取材:藤津 毅

別の次元に引き込むROLLYワールド炸裂

昨年は小室哲哉さん、都 啓一さん(SOPHIA/キーボーディスト)、浅倉大介さんをプロデューサーに迎えて楽曲を発表していましたが、どのような刺激がありましたか?

自分の枠がハズれていくのを肌で感じましたね。これまで自分が気持ちいい一番高い所の音域で曲を作っていたんですが、小室さんや浅倉さんは“Kimeruくんは低音に魅力がある”と言ってくださって、小室さんからは今までの中で一番低いキーの曲がきたんですよ。実際、歌ってみたら思ったより低くてちょっと苦戦したんですけど、それはそれで男っぽい熱みたいなものが出て、“いいじゃん”って。

都さんとはどんな感じだったんですか?

今までは打ち込み系の中に生音を入れていたんですけど、2006年の終わりぐらいから生音がすごく好きになって、2007年の4月にアコースティックライヴのファンクラブツアーをやった時に今までデジデジしていたものをギター1本でやったりして、より“生もいいなぁ”と思うようになっていたんです。生音の上にエッセンスとしてデジタルシンセの音が入っているような曲もどんどん作りたいと思っていた時に都さんと出会ったんです。で、都さんが“バンドっぽいスタイルでやりたい”と言ってくれたんで、バンドっぽくやりました。いろんな刺激があったんですけど、今回のシングルで一緒にやったROLLYさんはギタリストだし、世界観が広い方なので、さらにもっと上を行っていて、いろんな面で別の次元に引き込んでくれましたね。

そもそもROLLYさんとの出会いは?

3年前に洋楽ロックのミュージカルでご一緒させていただいて、すごく仲良くなったんです。その当時はコラボのことは全然考えていなかったんですけど、2007年の初めに“今年はプロデューサーものでいこう”と決めた時に、もちろんROLLYさんの名前も挙がっていて。実は今回の曲『恋してキメル!』は昨年の2月ぐらいにはあったんです。なんせ、曲のインパクトが強すぎて…歌詞に自分の名前もいっぱい出てきてキャッチーで面白かったんですけど、僕自身が戸惑ってしまって、それだと聴いてくれる人はもっとそうなるんじゃないかと思って温存していたんです。小室さん、浅倉さん、都さんと経て、今だったらコラボレーションっていうものに聴く人も慣れてきたんじゃないかと。

実際、制作はどのような感じで進めていったのですか?

ROLLYさんの世界観が大好きで、“僕を好きに料理してください”という感じで全部お任せしました。ROLLYさんは、共演したミュージカルのせいもあって“僕がステージで女の子をメロメロにしている”イメージが強かったみたいで、それをより僕色にして作りたいと。それで今回の曲ができました。

派手でポップで一度聴くと耳から離れない強烈な曲ですね。

サビなんてすぐに覚えてしまいますよね。面白いと思ったのはAメロとBメロが1回しか出てこないのにそこがすごく残るんです。ROLLYさんの書いた歌詞にも度肝を抜かれましたね(笑)。レコーディングではコーラスでROLLYさんも参加してくれることになって、“どうせやるならふたりでステージに立っているイメージでやりたいです”って言ったんです。だから、コーラスも前に出してROLLYさんとふたりで歌っているような感じに仕上げました。さらにライヴ感を出すために最近あまり使われてない様な歓声も入れて。PVにも出演してもらってふたりで歌ってます。今までとは違った衣装や雰囲気になっていて、これら全てROLLYさんプロデュースなんですよ。
Kimeru プロフィール

キメル:2001年デビュー。2007年は小室哲哉、都 啓一、浅倉大介を迎え、それぞれのプロデュース楽曲をリリース。世界観をさらに深め、新たな魅力を引き出すこととなった。Kimeruオフィシャルサイト

OKMusic編集部

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