4月27日@国立代々木競技場第二体育館

4月27日@国立代々木競技場第二体育館

超特急、国立代々木競技場第二体育館
フリーライブで8号車4000人が大合唱

昨今の人気の加速ぶりにメディア露出も激増し、4月29日より始まる全国23公演のライブツアー『Trans NIPPON Express』は完売続出ということで、少しでも興味のある人に超特急に乗車(=ライブ参加)してほしいと企画された本公演。

開催日がツアー初日の前々日であることにちなみ、『Trans NIPPON Express 前前夜祭』と名づけられたが、隣の国立代々木競技場第一体育館でのクリスマスライブを2年連続でソールドアウトさせてきた彼らだけに、用意された4千席は事前の抽選でも争奪戦となった。

激戦を勝ち抜いた幸運なオーディエンスが客席を360度に埋め尽くす中、壮大なオーバーチュアが鳴ると、メンバーはなんとアリーナ席後方の扉から登場! 割れんばかりの大歓声の中、アリーナのど真ん中に設置されたステージへと上がり、トリッキーな鉄板曲「超えてアバンチュール」が始まるや、すぐさまファンである8号車のコールとカラフルなペンライトが凄まじい勢いで突き上がる。一瞬にしてMAXに駆け上がる場内のテンションに、前後左右360度に向けられたメンバーの動きも、いつにも増してキレッキレだ。

続いて1号車から7号車まで、メンバーそれぞれが曲中で自己アピールする「Superstar」で、初乗車のオーディエンスにも超特急というグループを丁寧に紹介。MCではリーダーのリョウガより『4月26日発売の「超ネバギバDANCE』、オリコンデイリーチャート1位です!』と報告がなされ、会場中から『おめでとう!』の声があがる。さらにカイが『8号車もメンバーの一員なので、お互いにおめでとうございます! もう聴いてくれましたか? ダンスも完璧ですよね? 楽しむ準備はできてますか!』と煽って、お待ちかねの新曲を披露。カイの言葉に応えて客席中がコミカルな“超超ダンス"を一斉に繰り出し、サビでコール&レスポンスを炸裂させれば、ユーキのバク転もバッチリ決まって、発売したばかりとは思えない抜群の盛り上がりを見せる。曲といい歌詞といいダンスといい、ダサさとカッコよさをハイブリッドに融合したこのアッパーチューンは、今後、超特急の名刺代わりとなって、さらに彼らの勢いを加速させていくだろう。

また、真四角のステージを活かし、7人が円になってのパフォーマンスでステージを360度に取り囲む客席にアピールしたのも、この日ならでは。タイトルコールで歓声があがった「Billion Beats」ではボーカルを務めるコーイチ&タカシの美しいハーモニーが広がり、ストーリー性あるダンスが全方位に向かって展開されて、楽曲の温かさをさらにふくらみのあるものにする。そこから一転、コーイチの挑発的なラップで始まる「Turn Up!」では、ストリート色の強いR&Bから四つ打ちのエレクトロへと展開してメンバーがヘッドバンギング。ホットからクール、ソフトからハード、優しさから激しさという幅広さは超特急の大きな魅力に違いない。

しかし、なんと言っても一番の武器は、やはり8号車との一体感だ。代表曲「バッタマン」では会場を震わすほど大音量のコールが客席から湧き起こり、そんな彼らにタカシは『ご乗車ありがとうございます!』と歌詞を歌い替え。また、曲中で『みんなで日本一になりたい! 叶えるぞ!』と叫んだユースケが、続く「Burn!」で『僕たちの5周年を最高の日にしたい、ぜひこの会場に響かせてほしい!』と呼びかけると、大サビで大合唱が! 限界を超えて諦めることなく夢へ向かおうという、超特急の決意表明とも言えるリリックを歌い上げる8号車の声に囲まれた7人は、その声にジッと耳を傾け、ユースケは『みんなありがとう。大好きだ!』と絶叫。そして夢の第一歩へと踏み出させてくれた感謝を、歌声とダンスに乗せて爆発させる光景は、観る者の涙腺を緩ませてしまうほど感動的なものだった。

久々のフリーライブということで、この日のMCでは過去のフリーライブの思い出話もなされた。寒い野外で半袖で踊った、CDが全然売れなかった、念願の会場に立ったときメンバーが手紙を書いてくれた……等々、その悲喜こもごもの経験があったからこそ、そして、そこで支えてくれた8号車の声援があったからこそ、今の彼らがある。それを証明する熱い合唱にタクヤは目を潤ませていたが、彼らの夢への道のりはまだまだ始まったばかりだ。

超特急史上最大規模の全国ツアーは、4月29日の北海道わくわくホリデーホールから8月8日の東京国際フォーラム・ホールAまで足かけ5ヶ月。その最中CDデビュー日である6月10日の4日後、6月14日には初の日本武道館単独公演も決定している。しかし、それも“最終目標は東京ドーム"と公言する彼らにとっては、一つの通過点に過ぎない。『これからもみんなと一緒に超特急で、どこまでもどこまでも駆け抜けていきましょう!』とライブを締めくくったリーダーの言葉も、ひたむきな努力で道を切り開いてきた彼らの今の勢いなら、きっと現実のものになるはずだ。

【セットリスト】

M1.超えてアバンチュール
M2.Superstar
M3.超ネバギバDANCE
M4.Billion Beats
M5.Turn Up
M6.バッタマン
M7.Burn!

Bullet Train 5th Anniversary Tour 2
017「Trans NIPPON Express」

4月29日(土) 北海道 わくわくホリデーホール(札幌市民ホール)
5月03日(水・祝) 大阪 大阪国際会議場 メインホール
5月04日(木・祝) 大阪 大阪国際会議場 メインホール
5月06日(土) 山口 周南市文化会館
5月07日(日) 広島 広島JMSアステールプラザ大ホール
5月12日(金) 神奈川 よこすか芸術劇場
5月20日(土) 石川 本多の森ホール
5月21日(日) 富山 高周波文化ホール
5月27日(土) 静岡 静岡市民文化会館 大ホール
5月28日(日) 岐阜 土岐市文化プラザ・サンホール
6月03日(土) 和歌山 和歌山市民会館 大ホール
6月04日(日) 京都 文化パルク城陽 プラムホール
6月14日(水) 東京 日本武道館
6月17日(土) 鹿児島 鹿児島市民文化ホール 第二ホール
6月18日(日) 福岡 福岡サンパレス
6月24日(土) 千葉 松戸・森のホール21 大ホール
7月01日(土) 山形 酒田市民会館 希望ホール
7月02日(日) 宮城 東京エレクトロンホール宮城
7月09日(日) 三重 三重県文化会館 大ホール
7月15日(土) 香川 サンポートホール高松・大ホール
7月17日(月・祝) 愛知 名古屋国際会議場センチュリーホール
7月23日(日) 兵庫 神戸国際会館 こくさいホール
8月08日(火) 東京 東京国際フォーラム ホールA

アーティスト

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着