L→R maya(Vo)、Aiji(Gu)

L→R maya(Vo)、Aiji(Gu)

【LM.C】あの野比のび太くんも実はす
ごい人かもしれない

mayaの真骨頂が表れたポジティヴなメッセージを持つ今作。誰もが持つダメな部分も見方を変えれば大切な個性です!
取材:土屋京輔

今回の「JOHN」は3連続リリースを締め括る楽曲ですが、テレビゲームを思わせる音も随所に登場しますね。

Aiji
そういう装飾音は最終的なスタジオ作業の中で何となく思い付いて入れていて、曲自体のベーシックはすごくシンプルなんです。これまでの「LIAR LIAR/Sentimental PIGgy Romance」「Bell the CAT」とはまったく毛色の違うものにしたい考えがまずあって、メロコアというかパンクっぽくて、明るいアップテンポな曲をやりたくなったという流れですね。
maya
歌詞のテーマ自体は、最初のデモを聴いた段階からあったんですよ。世の中ではちょっとダメっぽく見られがちな主人公がいて、実はそいつはすごいんだって話にしようと。誰の中にでもダメな自分ってあるじゃないですか。別に周りからどうこう言われるというより、自分の理想に手が届かない歯がゆさがあったり、自分で作った壁に自分でつまずいていたり。目標が遠いと道のりも見えづらい。でも、そんな自分でも何がやれるのか、その答えを見つけるべきじゃないかって。

この曲がその指針になれば理想的ですよね。

maya
角度を変えれば、見え方も変わると思うんですよ。でも、この曲に限らずいつも思うんだけど、我々は何かをしてあげられるわけではないんですよね。ただ、ちょっと楽しい気分になってもらえたり、言葉から何か少し気付くものがあれば、それでいいんじゃないかなって思うんですよ。

先日のライヴでも同様の発言がありましたよね。

Aiji
何かに迷っているような人の背中を何気なく押してくれるのが、mayaの歌詞の真骨頂でもあると思ってるんだけど、そういうものがこの3枚目に来て表現されているんですよ。実際に歌詞を読んでみても、誰もが理解できる感じがいいですね。弱さに思えるようなものを、すごくポジティヴなメッセージに変えてるのは素晴らしいなと思いました。
maya
この歌詞を考える時に野比のび太くんを調査したんですけど、例えば、彼は昼寝するのにかかる時間は0.93秒なんですよ。いつもは“ダメ人間”って言われる彼も、もしそういう大会があったら優勝じゃないですか。そういうポジティヴ変換。

そこでタイトルが“JOHN”になった経緯は?(笑)

maya
そのまま“NOBITA”ってアルファベットにしたらカッコ良く見えるかもしれないけど(笑)、ちょっと違うぞと。そこで“誰でも分かる共通点もあって、一般的”というポジションにいるものを考えたんですね。まぁ、“山田太郎”とかでも良かったんですけど、もうちょっとLM.Cらしさもあり、曲のタイトルっぽいものを探していた時に、“ジョン・スミス”という名前が出てきて。アメリカでは山田太郎にあたるような匿名にも使われるらしいんですよ。誰にも当てはまるようなイメージなんですね。
Aiji
初めてmayaからテキストが送られてきた時、“ジョン・スミス(仮)”って書いてあったんですよ。まさかこれがタイトルじゃないだろうなと思いましたけどね(笑)。

人の名前が付いた曲は世界中にさまざまありますが、よく考えてみると名曲と呼ばれるものが多い気がしますね。

Aiji
じゃ、初めてかな、そうじゃないパターンは(笑)。でも、この前のツアーでは全箇所でやったんですけど、あまりに食い付きが良かったんで、ファイナルの長野では、いきなり1曲目にやったんですね。初めて聴く人も多かったのに、すごく盛り上がったんですよ。3月20日からはまたライヴが始まりますけど、どんな反応があるか楽しみですね。
「JOHN」2008年02月20日発売PONY CANYON
    • 【初回盤A(DVD付)】
    • PCCA-02608 1575円
    • 【初回盤B(2CD)】
    • PCCA-02627 1575円
    • 【通常盤】
    • PCCA-70208 1050円
LM.C プロフィール

エルエムシー:2006年10月に1stシングル「Trailers【Gold】」「Trailers【Silver】」でデビューした、Aijiとmayaのふたりからなるロックユニット。ビジュアル系バンドが出自である彼らだが、その音楽性はビジュアル系ロックパブリックイメージから解き放たれた、あくまでもポップで自由なもの。へヴィなギターリフやラップ、EDMなど、ビジュアル系という枠にとらわれないさまざまな音楽要素が混在した音楽性が彼らの持ち味である。LM.C オフィシャルHP

OKMusic編集部

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