L→R 永田貴樹(Ba)、中田裕二(Vo&Gu)、安高拓郎(Gu)、小寺良太(Dr)

L→R 永田貴樹(Ba)、中田裕二(Vo&Gu)、安高拓郎(Gu)、小寺良太(Dr)

【椿屋四重奏】自分たちにしか作れな
いロックアルバムが作れた

2 年半ぶりとなる待望のアルバム『TOKYO CITY RHAPSODY』が完成! 椿屋史上最高
傑作について、コンポーザーであり、プロデューサーの中田裕二(Vo&Gu)が語ってくれた!!
取材:石田博嗣

アルバムの先行シングルで「不時着」がリリースされるわけですが、それはアルバムを象徴している曲ということで?

ほんとそうですね。この曲があったからアルバムがまとまったようなもんなんで、アルバムを集約しているというか。アルバムのテーマは“東京”なんですけど、そういう意識の上で、家でギターを弾いていたらできた曲で…なんか、結成から今までを振り返っていろいろ思ったことだったり、いろんな想いが出ちゃいましたね。

中田くんが抱く“東京”のイメージとは?

実態があるようでないという不思議な感じがあって、人のイメージが作った街なのかなって思いますね。地方から出てきたいろんな人の想いが、そのまま具現化されたような。ずっと昔から現実と非現実のせめぎ合いみたいなことを書いてきたんですけど、そこともすごくつながっている…朝と夜とでは大違いだし、二面性があると思うんですよ。いろんな感情があって、いろんなストーリーがある。

歌詞に出てくる人物は、みんな孤独感を抱えていて、歪んだ感情を持ってますよね。そういう人が多いということ? それとも中田くん自身が出ている?

両方じゃないですかね。これまでは1曲1曲、脚本を書くような感じだったんですけど、今回は少し自分寄りというか、パーソナルな部分が出ている…感情移入しながら書きましたからね。みんな孤独なところがあるし、“人肌が恋しくなる”じゃないけど、極端な感情を抑え込んでいて、愛とかに翻弄されやすい…表には見えてこないんですけど、深いところまで掘り進めるとドロドロしていると思うんですよ。

そういうものを描いた楽曲をアレンジする際に意識したことは?

東京感というか、ムードが一番重要かなって。バリエーションがあるんだけど、根底に流れているものは一貫しているから、統一感はあると思うんですよ。あと、余計な音を入れない…意味があるものだけを入れる。今まで結構ごちゃごちゃと入れていた感じがあるんですけど、もっとシンプルにして、伝えたいテーマと歌が聴こえるアレンジというものをすごく考えましたね。

ピアノや打ち込みなどのバンド以外の音が入っているのは、逆にバンドに自信があるからだと思うのですが、前作から2年半空いているというのは、それだけの期間がバンドを固めるために必要だったのかなと…。

正直言って、それが一番大きかったと思います。やっぱりバンドがしっかりしていないと、シンプルなことをやっても成り立たないんですよね。今回、初めて打ち込みを入れたんですけど…バンドが中心に聴こえてこないアレンジって嫌いなんですよ。でも、そうなっていないのはバンドが成長したからだと思います。

では、どんなアルバムが作れた手応えがありますか?

個人的には名盤だと思ってるんですけどね(笑)。自分たちにしか作れないロックアルバムがやっと作れた気がします。これから先にもつながっていきそうな気がするし、“このバンドはいろんなことができるんだな”って実感できましたね。

4月からのツアーは、どんなライヴになりそうですか?

今まで『深紅なる肖像』と『薔薇とダイヤモンド』の曲がメインだったんですけど、やっと新しいアルバムが出るんで、次のモードにチェンジできる(笑)。だから、次のステージに上がった椿屋を観せたいですね。かなりロックバンドのライヴになると思うし。
『TOKYO CITY RHAPSODY』
    • 『TOKYO CITY RHAPSODY』
    • 【通常盤】
    • WPCL-10462
    • 『TOKYO CITY RHAPSODY』
    • 【初回限定盤(DVD 付)】
    • WPZL-30080/1
椿屋四重奏 プロフィール

00年に仙台で結成された唯一無二のロック・バンド。現在のメンバーは中田裕二(vo&g)、永田貴樹(b)、小寺良太(dr)の3人。“和”を意識した楽曲、ライヴを“演舞”と呼ぶなど、艶ロックと称される強烈な個性で日本のロック・シーンに新たな風を吹き込んでいる。主に作詞・作曲を担当している中田は、安全地帯やTHE YELLOW MONKEY、CHAGE&ASKAなどに多大な影響を受けている。
02年に、幾度のメンバー・チェンジを経て、中田、永田、小寺の3人編成となり、03年8月に<DAIZAWA RECORDS>より1stミニ・アルバム『椿屋四重奏』でデビュー。アルバム全体にみなぎる初期衝動と鋭角的なサウンド、そして艶やかに非日常を歌う世界観が巷で話題を集め、その名を一躍全国に轟かす。

04年4月、1stフル・アルバム『深紅なる肖像』を発売。他の追随を許さぬハードでドラマティックな激情サウンドを確立。各地でワンマン・ライヴを成功させ、インディーズながら『ROCK IN JAPAN FES』はじめ全国の夏フェスやイベントに出演。05年6月に1stシングル「紫陽花/螺旋階段」をリリース後、全国各地でパワー・プレイを獲得、テレビ朝日系『ミュージックステーション』などの地上波テレビ出演により大反響を得る。
九段会館でのワンマン・ライヴの際に、サポート・ギタリストとして安高拓郎を新たに迎え入れる。05年9月に第一期・椿屋四重奏を総括した2ndフル・アルバム『薔薇とダイヤモンド』をリリース。その後、06年3月にSHIBUYA-AXで行われた『熱視線IV 〜ENDLESS GAME〜』公演にて、サポート・メンバーとして参加していた安高のメンバー正式加入を発表、晴れて真の「椿屋“四重奏”」となった。4人編成としての新たなスタートを切った椿屋四重奏を世に知らしめるべく放たれた2ndシングル「幻惑」では超攻撃型ロック・ナンバーを披露。同年の大晦日には、バンド史上初となるカウントダウン・ライヴ『ナカノ・サンライズ』を開催。

約3年間のインディーズ活動を経て、07年5月にシングル「LOVER」で<ワーナーミュージック・ジャパン>よりメジャー・デビュー。同年8月には、ダイナミックなバンド・サウンドと文学的に綴られた歌詞によって表現された「恋わずらい」を発表。08年3月には既発シングルを含むメジャー1stアルバム『TOKYO CITY RHAPSODY』をリリース。更に進化した椿屋サウンドとポピュラリティーが見事に結実した傑作が誕生した。このアルバムを引っさげて各地でライヴを開催、企画ワンマン・ライヴ『熱視線』も定期的に行い、シングルの発売が待ち望まれていたが、約1年半年ぶりとなる音源は、09年8月にメジャー2ndアルバム『CARNIVAL』としてリリースされた。

そして、全国31ヶ所32公演『TOUR '09 CARNIVAL』の振替公演が終了直後の10年3月1日、音楽的な方向性の違いにより安高拓郎が脱退。当初のメンバーである3人編成に戻ったものの、安高が所属した4年間を糧として精力的な活動を展開。5月には、東海テレビ・フジテレビ系昼ドラマ『娼婦と淑女』の主題歌に抜擢されたシングル「いばらの道」を発売し、今までのファンに加えて、多くの主婦層のファンも獲得した。同年8月にはメジャー3rdアルバム『孤独のカンパネラを鳴らせ』をリリースし、年末には地元・仙台で約4年ぶりとなるカウントダウン・ライヴ『SENDAI SUNRISE』を開催。作品を発表する度に進化を遂げ、バンド結成10周年を最高の形で締め括った彼らだったが、11年1月11日、永田貴樹(b)の脱退を受け、苦渋の決断とも言える解散を発表した。今後、永田貴樹(b)は音楽活動を辞め新たな道に進むことになり、中田裕二(vo&g)と小寺良太(dr)は、別の形で音楽活動を継続していく。椿屋四重奏Official Website
椿屋四重奏Official Website
椿屋四重奏オフィシャルサイト
公式サイト(レーベル)

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着