【FUKI】経験したことだけを曲にして
    いきたい

    リアルすぎる歌詞と透明感のある歌声が注目を浴び、今、10代から20代前半の女性に恋愛の教祖として親しまれる歌姫・FUKI。まるで恋愛短編集のようなアルバム『キミへ~LOVE SONG COLLECTION~』について、たっぷり話を訊いた。
    取材:吉田可奈

    本誌は初登場となるので、自己紹介をお願いしたいのですが、FUKIさん自身は自分のことをどんなタイプの女性だと思いますか?

    ジャケットやMVのイメージから、とても大人っぽく見られてしまうんです。でも、話すのも苦手ですし、人見知りなんですよ。なので、ジャケットの“お姉さん”というイメージがあまりにも独り歩きしている気がしていて、ちょっと戸惑っているくらいなんです(苦笑)。

    あはは。でも、あはは。でも、実際に話すととても親しみやすいし、さらにかわいらしい印象がありますよ。とはいえ、イメージがあるからこそ、そこに近付けようとしていたりはするのですか?

    いや!(即答) そのイメージ通りになることは自分で無理だと分かっているので(笑)、普段の自分はこのままでいきたいと思っています。そう言えば、最近ツイキャスを始めたんです。このツイキャスは、どうしても素顔が見えてしまうんですよ。だから、ファンの方から“すごくギャップがある”って言われるんですよね。

    すぐに見抜かれたんですね(笑)。

    はい(笑)。でも、素顔が分かってもらえたからこそ、好きな食べ物を話した時に、コメントを通してお勧めの店を教えてくれたりと、友達感覚でお話をしてくれるんです。それはすごく嬉しいですね。

    そのツイキャスをきっかけに、書く歌詞や曲に変化はありましたか?

    アルバムに入っている「LOVE SONG」が、まさにその曲になります。この曲はTwitterで反応をくれるようなリスナーの方々と、私との距離感を恋愛する男女になぞらえて書いたんです。SNSがなければこの曲は生まれなかったので、この曲の制作はすごく新鮮で楽しかったです。それに、ライヴとは違った場所で、コミュニケーションが取れるのはすごく嬉しいことで。このツールはこれからも大事にしていきたいと思っています。

    今回完成したコンセプトアルバムには、6つのラブストーリーが収録されていますが、以前からこのコンセプトを冠したアルバムを作ろうと思っていたのですか?

    いや、そうではないんです。もともと作っている曲にラブソングがすごく多いんですよ。なので、それらの曲を並べたら、1冊の恋愛小説のようになったので、“LOVE”についてのコンセプトアルバムにしようと思ったんです。

    そんな本作のリード曲は「キミへ」で。

    実は、最初はこの曲がリード曲ではなかったんですが、出来上がってスタッフの方たちに聴かせたらすごく反応が良くて、いきなりリード曲に昇格したんです(笑)。

    それだけ曲のパワーがあったのでしょうね。ということは、この曲は最近できた曲なのですか?

    はい。実は最近、この歌詞の通りのことが起きまして(笑)。大好きな人への届かなかった想いや、悔しさ、切なさをあふれるように歌詞に、曲に書いたんです。そしたら、すごくいい曲だって褒めてくださる方が多かったんですよね。その時に、まさかこんなに辛い想いがいい曲になるなんて思いもしなかったので、そのモヤモヤした気持ちさえ、愛おしく思えるようになったんです。

    曲にすることで吹っ切れたんでしょうね。

    これだけリアルな想いが曲となって昇華されるなら、どんなこともプラスになるって思えるようになりました。どんな経験もこうやって歌につながるなら、どんなことも耐えようとさえ思うようになったんです(笑)。

    それはすごいですね(笑)。でも、そこまでリアルな出来事だとしても、ちゃんと共感できる歌詞になっているのはすごいと思いました。

    最初に書いた歌詞は、それこそドロドロしていて、プロデューサーのEIGOさんが“このままではマズイ”となり、少し丸くしてくれたんです。

    だから、共作になっているんですね。

    はい。あまりにも主人公の偏った感情がこもっていたらマズイですからね(笑)。

    「カタオモイ」もすごく印象的な曲でした。

    実はこの曲、「キミへ」の相手の方に片想いをしていた時の気持ちを書いた曲なんです。

    えぇ! そうなんですか!?

    はい。始まりと終わりが1枚のアルバムに入るのも面白いですよね(笑)。とはいえ、片想いって、とても素敵なもの。この曲を歌うたびに、メールを送っていいのか迷ったり、好きだからこそはっきりと言葉が選べなかったりしたことを思い出すんです。きっとそれは誰もが経験したことがあると思うんですよね。なので、共感してもらえたら嬉しいです。

    FUKIさんがラブソングを書く上で大事にしていることはどんなことですか?

    この「キミへ」や「カタオモイ」のように、リアルで経験したことをちゃんと書き、歌うことです。自分で経験した想いを曲にするからこそ、共感してもらえると思うんですよね。…とはいえ、恋愛経験がたくさんあるわけではないので、インプットとして映画や漫画などを観て、胸キュンを吸収しています。

    基本的に恋愛体質のようですね。

    そうかもしれないですね。好きな人がいるというだけで、どんなことも頑張ろうと思えるし、ダイエットにしろ、歌にしろ、すごく一生懸命になれるんです。なので、キュンキュンすることは、すごく大事にしています。

    このアルバムも、聴くだけでキュンキュンしますからね。

    そうだと嬉しいですね。このアルバムには出会いから別れ、幸せや切なさがたっぷり詰まっているんです。聴いてくださる人たちの状況に合わせて曲を選んでもらえたら、フィットすると思うので、歌詞と一緒に楽しんでもらえたらと思っています。
    『キミへ~LOVE SONG COLLECTION~』
      • 『キミへ~LOVE SONG COLLECTION~』
      • VICL-64443
      • 2016.02.10
      • 1800円
    FUKI プロフィール

    フキ:1989年生まれ、東京都出身。幼少の頃から歌と踊りに目覚め、ダンススクールに通う日々を過ごす。そこから次第にヴォーカリストへの想いを強く募らせ、オリジナル曲を書き、ライヴハウスで歌い始める。そこで平井大やシェネルを手掛けるプロデューサー・EIGOに見出され、本格的な歌手活動を開始。15年10月にデジタルシングル「キミじゃなきゃ」でメジャーデビューを果たした。FUKI オフィシャルHP

    OKMusic編集部

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