【Chapter line】これで間違ってなか
ったと確信できた
結成から約2年にして、早くもライヴバンドとしての頭角を現し始めたChapter line。その存在と名前を一気に全国に轟かすであろう初の全国流通盤ミニアルバム『夜が終わり』について小浦和樹(Vo&Gu)に語ってもらった。
取材:高良美咲
まずはChapter lineの結成までの経緯を教えてください。
もともとは当時弾き語りでずっと活動をしていたんですが、たまたま僕とドラムの宮内がイベントで対バンをした時に、歌声と曲の雰囲気を気に入って声をかけてもらったのが最初です。すぐに一緒にスタジオに入って、その日にバンドをやろうってことになりました。ベースはずっとサポートの方にお願いをしていて、ある時サポートができなくなってしまったタイミングで、宮内が昔から知り合いだった藤に声をかけて、今のChapter lineになりました。
“Chapter line”というバンド名の由来は何だったのでしょう?
なんか最初は、僕がバンド名の終わりを“ん”にしたくて。あと、“Chapter”って言葉もなんか好きだったんで、特に意味はないけど“Chapter line”というバンド名が候補に上がりました。意味的にも“区切りの線”みたいな感じなので、メンバーそれぞれここを区切りとして頑張っていこうという意味も込めて決まりました。
2013年3月の結成から活動をしていく中で何か変化はありましたか?
結成当時は結構ミディアムテンポな曲が多くて大人しいバンドだったと思いますが、ベースの藤が加入した後はどんどん攻めの方向にバンドがシフトしていきました。すごいアグレッシブなバンドになったと思います。
3月4日にリリースとなるミニアルバム『夜が終わり』は初の全国流通盤となる作品ですが、どのような作品にしようと考えていましたか?
2014年の夏頃から作り始めていて、バンドとしても攻め攻めの楽曲も増えてきていたので、“ライヴに行きたい”と思わせられる一枚にしたいと思いながら作りました。攻めの楽曲が増えてきたと言っても、偏ったものは作りたくなかったのでいろいろなバリエーションを持たせつつ統一感のあるものを収録曲に選びました。
そんな今作に向けて書き下ろした楽曲は?
「大言壮語の逆襲」「虚無感」「ミライチガイ」はアルバムを見据えて書き下ろしました。テンポ感があり、聴いていてノレるような楽曲を意識して作りました。
今作を作る上で中心になった曲はありますか?
「夜が終わり」ですね。アルバムの1曲目に持ってきているんですが、“これが今のChapter lineです! どうぞよろしく!”っていう感じの一曲になりました。僕が曲作りしていた段階から手応えがあった曲なので、“あぁ、早く音源にしたい”ってずっと思っていました。イントロからワクワクさせられて、サビでドーンって感じで4つ打ちも取り入れて、分かりやすくノレる曲に仕上げられたなと思います。
“夜が終わり”はアルバムのタイトルにもなっていますが。
ほとんどの曲が物事の終わりについて、そして“今”っていうことについて歌っていて、“夜が終わり”というタイトルが非常にしっくりきたのでアルバムにも付けました。
「大言壮語の逆襲」はミニアルバムに先行してタワーレコード店舗&枚数限定でリリースをしましたが、聴いた方からの反響はいかがですか?
かなりたくさんの方から反響があってすごい嬉しいし、びっくりもしています。今まではライヴ会場で音源を売ったりしていたので、今回自分の知らないところでCDを手に取ってもらえて好きだって言ってもらえるのがすごく新鮮でした。あと、やっぱり家で聴いて予習ができるということでも、一番ライヴで盛り上がるようになりました。
8ビートを取り入れた「微かな光」ではベースの際立った部分もあったり、各楽曲ごとに一曲の中で緩急があって面白いです。
今回のアルバムの曲の中でも結構古い曲で、まだそんなに速い曲もなかった頃に作った曲なんですが、全体の疾走感は意識して作りましたね。
「虚無感」は頭で繰り返されるギターとベースの音が不思議さを醸し出しながら、どんどん加速していくのが印象的でした。
もともとはもっと音数の多い楽曲だったんですが、アレンジの中で音を抜いたりしていくうちに不思議な感じの曲になりました。サビで一気に開ける感じはかなり意識して作ったと思います。
「easy」など言葉の響きを意識している楽曲もあれば、「ミライチガイ」のような綺麗事だけじゃない憂いもありながら、前進する気持ちが描かれている歌詞が多いと思いました。
“嘘をつかない”って当たり前ですけど、思ったことをそのまま書いてます。自分が苦しい時どんなふうに声をかけてもらえたら救われるか、みたいなところをいつも考えてます。結構歌い回しのニュアンスにこだわったので、歌詞はしっかり読んでもらえると嬉しいですね。
疾走感にあふれる楽曲を連発したアルバムの最後を締め括る「BELIEVE」は雄大な広がりを見せる、ラストに相応しい楽曲ですね。
一曲単位で見てもいろいろ突き刺さるような言葉を言っていますが、やっぱり何か救いが欲しくて。なので、アルバムのラストに持ってきたんだと思います。コーラスもかなりリバーブ感強めで壮大さはかなり出たかなと思います。
アルバム全体を通して、3ピースでありながらダイナミックでアグレッシブなサウンドで、ライヴも楽しみになりました。
本当に今のChapter lineが全部入った名刺代わりの一枚になったなと思っています。一枚通して聴いていただければ絶対、ライヴに行きたい!ってなるような作品になったと思います。
今作の制作でどのようなことを学ぶことができましたか?
今回はたくさんの方の協力をいただいて作ることのできた作品です。満足の一枚になりましたが、結局誰かに聴いてもらえて初めてアルバムが完成すると思っているので、人とのつながりや応援してくれている人、聴いてくれる人の大切さを改めて認識できたと思います。音楽的なところでは、これから進んでいく方向はこれで間違ってなかったと作り終えて確信できたアルバムになりました。
全国に初めてChapter lineを提示する作品ですが、改めてChapter lineとはどのようなバンドだと思いますか?
僕たちはライヴバンドなので、ライヴを想像させる一枚になったと思います。アッパーな曲も多いですが、誰かと曲が寄り添えるバンドだと思います。
最後に、リリース後の4月15日には下北沢SHELTERにて初のワンマンライヴを行ないますが、どのようなライヴにしたいですか?
Chapter line初めてのワンマンです。アルバムを聴いて初めて来る人もいるだろうし、今まで来たことある人も初めて長尺で観れるのでかなり気合入ってます。当日はみんなと一緒に楽しみたいし、またその後のChapter lineを期待させることのできるライヴができたらなと思っています!
- 『夜が終わり』
- RCSP-0057
- 2015.03.04
- 2160円
チャプターライン:2013年3月、小浦と宮内によって結成。都内を中心に活動を行なう。14年5月にサポートベースであった藤を正式メンバーに迎え、現在の体制となる。15年1月にタワーレコード店舗限定&1000枚限定シングル「大言壮語の逆襲」をリリースし、タワーレコード渋谷店J-INDIESウィークリーチャート1位を獲得するなど話題を集めている。Chapter line オフィシャルHP