【JYOCHO】音楽における僕のツボが“情緒”なんです

2015年3月に解散した宇宙コンビニの“だいじろー”こと中川大二朗が、音楽シーンに帰ってきた! JYOCHO(じょうちょ)というソロプロジェクトの成り立ち、始動を告げる新作の魅力とは?
取材:田山雄士

バンドからソロに至るまでの期間は、どう過ごしてましたか?

解散後に何をしたいかは、音楽を続けるかどうかすら、実は明確に決まってなくて…。だから、まずは自分が本当にやりたいことを整理し始めたんです。半年くらいかな? 楽器も触らず、音楽もほぼ聴かずで。生活環境も変えてみたり。

というのは?

それまで京都の実家に住んでたんですけど、山籠もりみたいなことをしようと思って(笑)。金閣寺の外れの自然が多い土地に引っ越してみました。新しいものが降ってくるのを待つというか。

精神的には良さそうですね。

ひとりでそういう場所に身を置くと、静かに考える時間が多く持てますしね。漠然とある不安に対して、“何で不安なのかな?”とか、細かく自分の気持ちを見つめていきました。紙にやりたいことを書き出して優先順位を決めたり。そうするうちに考えがまとまって、視界がクリアーになる感じで。

そんな時期があったとは驚きました。ちなみに、JYOCHOは宇宙コンビニの続きなのか、まったく切り離したプロジェクトなのか、どちらですか?

両方ですね。宇宙コンビニも含めて、僕が今までやってきた音楽全ての続きだし、同時に新たな側面も出せてると思います。

“JYOCHO”というプロジェクト名の由来は?

まさにあの“情緒”で、感情のこと。僕が音楽をやって、作って、聴いてる上でのツボ。それが情緒なんです。エモーショナルな意味もあるし、風情を指す時もあって、すごく抽象的じゃないですか。漢字だとふた文字なのに、こんなにイメージが膨らむ言葉ってあまりないし。

アルバムタイトルや楽曲テーマも独特で、コンセプチュアルかつシリアスだなと。浮かんだのは、喪失や再生、命、懐疑的な目線、美しい景色でしたね。

テーマは結構固めましたね。最初は宇宙コンビニのミニアルバム『月の反射でみてた』の続きのイメージで、二元的な世界を今の頭でもう1回考えてみたりしたんですけど、さらに踏み込んだ内容にできたと思います。僕の中での感覚でしかない話なので、あえて細かい説明はしませんが、漠然と言うと“再生”に近い。前向きな考えへのきっかけになればいいなと。そうした表現を全曲にちりばめてるから、どれかしら引っかかってくれれば嬉しい。

「太陽と暮らしてきた」がリード曲なのは、もっとも自分らしさが出てるからですか?

そうですね。それこそ、自分の気持ちを整理した時に見えてきたまんま。いらないものをどんどん捨てて、シンプルなところに行き着いたことを歌ってます。

サウンド面ではタッピング奏法がだいじろーさんのトレードマークだと思いますが、ギタープレイで大切にしてることは?

コード感ですかね。どんな複雑なことをしてても、まとまって聴こえるようにはしたくて。意味なくテクニカルになっちゃうのは好きじゃないんですよ。

rionosさんのヴォーカルも素晴らしいですね。

質感が好みなんですよね、少年っぽい声で。僕の歌詞はガチガチの大人っていうよりも、もうちょっとピュアな目線で疑問を発するので、そのイメージにぴったりでした。

最後に、リリース前の心境を改めて聞かせてください。

僕の音楽史上、最高地点にいる自信があるので、ぜひ一度聴いてみてもらえたら! 心境的にも変わって、自由に音が見えてると感じてます。
『祈りでは届かない距離』
    • 『祈りでは届かない距離』
    • NBDL-40
    • 2016.12.07
    • 1944円
JYOCHO プロフィール

ジョウチョ:2015年3月に解散した宇宙コンビニのリーダー“だいじろー”こと中川大二朗のソロプロジェクト。メンバーにhatch(Dr/ex.DUG OUT)、シンディ(Ba/空きっ腹に酒、LOW-PASS、他)、rionos(Vo)を迎えた1stミニアルバム『祈りでは届かない距離』を16年12月7日に発表。JYOCHO オフィシャルHP

宇宙コンビニ プロフィール

ウチュウコンビニ:2012年1月に京都で結成された3ピースプログレッシブポップバンド。さまざまなジャンルを通過した音楽性から個々の解釈でポップに消化し、独自の世界観を生み出す。宇宙コンビニ オフィシャルHP

0コメント