L→R GOT’S(Ba)、IWASAKI(Dr)、KEIGO(Vo)、TAKE(Gu)、KOHSHI(Vo)

L→R GOT’S(Ba)、IWASAKI(Dr)、KEIGO(Vo)、TAKE(Gu)、KOHSHI(Vo)

【FLOW】時代に一石投じるようなヤバ
イ作品を作ってしまった

2015年は世界8カ国を回るワールドツアーを成功させ、バンドの逞しさも増したFLOWが完成させた10枚目のアルバム『#10』。全10曲にゲストアーティストを迎え、EDM、ストリングス、三味線とさまざまな音楽とコラボした意欲作である。攻めの姿勢を崩さぬFLOWに注目せよ!
取材:フジジュン

10枚目という記念碑的作品で“全てやり
たい”を具現化したかった

昨年は『FLOW ANIME BEST 極』リリース後、世界を舞台にライヴ三昧だったわけですが、ワールドツアーはいかがでした?

KEIGO
まず、内容以前に“ワールドツアーをやれた”という事実が大きくて。海外でワンマンがやれたり、1カ月かけて南米を回れたりして、そこに来てくれるお客さんがいることが本当に嬉しかったですね。挑戦にあふれた1年でした。
TAKE
人間、新鮮なものに触れると活性化しますからね。初めてのことって緊張もするけど、その先に必ず感動や驚きがある。長くバンドを続けてるとどうしてもルーティーンになっちゃう部分があるんですけど、まだこんな新鮮な気持ちになれるんだと思って、純粋に楽しかったです。
GOT'S
初めて行ったペルーが広い会場で、行く前は不安しかなかったけど、行ってみたらすごい盛り上がってくれて。日本と比べたら環境も違うし、時間もめちゃくちゃだったりするけど、そういうのも気にならなくなりましたね。ベストアルバムを出して、やり慣れた曲でライヴができたというのもあるんですけど、もうどんな状況でもライヴできますよ。

世界を見て視野も広がって、逞しくもなりましたね。

KOHSHI
そうですね。台湾で海外初ワンマンをやって、“世界に俺らを待ってくれてる人がいるんだ!”と感じたし、日本でやってるFLOWのライヴがしっかりできたし。場所が変わっても、ちゃんと自分たちのステージが観せられたことは大きな自信になって、ひと回りタフになって帰ってこれたと思います。それをファイナルの日比谷野音で観せることができて、“FLOWにまだこんな伸びしろがあるんだ!”と感じてもらえたと思います。

そして、最新作『#10』ではさまざまなゲストアーティスト、クリエイターとタッグを組むことで、さらなる新しい可能性や伸びしろを見せてくれていますが。

KOHSHI
ね、ほんとに。同じラインをなぞるのが、個人的にもバンド的にも柄じゃないんで。“こんなラインがまだあったんだ!”というのを指し示せたんじゃないかと思います。

2015年は挑戦の年でしたが、今作も挑戦に次ぐ挑戦ですよね。聴き終わっての率直な感想が、“あ~、面白かった”でした。

一同
おぉ~、出たぁ!
TAKE
その感想が一番嬉しいです! “面白かった”は最高の褒め言葉ですよ。もう今回、それだけでいい!(笑)

今作を聴いて、“音楽って面白いな”と素直に思ったし、“やっぱりFLOWって面白いバンドだな”と思いました。

TAKE
今回、どんな曲を作ろうかと思い悩んだ時間がすごくあって、正直、何がしたいか分かんなくなっちゃったんですよ(笑)。改めてFLOWの歴史を振り返った時、“何がしたいか分からない”と言われることも多かったなと思って、だったら“何がやりたいじゃなくて、全てやりたんだ!”というのを改めて具現化できるようなアルバムにしてやろうと。“コイツら、10枚目にしてめちゃくちゃ挑戦してるな!”と思わせられたらカッコ良いなと思って、“今までやったことのないことを選択してやっていこう”というコンセプトが生まれたんです。で、いろんな人とコラボすることで、今までやってないことや新しいサウンドに挑戦していく形式がいいんじゃないか?というところに行き着いたんです。

前回のインタビューで、10枚目は攻めていきたいと予告していたので、こういうことだったのか!と思いました。

TAKE
そうそう。だからって、そこで“いろんな人とやりましたよ”というコンセプトアルバムにはしたくなくて、あくまでもFLOWのサウンドが軸にありながら、新しいサウンドとコラボするイメージでコラボ相手をこちらで選出させていただきました。“三味線の音を入れてみたい”とか、“ヒューマンビートボックスでラップしてみたい”とか、やりたいことありきでコラボをお願いしたんです。「光追いかけて -Crystal Lake mix-」のストリングスと歌だけとか、自分の中ではずっとやりたかったことだったりして。

曲先行で相手を選んだのか、コラボ相手先行で曲を作ったのかは、聴いててすごく気になりました。

TAKE
どっちもですね。例えば「Good Days ~君を忘れない~」は、“意外とNAOTO(ORANGE RANGE)はUKっぽいサウンド得意だから、ミディアムバラードをお願いしよう”と声をかけたり。あとはFLOWの歴史も汲んで、これまで関わりのあった人とやることにも意義があると思ったので、ストリングスだったらずっとお世話になってる小池敦さんでしょう!とか、ツインギターならHISASHI(GLAY)さんでしょう!とか。

大御所を捕まえて、ずいぶん軽いノリですね(笑)。でも、こういう機会がなければお声がけできないですからね。

TAKE
そこで“こうきたか、HISASHIさん!”みたいな、自分が作曲した曲が想像し得なかったところに到達する楽しさもすごくありましたね。“音”を“楽しむ”と書いて“音楽”ですから、俺たちも純粋に音楽を楽しみながら制作ができました。
KOHSHI
いつも通りTAKEが作ったデモなのに、誰かが加わることで全然表情が変わるんですよ! そこからその人の面影が見え隠れするのもすごく面白かったし、曲から生まれる発想もいろいろあったし。吉田健一(吉田兄弟)さんの三味線が入った「魑魅魍魎 feat. 疾風」なんて、曲にガンガン引っ張られて。“魑魅魍魎”なんてこのアレンジじゃなかったら出てこなかった言葉だと思うし、歌詞もかなり遊ばせてもらいました。アルバムの曲名だけ見て“どんな曲なんだろう?”って想像しながら聴いてもらうのも面白いかもしれないですね。

「DECATHLON feat. AFRA」や「JOY TO THE WORLD feat. キバオブアキバ」も、かなりぶっ飛んだ歌詞ですよね。

KOHSHI
キワモノ曲はかなり増えましたね(笑)。ストレートでメッセージ性のある曲はシングルで聴かせて、今作はどこまで飛べるかって感じだったんで、作ってても楽しかったです。

極端な曲たちがあるからこそ、「World Symphony」「Good Days ~君を忘れない~」と続くラストの美しさが際立つし。

KOHSHI
そうですね、すごい幅が出ましたね。
TAKE
“次はどんなのがくるんだ? うわ、バラードでしっかり締めてきた!”って。かなり力技で締めてる感もあるけど。
KOHSHI
“ニーブラ!”って感じでね(笑)。
TAKE
ワハハハ。でも、「World Symphony」とかは昨年の活動を曲に落とし込んだ、2015年を集約した曲にもなったし。今しか作れないアルバムになったんじゃないかと思います。

OKMusic編集部

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