L→R  SATOち(Dr)、YUKKE(Ba)、逹瑯(Vo)、ミヤ(Gu)

L→R  SATOち(Dr)、YUKKE(Ba)、逹瑯(Vo)、ミヤ(Gu)

【MUCC】このタイミングでこのタイプ
の曲ができたことがすごく良かった

結成20周年を目前に控えたMUCCが完成させた、アニメ『七つの大罪 聖戦の予兆』のOPテーマとなるシングル「CLASSIC」。YUKKE(Ba)作曲によるこの曲は、切なさや儚さの先にある光をキャッチーなメロディーに乗せて歌う、MUCCのまた新たな一面が見える楽曲となった。
取材:フジジュン

アニメのOPテーマに使ってほしくて、デ
モの頃からず~っと祈ってた

現在、結成20周年を目前にした『GO TO 20TH ANNIVERSARY』ツアー真っ最中のMUCCですが、手応えはいかがですか?

YUKKE
普段のツアーは基本的なセットリストがあって、それを育てていく感じなんですけど、今回は大きな流れがありながら、“次はこのアルバムの曲を散りばめてみよう”みたいに過去楽曲が入ってくるので、ライヴ毎にセットリストが違うんですよ。前日にセットリストが届いて、ホテルで準備して、リハで合わせるみたいな感じなんです。毎回ドキドキするし、新鮮だし、何よりお客さんがすごく喜んでくれてるので、やり甲斐がありますね。
逹瑯
俺は半分くらい終えて、前日からのルーティーンができてきて、やっとテンパらずに落ち着いてライヴに臨めるようになってきましたね(笑)。前日の夜に歌詞を見ながら本気で覚えて、曲順通して確認して寝るみたいな3~4時間の作業が、だんだん普通にできるようになってきたんです。

本当に大変ですね! でも、過去楽曲を振り返ったりして、20周年に向けての士気も高まってるのでは?

逹瑯
今はキツめの準備運動してる感じです(笑)。たぶんね、本当に大変なのはレコーディングだ、なんだかんだと含めた準備期間と、20周年を迎えて最初の3~4カ月が勝負じゃないかな。あとは、20周年を楽しみたいと思ってるんですけどね。

で、過去楽曲も振り返りながら新曲も続々リリースしていて、前作「ハイデ」からわずか3カ月で、ニューシングル「CLASSIC」がリリースされるわけですけど。「CLASSIC」はアニメ『七つの大罪 聖戦の予兆』のOPテーマですが、アニメの話ありきでできた楽曲だったのですか?

YUKKE
いや、曲自体は3年くらい前からあったんですよ。シングルになるようなキャッチーな曲を作ろうと思って作った曲だったんです。で、デモの頃から自分でもすごく好きな曲でいつも聴いてたし、“アニメのテーマソングとかで使ってもらえるといいな”と、ず~っと祈るように思ってて(笑)。

その祈りが届いてついに実現したと!

YUKKE
しかも、お話をいただいてから、『七つの大罪』を観始めたらすっごいハマっちゃって。大人になってからこんな好きになったアニメはない!ってくらい好きになっちゃったから、“これは絶対、誰にも譲らない!”と思って本気で挑みました。だから、決まった時は本当に嬉しくて、踊り狂いましたね。“この曲はこのためにあったんだ。引き寄せてやったぜ!”と思って、あの時の瞬間最大モチベーションはすごかったです(笑)。

この曲は作曲がYUKKEさんで、作詞がYUKKEさんと逹瑯さんの共作になっていますが。

逹瑯
歌詞もほぼほぼYUKKEですよ。
YUKKE
もともとあった仮歌詞から書き直したんですけど、逹瑯がいつも苦労して歌詞を書いてるのを昔から見てるし、“シングルの歌詞は大変だぞ”と言われてて、ついにそのタイミングが来たなと。タイアップでもあるけど、当然ながらMUCCのシングルでもあるので、気合いを入れて書き始めたんですけど、いざ背負ってみたらものすごい重くて!

やっぱり気負いやプレッシャーもありましたか?

YUKKE
1カ月くらいかけてノート1冊分書いて、メンバーにもアドバイスをもらいながら、だんだん完成に近づけていきました。途中、逹瑯が俺の書きたかったことを汲んで、“俺なりに書いてみた一節があるんだけど”って歌ってくれたサビを聴いたら、すごい良くて。俺が1カ月かかっても出てこなかったところに、ポンとはまったんですよ。
逹瑯
なんかね、YUKKEは歌いたいことや伝えたいことが強烈にありすぎて、言葉をギュッと詰め込みすぎてるから、歌いながら“なんか、はまりが良くないんだよなぁ”ってのをずっと感じていたんですよ。このままいくのは気持ち悪いなと思ってて、“こういうことを歌いたいんでしょう?”ってことをプレゼンしてみようと思ったら、そこからYUKKEがまた歌詞を書き直したりして。で、やっと今のかたちに収まった感じですね。

サビの一節って、《君が泣く様な世界なら どんな罪にも手を伸ばそう》と《君が微笑んでくれるなら どんな罰でも受け入れよう》の部分だと思うのですが、やっぱり聴き終えた時にここのフレーズは心に残りますからね。

YUKKE
そうですよね。あ~、悔しい! 俺もここに向かって行ってたはずなんだけどなぁ…でもまぁ、次に書く時の勉強になったことも多いし、これからの自分に期待します(笑)。

あはは。でも、YUKKEさんの書きたかったことがちゃんと逹瑯さんに伝わったからこそ、このフレーズも出てきたわけで。

YUKKE
落ちサビも“もっと印象的な言葉を考えたほうがいいかもよ”って言われて、逹瑯に文章で送って歌詞に落としてもらったりして。こういうかたちの共作もあるんだなと思いました。

逹瑯さんは、YUKKEさんに“シングルの歌詞は大変だぞ”と言ったという話もありましたが、やっぱりシングル曲の歌詞を書く時はいつもと違う大変さもありますか?

逹瑯
今はそうでもないけど、昔はすごく構えてましたね。シングル曲はまったく別物くらいの気持ちがあって、どうしたらいいのか分からなくて。どの曲もなんだけど、譜割に対して聴こえのいい言葉がはまってることに越したことはないんですが、どこまでが譜割の塊で、どう言葉が入ったらより伝わりやすく聴こえるんだろう?という考え方が昔はなくて。もともとフォークや懐メロが好きだったから、内容重視で1番と2番で言葉の詰め方が変わったりするのも許されると思ってたんですよ。ちょっとずつ変化していく中で、悩んで悩んでいろいろ試してやってきた結果、スキルが上がっていった感じですね。

前作「ハイデ」はミヤさんだけのインタビューだったので、逹瑯さんに感想を伝えてないのですが、「ハイデ」の歌詞や言葉のはまりの良さや気持ち良さは最高でしたよ。

逹瑯
「ハイデ」は難しかったですよ。極端に言葉数が少ない中、歌いたいことがはっきりあったから、“ソロのあとにシャウトか語りで言葉を入れたい”ってリーダー(ミヤ)とプロデューサーだったKen(L'Arc~en~Ciel)さんに相談して、“じゃ、1回やってみよう”って語りで入れたところに、歌いたかったことを全部詰め込んだんです。

OKMusic編集部

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