L→R あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、すぅ(Vo&Gu)、ゆかるん(Key)

L→R あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、すぅ(Vo&Gu)、ゆかるん(Key)

【Silent Siren】より多彩な気持ちと
曲調を描いた7色のボールペン!

自分たちで作るという意志が、より反映
されたアルバム

ひなんちゅの作詞「レイラ」はどんなふうに?

ひなんちゅ
『31Wonderland』(2ndアルバム/2014年2月発売)の時くらいに曲はあって、和とかちょっと懐かしい感じがして、テンポも速くないので、シリアスな歌詞にしようと思ったんです。あと、当時は漫画の『NANA』が好きだったので、『NANA』に出てくるレイラという女の子をイメージして書きました。

“レイラ”というと、エリック・クラプトンも浮かびますが。

ひなんちゅ
『NANA』のレイラも、実はそこからきているんです。歌詞は…当時、読者モデルをしてて少し悩んでいて…。その頃って名前や髪色のインパクトで決まってしまうようなところがあったんですけど、結局は中身だと思うんですよね。でも、“中身を見てるよ”って言われると、“じゃあ、私の何を知ってるんだ?”って思ったり、気持ちが行ったり来たりして、本当の私を誰が知ってるんだ?って。アイデンティティーというか、そういうことってきっと誰もが思ったことあると思うんです。自分探しっていうか。本当は知ってもらいたくて、もっとこうしたいっていう前向きな気持ちもあって、それがすぅとゆかるんのかけ合いで表現されているんです。
ゆかるん
かけ合いのところは、私もすごく好きなパートです。最初はなかったんですけど、そこが加わったことで曲の印象が一気に変わりました。もともと好きな曲だったけど、さらに好きになりましたね。
ひなんちゅ
両極端の気持ちを上手く表現できたのが良かったと思います。
すぅ
あいにゃんと私の声は結構違うんですけど、ゆかるんと私の声はキー的に近くて、それを声が分かれて聴こえるようなミックスにすることで、同じ自分なんだけど、その中の違った自分が出てきているようなイメージになっています。強がる自分と弱い自分が出たり入ったりしている感じですね。

「nukumor」は“i”(愛)を足すと“nukumori”になるという仕掛けのあるタイトルで。

すぅ
私的にこれは丸のイメージなんです、タイトルの表記も丸っこい感じだし。平仮名で“ぬくもあ”って書いても曲線がいっぱいあるし。その丸みを帯びた感じが、ぬくもりや温かいものを望んでいる感覚につながると思って。これも聴いた人それぞれで、失恋でもいいし、友情や家族愛の歌と受け取ってくれてもいいし。大人になった自分が、小さかった頃の自分を見返しているような情景を描いています。求めちゃう自分ってダメなのかな? わがままなのかな? でもそれが普通なのに…って言ってる感じ。この曲に限らずですが、サウンド的にも楽しんでもらえる曲がたくさんあるから、サウンドから入って、あとから歌詞を解釈してもらってもいいなと思います。聴いた人にとっての、自分の歌にしてほしいですね。
ひなんちゅ
この「nukumor」も「レイラ」もそうだけど、すぅの感情的なヴォーカルがすごくいい。枠にはまらないというか、バンドのライヴっぽさがあって心に刺さる。
すぅ
前はヴォーカルを先に録ることも多かったんですけど、今回のアルバムは全てリズムから録っています。デモやクリックの音で歌うよりも、生のリズムで歌うとやっぱりグルーブ感も出るし、エディットする前の音なので意図しないちょっとしたズレが気持ち良かったりするし。そういう微妙な感じが、今回は歌だけじゃなく演奏にも出ていて、すごくいいアルバムになったって思います。

きれいにきっちり録ることよりも、ノリとかグルーブを意識することを優先したと。

すぅ
そうですね。その時の感情も込みで、生っぽさやライヴっぽさを結構残しています。
ゆかるん
たくさんライヴをして、たくさん経験を積んできたことが、いい影響を与えていると思います。最初の1番しかないデモから、フルになった時はすぅがメロを変えていたり、なかったものを足していたりしていて、それを聴くのがメンバーとしても楽しかったし。前回の制作よりも、自分たちで作っていこうという意志がより反映されていますね。

では、最後にツアーについてお願いします。

ひなんちゅ
前半はライヴハウスで、途中でホールクラスになって、最後は横浜アリーナ。キャパがまったく違うので会場のクラスごとに選曲や演出もまったく違ったものになります。それこそ気持ちが違えば演奏も変わってくるので、きっと毎日違うライヴになる。だから、どの会場でも、何度来ても楽しいものになると思いますね。
あいにゃん
そもそもライヴハウスから始まったバンドなので、ライヴハウスにまた帰れるのは、本当に嬉しいです。その会場でしかできないことや、その会場ならではの良さがたくさんあるので。そこでしか感じられないことを演奏で聴かせたいし。いろいろ考えていって、全力でみんなを楽しませます!
ゆかるん
横浜アリーナは本当に楽しみです。とにかく広いので、広くなければできない演出もできるし。楽しいことやびっくりすることをたくさんしたいです!
すぅ
横浜アリーナはみんながすごいねって言ってくれるし、自分たちでもすごいところまで来たなって思うけど…背負ってるものをめっちゃ感じています。プレッシャーではないけど、スタッフと一丸になっている感覚はあるし、決まった時はファンもすごく喜んでくれたし、後戻りする気はないしもう戻れないし、前に進むしかないなって。だから、横浜アリーナが次へのステップになるようなステージにしないといけない。ただのガールズバンドにはなりたくないので、他のガールズバンドとは比べられない何かを、このツアーでもっと確立できたらと思います。
ひなんちゅ
もう、他のバンドには負ける気がしないので! Silent Sirenらしく最後までいきたいし、どうせならみんなが予想していないところまでいきたいです!
『S』2016年03月02日発売DREAMUSIC
    • 【初回限定盤(DVD 付)】
    • MUCD-8070〜1 3700円
    • 【通常盤】
    • MUCD-1344 2880円
SILENT SIREN プロフィール

サイレントサイレン:2012年11月、シングル「Sweet Pop!」でメジャーデビュー。通称“サイサイ”として親しまれ、原宿を中心に女子中高生に人気が広がり、15年にガールズバンド史上デビューから最短で日本武道館ワンマンライヴを開催。17年にはデビュー5周年記念日にツアーファイナルとしてバンド初となる日本武道館2デイズ公演を成功させ、18年は自身最多となる33公演のライヴハウスツアーを完走。デビュー6年目を迎え、さらに勢いを増す唯一無二のガールズバンド。SILENT SIREN オフィシャルHP

OKMusic編集部

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