取材:石田博嗣
原曲を聴いて“絶対に歌いたい”と思っ
た
「Travelers Of Life」はVlidgeのKiichiさんらしい綺麗なメロディーの曲ですが、原曲を聴いた時の印象は?
YASU
原曲を聴いた時、“絶対に歌いたい”って思いました!おっしゃる通り、綺麗なメロディーな上に心地良いポップ感があって、すぐに“D-51の曲にしたい!”って感じましたね。
タイトルにもある“Travelers”というキーワードが気になったのですが。
YASU
Kiichiさんがデモで“Travel”って言葉を使っていて、それがすごく曲の雰囲気に合っていたんで少し変えて使ってみました。“人生は旅だ”って大きく歌うより“人生は旅行だ”ってことをテーマに歌詞は書きましたね。
そんな歌詞では“同じ土俵に立つことなんて全然ない”や“いつかの栄光も 悩みもスパイス”という言葉が印象的でした。やはりメロディーやサウンドがそういうメッセージを呼んだという感じですか?
YASU
ありがとうございます。僕も気に入ってるフレーズなんでうれしいです。そうですね、この曲だからこそ出た言葉だと思います。
では、歌入れには、どんな気持ちで臨みましたか?
YASU
実はレコーディングするずっと前にライヴで歌ったことがあって、すごく盛り上がったんです。なので、その時のライヴをイメージして歌いました。
YU
テンションの高い曲なのですが、あまり声を張らないように柔らかく歌いました。あとは、自然に曲の音に乗っかる感じで。
この曲の大事なパートでもある、コーラスワークは?
YU
コーラス部分は声の質…メインを生かす歌い方を意識しましたね。強く歌うよりも、包む感じで柔らかい声で歌う感じで。
コーラスアレンジもKiichiさんなんですよね。
YASU
決してごちゃごちゃにならないボリューム感だったり、すごく勉強になりました。“こうするとこうなるんだ?”と難しい折り紙を完成させていく感じって言うんですかね。
YU
勉強になりましたね。かなり難しいかった所もありました。
カップリングの「夏がまま」はYUさんが作曲されているのですが、やはり意識して夏の曲を書いたのですか?
YU
夏は意識しましたが、今回のカップリング用に作った曲ではなかったので、まさかカップリングになるとは思わなかったです(笑)。
アコギと打ち込みによる爽快なサウンドやドラマチックな展開は、曲を作った時にアイデアとしてあったのですか?
YASU
歌詞ができてからアレンジのイメージができましたね。
YU
最初デモで作った時はカッティングではないけど、アコギの音色をリズムに合わせて刻んだ感じで使ったので、それを生アコギでできたらいいなと思いましてやりました。あとは、打ち込みをアコギの音色と混ぜても面白いかなって。
今回のシングルを作ったことでの発見も多そうですね。
YASU
得たものは多かったと思います。それが何かと聞かれると上手く言えないんですけど、全部まとめると“自信”ってやつですかね。
YU
歌については常に発見がありますね?。今回に関しては、どれだけこのテンションの曲で声の質を音とマッチさせるかとか、声を張らず太く優しく! 爽やかに(笑)…結構、これがむずかしいんですよね?。って、俺だけかな? まだまだなので常に発見がありますよ。
沖縄のストリートから音楽シーンのメジャー・フィールドへ——。03年から数多くのストリート・ライヴをこなしてきた、沖縄を拠点にするヴォーカル・デュオ=D-51。彼らはそのライヴ経験に裏打ちされた実力(ふたりのヴォーカルのハーモニー/強く大きな歌唱力など)と爽やかで透明感のあるグルーヴィな歌声という華やかな個性を携えて、04年にメジャー・フィールドに飛び出した。インディ時代には既に彼らの才能の素晴らしさが口コミで広がっていき、全国区の人気を獲得するにまで至ったそう。メロディアスで涼やかなトラックと彼らのヴォーカルが描き出す世界には、リラキシンな聴き心地と仄かな熱情が入り混じっている。そんな世界を味わわせてくれるD-51の音楽に多くの聴き手が惚れ込むのもうなずけるというものだ。そんなD-51が発売したメジャー・デビュー・アルバム『ONENESS』にも彼らの魅力が目いっぱい詰め込まれている。オーディオ・プレイヤーの再生ボタンを押すと彼らが紡ぎ出すグルーヴの波が爽やかなそよ風に姿を変えて、柔らかく暖かく聴き手を包んでくる。なるほど、これが彼らの魅力なのだな。そう改めて実感する。彼らの歌声は“歌う喜び”に満ち溢れている。その想いを含めて、D-51の音楽はちょっと甘酸っぱくて、とっても気持ちがいい。D-51 Official Website
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