CHiCO with HoneyWorksが魅せた“み
んなで作り上げるライブ” Zepp To
kyo公演をレポート



まずは中西(g)、Hiroki169(b)、Oji(g)、AtsuyuK!(dr)、cake(key)がステージ上で音を出し始めると、フロアからはクラップが自然発生。すると、ステージセンター後方から、ハットにイエローのジャケット、大柄のフワラープリントスカートと、春っぽいキュートな出で立ちでCHiCOが登場。1曲目の「恋色に咲け」から、高音がきれいでよく伸びる。会場の隅々まで広く見渡して手を振りながら歌ったり、ギターソロのときにはフロアにマイクを向けるCHiCOに、オーディエンスも大きくコールしたり、ペンライトを振って応えたり。「ハートの主張」では、合図するCHiCOにタイミングをバッチリ合わせてオーディエンスがジャンプをしたり、掛け声を出したりして、CHiCOが思わず指で「OKサイン」をする場面も。出だしから、なんという熱量だろうか。

2016年の1月からワンマンライブを行なってきたCHiCO with HoneyWorksにとって、この日は東京での今年初ワンマンライブ。「今年は、みんなでライブを作るというのが目標です。さっきの「ハートの主張」でも、私が合図をしたらジャンプしてくれてうれしかったです」とCHiCOが言うと、すかさず「楽しかった!」と叫ぶオーディエンス。1曲1曲、ステージとフロアで作っていくというライブの醍醐味が、CHiCO with HoneyWorksのライブには確かにある。また、今回のライブでは、フラットなライブハウスだとステージが見えにくい低身長の人のために前方ゾーンを確保するといった初めての試みも。ファンへの愛と感謝があればこそだ。

CHiCO with HoneyWorks

CHiCOがステージを右に左に軽やかに躍動して、オーディエンスの目線に合わせようとステージ際でしゃがんで歌ったりもした「恋のコード」。<君の頑張りは誰よりも側で観てるよ>という歌詞に合わせフロアを指さして歌ったり、フロアをしっかり見ながらの<好きだよ>というフレーズに大歓声が上がった、東京公演限定曲「恋ヲウチヌケ」。ラストのファルセットも美しく響いた「ロクベル」。当然、目も耳もとにかく楽しい。「みんな元気だね! 次は、あまりワンマンで歌っていない曲です」と前置きしたのは、これまた東京公演限定曲の「ヒストリア」。それまでとはガラっと異なる、ダークでロックなナンバーだ。ハンドマイクではなくスタンドマイクで歌う。その歌声も凛として力強い。カワイイだけじゃなくカッコイイ面もあるのが、CHiCOだ。

かと思うと、「「ヒストリア」の厨二感最高。弾きながら俺カッコイイ!ってなる(笑)」と言い出すcake。しゃべりたくてしょうがなさそうなAtsuyuK!は、次がバラードだというのにこらえきれずにオーディエンスとコール&レスポンス。ゆるっとしたMCタイムにはメンバーの仲のよさも滲んで、途端に和やかモードに。

「チコバラ」と呼ばれるバラードゾーンではドラマティックな「ユキドケ」、情景が見えるような「11月の雨」といったバラードでは、CHiCOの歌力に胸が震えたり。親への感謝の気持ちを載せて歌った「ママ」では、温かな心になれたり。歌にしろ演奏にしろ、さまざまに魅せる表情それぞれ、実に色鮮やかだ。

4月26日に発売されたばかりのシングル表題曲「今日もサクラ舞う暁に」では、CHiCOが“タオルが吹っ飛ばなくて済む方法”を自らレクチャーした上で、オーディエンスと一緒にぐるんぐるんとタオルを回したり、かけ合いをしたり。一体感がどんどん増していくと、「楽しすぎだろ!」とメンバーも満面の笑顔を見せる。

CHiCO with HoneyWorks

さらに、ファンにお馴染みの大人気女性ボーカリスト・sanaをゲストに迎え、ドライブ感あふれるニューシングルのカップリング曲「ロデオ feat. sana」、エキセントリックポップな「これ青春アンダースタンド feat. sana」をコラボ。オーディエンスが全力でコールする中、歌声を見事に絡ませながら、肩を組んだり、歌詞通りお互いを指さしてみたり、ハイタッチしたり、同時にジャンプしたりと、息もピッタリなCHiCOとsana。カッコカワイイ最強タッグだ。

楽器陣が隣り合ったり向き合ったりして演奏する姿にも高まった、ファンキーな「イノコリ先生」。オーディエンスの大合唱が巻き起こった「プライド革命」。オーディエンスのコールがとんでもないボリュームになった「ウルフ」「identity」「color」。ラストの「カヌレ」に至るまで、とめどなく昂り続けた。

そして、「チコハニ」コールで迎えられたアンコール。デビュー曲の「世界は恋に落ちている」で、まだまだ元気なオーディエンスのシンガロングにCHiCOも驚きの笑みを見せつつ、ラストはオーディエンスがミニフラッグを振る「ホーリーフラッグ」。そこに満ちていたハッピーな高揚感は、心地よい余韻として長く残っている。

2017年夏、追加公演として広島公演も発表された全国9か所のライブハウスをまわる2ndライブハウスツアー『LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks 真夏の2ndライブハウス・ツアー「i LiVE you」』の開催が決定したCHiCO with HoneyWorks。ファイナル公演として8月26日に日比谷野外音楽堂にて行なう初の野外ワンマンライブは、サブタイトルに『ナツのシナリオ』と掲げ、スペシャルな内容になるのだとか。これはとびきり楽しい夏になりそうだ。

取材・文=杉江優花 撮影=小川舞

セットリスト『今日もサクラ舞うZeppに』
2017.5.2(tue) Zepp Tokyo1.恋色に咲け
2.ハートの主張
3.恋のコード
4.恋ヲウチヌケ ※東京公演限定
5.ロクベル
6.ヒストリア ※東京公演限定
7.ユキドケ
8.11月の雨 ※東京公演限定
9.ママ
10.今日もサクラ舞う暁に
11.ロデオ feat. sana
12.これ青春アンダースタンド feat. sana
13.イノコリ先生
14.プライド革命
15.ウルフ
16.identity
17.color
18.カヌレ
[ENCORE]
19.世界は恋に落ちている
20.アイのシナリオ
21.ホーリーフラッグ
ライブ情報LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks 真夏の2ndライブハウスツアー 「 i LiVE you 」
7/30(日)福岡 / BEAT STATION
8/1 (火)広島 / HIROSHIMA CLUB QUATTRO ※追加公演
8/3 (木)静岡 / LIVE HOUSE 浜松 窓枠
8/4 (金)愛知 / ダイアモンドホール
8/6 (日)北海道 / cube garden
8/10(木)新潟 / 新潟LOTS
8/11(金)宮城 / Rensa
8/13(日)大阪 / Zepp Namba (Osaka)

真夏の2ndライブハウスツアー 「 i LiVE you 」ツアーファイナル 日比谷野音スペシャルライブ「ナツのシナリオ」
8/26(土)東京 / 日比谷野外音楽堂

▼SPICE先行受付
5月22日(月)12:00~5月28日(日)23:59
リリース情報6thシングル「今日もサクラ舞う暁に」
テレビ東京系アニメ『銀魂~よりぬけ!銀魂さん~』オープニングテーマ
​発売中初回仕様限定盤

【CHiCO with HoneyWorks盤】(初回仕様限定盤)
SMCL-474/¥1,241(tax in)
◆ HoneyWorksヤマコ描きおろしポスタージャケット
◆ 超豪華特典! 特製オリジナル「CHiCO」バンダナ
期間生産限定盤

【アニメ盤】(期間生産限定盤)
SMCL-475/¥1,241(tax in)
◆ TVアニメ「銀魂」描きおろしポスタージャケット
◆ 超豪華特典! 特製オリジナル「エリザベス&定春」バンダナ

<収録曲>
1. 今日もサクラ舞う暁に
2. ロデオ feat. sana
3. 今日もサクラ舞う暁に(instrumental)
4. ロデオ feat. sana(instrumental)

SPICE

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