YORKE.(Painter)、Ta_2(Vo)

L→R YORKE.(Painter)、Ta_2(Vo)

【OLDCODEX】悪ふざけを、まじめにカ
ッコ良くやる

「カタルリズム」から1年あまり、人気アニメ『黒子のバスケ』とOLDCODEXが再びタッグ! 今までにないキャッチーさがあふれる「WALK」をはじめ、Ta_2(Vo)作曲のナンバーも収録。新たなステージを感じさせるシングルになった。
取材:榑林史章

「WALK」はTVアニメ『黒子のバスケ』第2期のエンディング主題歌ですが、どういうイメージで制作を?

Ta_2
ポジティブなメッセージというイメージが強くあって。なおかつ「カタルリズム」の時と同じ『黒子のバスケ』のタイアップだから、それとどこかでつながりを感じさせるものがいいと思って模索しました。
YORKE.
実は、テレビで流れるサイズとCDのフルサイズでは歌詞を変えているところがあって。当然ヴォーカルも録り直してて、Ta_2の歌い方のニュアンスが変わっているので、CDのフルサイズでは、より勢いを感じてもらえると思います。

曲調が明るめで、アメリカ西海岸のパンクシーンから派生したロックのような印象を受けました。

Ta_2
あぁ〜、言いたいことは分かるけど、西海岸に行ったことないから(笑)。でも、そういうシーンって俺らも通ってきたから、自然と自分たちの中に流れてるんじゃないですかね。

気付かないうちにそこが刺激されてたみたいな。

Ta_2
そんな感じだと思う。あと、さっき言い忘れたけど、今回は“絆”ということとか、色で言うと“オレンジ色”が浮かんでて。それが醸し出されるものにしたいねって。

オレンジってどういうイメージなんでしょう?

Ta_2
俺の中では、すごく温かいイメージ。携帯カイロのパッケージもオレンジじゃないですか(笑)。一般的にも暖色系の色って、温かさとか包み込むような感じとか、ポカポカするとか芯から温まるみたいなイメージがある。まぁ、これは最初はそういう意識で作り始めたんだよという話で、あくまでも取っかかりでしかなかったんだけどね。

後半に出てくるハンドクラップがすごくポップですね。

Ta_2
なくそうか?って話もあったんだけど、入れたほうが面白いと思って。あと、間奏で重めの展開があったり、スパイスとして今までやってきたいろいろなことが凝縮されているから面白いんじゃないかと思う。

ミュージックビデオは、ちょっとおふざけっぽいシーンがたくさんあって、すごく楽しい作品ですね。

YORKE.
ああいうのは、前からやりたいと思ってて。悪ふざけを、まじめにカッコ良くやるという。寝グセのシーンはリアルな寝グセをメイクの人に作ってもらうのに時間がかかったし、全てのシーンを真剣に取り組んだ。中途半端じゃないのがいいと思うんですよね。それがまたひとつのメッセージになると思ったし。あと、Ta_2のボウリングのシーンはヤバい!
Ta_2
楽しくて仕方なくて、みんなずっとゲラゲラ笑いながらやってたよね。これは、ぜひメイキングも観てほしいです。きっとハッピーな感じが伝わると思うから。

カップリングの「Tag On The Strain」はタイトルの意味が…。

YORKE.
捻挫みたいな些細な失敗でも、忘れないようにタグをくっ付けたみたいな感じです。だから“過ちに付けた印”という感じかな。サビはピュアなメッセージにしたかったから、その代わり他の部分はヒネくれた表現になってて。例えば“left in right”って出てきて、“left and right”だと単に“左と右”だけど、“and”を“in”にすると“権利に置き去りにされた”みたいな意味になる。日本語に直訳は難しいけど、ここに英語が持つ面白さみたいなものがあるような気がする。だって“捻挫にタグを付けるって何だよ?”ってなるじゃないですか。でも、そこに深さを出せるのは英語にしかできない表現なんじゃないかな。

中には“Nancy Rock”って出てきますが。

YORKE.
意味分かんないでしょ? 深い意味はないから(笑)。そんなふうに辞書には載っていないフレーズが、たくさん出てきますよ。

辞書を引きながら意味を考える楽しさがありますね。

YORKE.
そうですね。でも、じゃあ逆に日本語はどれだけ正確にみんな理解してるんだろうか?って、疑問もあって。だって、辞書を引くには日本語もちゃんと知らないといけないわけだし。そうは言いながら、意味なんてそこまで求めてない部分もあって(笑)。音に乗って、Ta_2の歌で聴こえてくるメッセージが全てでいいとも思うし。

カップリングのもう1曲「Stargazer」はTa_2さんの作曲。

Ta_2
これは最初に原型があったんだけど、ディレクターと詰めていくうちに、まったく違うものになりました。変わりすぎて原型が何だったのか覚えてない(笑)。だから、作曲者はTa_2&ディレクターくらいの感覚です。ふたりで、ああだこうだやって作っていた深夜2時を思い出します(笑)。レーベルの地下にあるスタジオで、“こういうのどう?”“いいね〜!” とか言って、ふたりでギターを弾きながら作ってて。その場ですぐギターとヴォーカルを録って朝6時にできたという感じ。

これは、YORKE.さんには珍しく、ほぼ日本語の歌詞。

YORKE.
「Tag On The Strain」が小さな失敗だとしたら、こっちは大きな失敗を歌ってて。っていうか、Ta_2の日常をイメージしました。Ta_2に“俺は失敗したんだ”って歌わせたくて(笑)。

確かに、Ta_2さんが言いそうな言葉が並んでる。Ta_2さんは、歌詞を最初に読んで自分のことだとすぐに気付きました?

Ta_2
もちろん分かりましたよ。それで“コンニャロー”と思って(笑)。でも、プリプロでYORKE.が歌ってるのを聴いてたら、うずうずしちゃって。すぐ“俺に歌わせろ!”って取り合いしたみたいな。ライヴでやる時は、フロアーも含めて絶対にみんなで歌いたいって思う曲になりました。

シニカルさもありながら、熱さもある歌詞がいいですね。

YORKE.
俺たちダメだな〜って、反省しながら作詞してたところもあって(笑)。でも、一歩ずつでも前に進んでいくんだなって。今年、シングル3枚リリースして、得たものが3倍になるかと言ったらそうじゃないし。たぶん、それが俺たちなんだなって思う。
「WALK」2013年11月13日発売Lantis
    • 【初回限定盤(DVD付)】
    • LACM-34142 1800円
    • 【通常盤】
    • LACM-14142 1300円
OLDCODEX プロフィール

オルドコデックス:2009年、発足。VocalとPainterという異色の組合せの特性を生かし、ロックを基盤にしながらラウド、ダンス、パンク、メタル、プログレ、R&Bなどの要素を混ぜ込んだミクスチャーサウンドを主としつつ、ライヴアートを織り交ぜた視覚をも楽しませる作品群をパッケージ物、ライブ、グッズ等、メンバーが関わる全ての場所で打ち出している。2021年12月に、『劇場版 Free!-the Final Stroke-』後編 メインテーマをもって解散となることを発表。22年4月27日発売の『劇場版 Free!-the Final Stroke-』後編オリジナルサウンドトラック「Never Ending Blue」にOLDCODEXが担当する同タイトル メインテーマが収録。『劇場版 Free!-the Final Stroke-』後編オリジナルサウンドトラック 商品情報
OLDCODEX オフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着