【有村竜太朗】『Tour2017 「デも/d
emo」』2017年1月23日 at 品川ステラ
ボール

撮影:横井明彦/取材:舟見佳子

 リリース時のインタビューで竜太朗が語った通り、今回のツアーはアルバム『デも/demo』の“実演版”。今作に収録された全8曲と、そのアコースティックVer.6曲(初回盤に収録)を全て再現。さらにアンコールではその中からの4曲をまた違ったアレンジで演奏するという“1曲で3度美味しい”状態のステージを展開。MCで竜太朗も“このツアー最後の実験なので楽しんでいってください”と言っていたが、まさにこの日のライヴは実験。同じ曲が第一形態から第二、第三形態へメタモルフォーズする様を味わえる演奏の実験であると同時に、音と映像と光が次々と化学変化を生み出す実験でもあったのだ。

 アコースティック6曲を披露した第一部では、竜太朗の弾き語りあり、アコーディオンとキーボードの3人で演奏する曲あり。ステージ前面の紗幕に美しくも象徴的な映像が投影され、観客のイマジネーションを刺激する。そして、第二部ではドラム、ベース、ギターのバンド編成で、アルバム収録曲を全曲演奏。プリミティブなプレイが力強い曲あり、アバンギャルドにアウトするピアノやノイジーなギターで攻める曲あり、アプローチはさまざまだが、圧巻だったのは「浮遊/fuyuu」。音と歌と光がひとつの生命体のようにうねり、会場を飲み込んでいく。音の洪水とフラクタルな映像が一体となって作り出す渦に引きずり込まれる感覚は、マインドトリップとすら言える体験であった。アンコールではギターがパワーコードをかき鳴らすパンクな演奏や、躍動感にあふれたバンドサウンドなど、新鮮なアレンジも。初のソロ作品8曲を題材とした音の実験は、大成功だったと言えよう。

セットリスト

  1. 【第一部】
  2. 1. op.1 (浮融/fuyuu)
  3. 2. op.4 (猫夢/nekoyume) 
  4. 3. op.5 (鍵時計/kagidokei)
  5. 4. op.3 (また、堕月さま/mata,otsukisama)
  6. 5. op.2 (魔似事/manegoto)
  7. 6. op.6 (恋ト幻/rentogen)
  8. 【第二部】
  9. 1. 幻形テープ/genkeitêpu
  10. 2. 魔似事/manegoto
  11. 3. 猫夢/nekoyume
  12. 4. 鍵時計/kagidokei
  13. 5. また、堕月さま/mata,otsukisama
  14. 6. うフふ/ufufu
  15. 7. 恋ト幻/rentogen
  16. 8. 浮融/fuyuu
  17. <ENCORE1>
  18. 1. 鍵時計/kagidokei
  19. 2. 恋ト幻/rentogen
  20. <ENCORE2>
  21. 1. op.1 (浮融/fuyuu)
  22. 2. op.2 (魔似事/manegoto)
有村竜太朗 プロフィール

アリムラリュウタロウ:Plastic Treeのヴォーカリスト/ギタリストとして1997年にメジャーデビュー。以降、コンスタントに作品をリリースし、日本武道館など大会場でのライヴをはじめ、海外ツアーなども行なう。有村の書く詩的で文学的な歌詞や浮遊感のある声質は独特な世界観を持ち、高い評価を得ている。16年11月には初のソロ作品となるミニアルバム『個人作品集1996-2013「デも/demo」』を発表した。有村竜太朗 オフィシャルHP

OKMusic編集部

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