GREENROOM FESTIVAL'17 奥田民生、田
島貴男のひとりショウが圧巻!JAKE
BUGGなどUK陣も活躍の2日目



2日目のトップバッターを務めるのはDef Tech。昨日を上回る最高気温がアナウンスされた今日、彼らのステージが始まると、まるでそこにハワイが着たような。「catch the wave」「my way」などおなじみの曲も惜しみなく披露し、GREENROOM FESTIVAL’17 2日目の幕開けとなった。

初日のレポート同様に公式サイトのAFTER MOVIERをみつつレポートを読んでいただけると、より雰囲気を感じていただけると思う。

初日レポートはコチラ

次にメインステージとなるHUMMING BIRDに登場したのは、安藤裕子だ。MCでは、開口一番『暑い!』と口にするほどの暑さ。それもそのはず、この日の最高気温は30℃を記録していた。

とはいえ暦はまだ5月、こんな真夏のような暑さは想定していなかったようで『ゆったりした選曲にしちゃった』と話す安藤は、「海原の月」など少し懐かしい曲も披露し、会場はとても良い雰囲気。

・・・と思うやいなや、いきなりNIRVANA「Smels Like Teenspirit」のラウドなカヴァーを演奏!これには度肝を抜かれた。一見、ふんわりおっとりした女性かと思いきや、このひとさじの”毒”がたまらなく人を惹き付ける。この後のMCでは『毒を吐かないと落ち着かないんです』とひとこと。女の生きざまそのものを見せつけるようなステージだった。

さて、続いてはnever young beach。無料エリアにあることも手伝って、終始人がごった返すこのステージ。それは2日間でもっとも人が多かったのはこの瞬間では?と思うくらいで、バンドの注目度の高さを感じるには充分だった。

お次はイギリスからJAKE BUGGがメインステージに登場。JAKE BUGGは2012年にアルバム「JAKE BUGG」でデビュー、当時は17歳だった。その若さとキュートなルックスに似つかわしくない、ギターのテクニックとイギリス人らしい皮肉なキャラクターで、ノエル・ギャラガーをはじめとした世界中のロックおじさんたちの注目を集めた。JAKE BUGGは多くを語らない男である。そのぶん、喋るようにギターを鳴らす。「Broken」や「Taste It」などファンには堪らぬセットリストののち、その名を世界に知らしめた「Lightning Bolt」で締めた。

続いては洋楽界ホープのIzzy Bizuが、BLUE SKYステージでパフォーマンスを行った。Izzy Bizuはロンドン出身の22歳。SoundGirlsというアイドルグループなどで活躍したのち、ソロとしてサム・スミスやRudimental、Foxesなど様々なアーティストのツアーをサポート。今年1月に、初来日公演を終えたばかりというフレッシュなアーティストである。

さてそのIzzy、ライブはどうかというと、はっきり言って想像以上だった。サウンドチェックから出し惜しみしないそのアティテュードは彼女の人柄そのものだし、バンドメンバーに見せるほころんだ笑顔や、時折『コンニチワ』などと日本語で挨拶してくれる気さくさは、一見クールそうなビジュアルとあいまって、好感度をブチ上げるには充分すぎるほど。

時折、自らもキーボードを演奏してみたり、アルバム収録曲「What makes you happy」の曲フリでは、バンドのメンバーたちを紹介し『They makes me Happy!』と可愛い笑顔を見せる。こんな娘のためなら頑張って演奏しちゃうよなあ、としみじみ思いつつ、最後はヒット・アンセム「White Tiger」を披露してステージを後にした。

『東京はとても好きな街』だと話してくれた彼女。たとえ悲しい事件が起こったとしても、今も昔も素晴らしいアーティストを排出し続けてくれるあなたの街を、私たち東京の音楽ファンはこれからもサポートし続ける。

UK陣が続いたところですっかり2日目も日が暮れた頃、BLUE SKYステージには御大・奥田民生が登場。2番目に大きなステージということで、案の定溢れんばかりのオーディエンスが集まっていた。

今回はギターを抱えてのソロステージ、心地良い海風が最高の”ユルさ”を演出してくれる。

「海へと」を演奏しているタイミングで、大さん橋に停泊していた大型旅客船『飛鳥II』が汽笛を鳴らすハプニングが。その後のMCで、飛鳥だけに『♪余計な〜もの〜など ないよね〜』…と往年の名曲を口ずさむあたり、さすが御大。

後半には、畳み掛けるように「イージュー・ライダー」そして「さすらい」を披露すると、オーディエンスは自然と大合唱。こうやってみんなで歌える曲ってやっぱり良いよね。と再確認した。

2日間続いたGREENROOM FESTIVAL’17も、いよいよ大トリを迎えた。

炎天下の中、爽やかなオアシス的役割を担ってくれたHUMMING BIRDステージを締めるのは、オリジナル・ラブこと田島貴男先輩。

メインステージでは同時刻にTortoiseが演奏しているため、サウンドチェックをしながら『ライブが始まるよ〜』と自ら宣伝をするなど、案外気さくな方なんだな、と思わせるシーンも。

だがやはり、ひとたびライブが始まると、格の違いを目の当たりにすることとなる。

『田島貴男、ひとりソウル・ショウへようこそ!』と話すと、ギターを掻き鳴らしながら歌う・弾く・歌う。あっという間に引き込まれてしまう。往年のファンならおなじみの「ボディフレッシャー」から始まり、「月の裏で会いましょう」など惜しみない。などこの人は本当に日本人なのだろうか?と疑うほどの、ソウルフルなパフォーマンスを見せつけられ、オーディエンスも残った力を振り絞ってそれに応える。

連日の快晴も手伝って、月も星もキレイに見える夜空の下。まさかこんな最高にロマンチックなシチュエーションで「接吻」が聴ける日が来るなんて。プロポーズしたなら9割9分成功するほど完璧な「接吻」を聴けてすっかりお腹いっぱい。最初から最後までソウルに魅せられ、今年のGREENROOMは閉幕となった。

今年は、チケットがなくても入れるエリアにRED BRICKステージが新設されたこともあり、例年以上に来場者が多いように感じた。

特に子供連れのファミリーは、年々増えているように思う。実際、場外にはなるがGREENROOMにはキッズエリアも用意されており、アトラクションの行列は途切れることがない。

年を重ねると共に人生の色んなことが忙しくなり、音楽に触れることはどうしてもなおざりになってしまいがちなもの。

そんな中で、音楽のみならず映画やアートもテーマに掲げ、さらにファミリーでも楽しむことが出来るGREENROOM FESTIVALは、大人にぴったりのイベントといえるのではないだろうか。


筆者も、既に来年の開催を楽しみにしている。

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