【椎名慶治】椎名慶治の音楽が結ぶ合
    縁奇縁パート2!

    “音楽活動15周年記念”と銘打ってリリースにライヴに、と精力的に駆けた1年を越えた椎名慶治が、16年目の第一歩となるミニアルバムを完成させた。合縁奇縁を感じながら進む彼の『I & key EN II』への想いを直撃する。
    取材:えびさわなち

    完成したばかりのミニアルバム『I & key EN II』ですが、目指すロックな世界観が伝わる熱い一枚で。オリジナルとしては1年10カ月振りとなるのですが、今回はどんなテーマで作り始めたのでしょうか?

    タイトルは“I & key EN”って付いているんですが、最初からここを目指して作ろうとしていたかと言うとそうでもなくて。去年、音楽活動15周年を迎えたことで1年間、アニバーサリーイヤーとして動いていたんですね。でも、フルアルバムの『S』を出した4カ月後に15周年イヤーに突入しちゃったことで、すぐにオリジナル作品を出すにも時期尚早だねってことで、何をしようか考えた時に出てきたのがSURFACEのセルフカバーアルバム『Phase』だったり、後輩のラッパーZEROとのコラボレーションだったんですね。それで自分名義のアルバムを出してなかったんですよ。

    1年10カ月振りでも久しぶりな感覚はないですからね。

    そうそう。精力的に音楽活動はしていたからね。それでこのあたりでオリジナルで、椎名慶治として作品を出したいって話になったんですけど、動き出すためのきっかけやアイデアがなかなか出てこなくて。そんな時に、誰かと一緒に音楽を作ってみようかってことで、UNISON SQUARE GARDENの田淵智也という知り合いに曲を作ってもらおうってなったり、元BOØWYの高橋まことさんがドラムを叩いてくれるって話が出たりしてきたんですね。動き出してみると、いろんな人と関わることになってきて、人と人との縁を感じたんです。

    まさに合縁奇縁。

    そう。事後報告じゃないけど、後付け。最初からそうしようってことではなく、迷い込んでいる時に、いろんな人に助けてもらったことからの『I & key EN』になったという感じですね。人とのつながりみたいなものがすごく大きかったです。…寂しがり屋なのかな(笑)。

    SURFACEは孤高の存在なイメージがありましたよね。

    サポートでいろんな人とちょこちょことやらせてもらってたけど、作詞作曲まで誰かに預けることはしてこなかったんですよね、確かに。だけど、今回は委ねてみようかなって思ったんです。セルフカバーアルバムはオダクラユウとともに、本当にミニマムに作ったんです。全部で4人しか関わっていないようなアルバムだったから、その反動もあったんじゃないかと思いますね。いろいろな人との縁を強固にしながら作っていきたいって思ったからこそできたアルバムです。

    そんな中、縁のある一枚ができたと。

    まさか高橋まことさんとこんなふうに縁が深くなるとは思っていなかったんですよ。自分が中学校の時に「わがままジュリエット」とかをみんなで練習したりしていた、当時すでに解散をしていた伝説のバンドのドラマーなわけですし。その方と急激に縁が深まって、“どこかのタイミングでドラムを叩かせろよ”って言っていただけたりもして。なかなか事実として信じられなかったですよね。それが目の前で叶った。本当に合縁奇縁だな、と感じます。

    その今作の制作を始めるきっかけになったのが田淵智也さんとのコラボだったということですが、そんな田淵曲「人生スパイス-go for broke-」は作る時にある程度“こういう曲を〜”という話はされたのですか?

    あまりしてないですね。ミニアルバムはスロウな曲は収録しないスタイルでいきたいから、アッパーな曲をっていう話はしたんだけど、届いた楽曲はすぐに田淵と分かる楽曲だなって感じましたね。突き抜けてるんですよ、不器用なまでに田淵カラーって色濃くて。そこがまた良さなんですよね。しかも、歌う相手の色になるニュートラルさもある。だから聴いた瞬間、これは俺が歌えば“椎名×田淵”な曲になるって感じました。どこから聴いてもUNISON SQUARE GARDENじゃなく、椎名慶治の曲になるなって。

    曲自体もすごく椎名くんっぽいです。歌詞の世界観も。

    歌詞に関しても書き直しをかなりして。田淵の曲に合うように字詰にしたりもしたんですけど、“そうじゃないんです”って言われてまた仕切り直したりもした一曲なんですよね。本当にコラボだなと思います、感性と感性の。自分だけじゃ絶対に出ないものがここに出たことで、ミニアルバムは動き出したと言えますね。ちなみにレコーディングでギターを弾いてくれた、元serial TV dramaの新井弘毅くんがPVの演奏シーンでも弾いてくれてるんですけど、これがかなり彼の個性が光っているので、ぜひ観てもらいたいですね。

    こうして作ってきたミニアルバム『I & key EN II』ですが、田淵くんとの曲もありつつも、セルフカバーアルバムを一緒に作ったオダクラユウさんや、いつものメンバーでもある磯貝サイモンくん、そしてソロではずっと二人三脚のようにしてきた山口寛雄さんの曲もあり、縁がつながり深まる一枚でもありますね。

    今回は、あんなに会っていた山口寛雄や磯貝サイモンとも全然会わずに作ったっていうのが面白いんですよね。データのやりとりをしながら、作っていったんですけど、お互いのことがよく分かっているからこそできた気はしますね。目指すものや作りたい世界観が描きやすいんですよ。もうひとつ特筆すべきは、SURFACEの時から一緒にやってきて、小学生の頃から知ってる作詞家の野口圭の作詞の曲(「歪」)があったり、サイモンと歌詞を共作した曲(「悲しきマリオネット」)もあったり、新しいけれど椎名慶治らしい曲ばかり聴いてもらえると思います。

    そして、そのミニアルバムを引っ提げたライヴも楽しみです!

    アコースティックツアーがあって、僕の誕生日はバンドでのライヴ。“良かったよ”と言われるライヴにしつつ、フルアルバムの匂いもさせたものにしたいですね。
    『I & key EN II』
      • 『I & key EN II』
      • HWCL-0006
      • 2014.11.12
      • 2268円
    椎名慶治 プロフィール

    シイナヨシハル:1998年、SURFACEのヴォーカリストとしてシングル「それじゃあバイバイ」でメジャーデビュー。10年6月にSURFACEが解散するが、同年11月にミニアルバム『I』でソロデビュー。ソロ活動と平行して結成したAstronauts(May’n&椎名慶治)では『仮面ライダー フォーゼ』のエンディングテーマを歌い、さらにタッキー&翼への作詞提供など、活動の幅は多岐にわたる。現在、高橋まこと(ex:BOØWY)率いるJET SET BOYSのヴォーカルとしても活動中。2018年5月27日にアーティスト活動20周年を迎える。椎名慶治 オフィシャルHP

    OKMusic編集部

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