【SKELT 8 BAMBINO】
取材:土内 昇
歌があって初めてアレンジは成り立つ
「マイフレンド」はどんな曲を作ろうとしたのですか?
GOGH
卒業シーズン向けに作ったわけではないんですけど、出来上がった時に、そういう感じの曲になりましたね。
BJ
遠くにいる友達とか、家族とかの大事な人に向けて歌っている…私は出身が福岡県の博多なんで、東京で仕事をしていると友達と会う機会がほとんどないから、歌で想いが伝えられたらなって。
NIPPON
そもそも、この曲を作り始めたきっかけというのは、僕の個人的なことでもあるんですけど…自分らぐらいの年齢になると、普通は社会人になるじゃないですか。でも、僕は音楽をやっているし、スノーボードのプロを目指している友達がいるんですね。やっぱり、肩身が狭い思いをすることもあるので、お互いに励まし合って頑張ってたんですよ。で、そいつがカナダに行くことになったんで、ジャンルは違うんですけど、刺激し合って頑張っていければいいなと思って、歌詞を書き始めたのがきっかけなんです。
MA☆MEN
歌詞はなるべく身近なことを歌いたい…あんまり大げさなことを言いたくないので、自分たちが思っていることを、普段使っている言葉で歌詞にしてるんです。
NIPPON
あんまりテーマが大きくなりすぎると、逆に嘘っぽく思えるんですよね。自信を持って歌うためには、自分の実体験に基づいたものだったり、想像できる範囲のものではないと自分自身への説得力がなくなってしまう。
楽曲的には“男女ツインヴォーカル+MC”というスタイルが映える曲ですよね。
NIPPON
そこが面白いというのが結成理由じゃないですけど、根底にあるので、それを意識しながら曲作りをしているところはありますね。自分が一番目立ちたいと思っているメンバーばかりなんですけど(笑)、引くところは引いて、“ここは彼を、ここでは彼女を?”って出すべきところを出すというのを曲作りでも、ライヴでもやってます。
アコースティックギターやストリングのやさしい音色がノスタルジックな思いをかき立てるのですが、そういうアレンジも意識して?
GOGH
アレンジはものすごく狙ってます。メロディーや歌詞が生身の人間としたら、アレンジはそれを伝えるためのファッションだと思うので、世の中の人たちの感性にある程度合わせてやらないと、生身の人間が伝わらないから、時代とかも見ながら徹底的に“どういうものがいいか?”って…音楽って理屈ではないんですけど、アレンジは理屈で考えられるので、そこは狙って考えますね。やっぱり、歌が一番大事なんですよ。歌があって初めてアレンジって成り立つ…僕らがやろうとしているのは歌ものなんで、まず歌があって、それからギターのオブリガードだったりの歌を聴かせるために必要なものを埋めていく感じなので、それは作業に近いというか、理屈で決まってくるもんなんですよね。“歌がこういうメロディーだから、それを活かすためにこういうコードのこんなフレーズを当てて~”っていうふうに。
では、どんな曲が作れた実感がありますか?
TAK-E
僕らが上の方に登り詰めるきっかけになる曲ができましたね。それぐらいの手応えを感じてます。
GOGH
僕的には、この曲が一番の名刺替わりになるかなって。スタイルやサウンドや何なりが、核のような気がします。