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世界的アナログ盤復活の引き金となったレコードストアデイとは

 CDが売れない時代だと言われて久しいが、ここ数年間、世界中でアナログレコードの需要が増え続けている。2016年のアナログレコード売上は、アメリカで4億3000万ドル(約472億5274万円)を超え、イギリスでは過去25年で最高の売り上げを記録する程までになった。そして、世界でのアナログレコードの年間売上枚数は、今年4000万枚に達する見込みだとも言われている。

 この現象の火付け役とも言われているのが、4月の第3土曜日に世界同時開催されるレコードの祭典『レコード・ストア・デイ』だ。これは2008年にアメリカで始まったムーブメントである。

 今年で10周年を迎えるこの祭典が4月22日に世界各地で開催される。この日は、全世界でアナログレコードが愛でられる事になる模様だ。日本でも、これに連動したイベントが各地で予定されている。

 この祭典の目的は、近所のレコードショップを訪れ、音楽の楽しさを再発見してもらう事。もともとは、アメリカの小さなレコードショップ店主であるクリス・ブラウン氏とマイケル・カート氏が始めたものだった。

 そして、この運動に協力したのは、なんとロックバンドのメタリカ。彼らはサンフランシスコのCDショップ、ラスプーチン・ミュージックでインストアライブをおこなった。このことからも、このムーブメントはCDショップの純な音楽への愛と、それに対してのミュージシャン側からの積極的な協力によってスタートしたといえそうだ。

 このムーブメントはその後、ポール・マッカートニーの呼びかけもあり、アーティストの協力でぐいぐいと影響力を増していった。メジャーなレコード会社がスポンサーを名乗り出るほどの運動に成長し、毎年、オジー・オズボーン、ジャック・ホワイト、イギー・ポップなどの人気アーティストがアンバサダーに就任している。

 さらに、限定版のレコード、カセット、CDなどがリリースされたり、賛同したアーティストによるライブがおこなわれるなどその内容は拡大を続けている。

 日本でも2014年に後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、2015年にROY(THE BAWDIES)、2016年に曽我部恵一(サニーデイ・サービス)、2017年はスチャダラパーがアンバサダーを務めるなど、段々とこの祭典が盛り上がっており、認知も上がってきた。

 その効果か、国内におけるアナログレコードの年間売上枚数も、2009年に10万2000万枚まで落ち込んだが、2016年に79万9000枚まで伸びている。※日本レコード協会協会調べ。

 音楽の作り手と聴き手と売り手が三位一体になって音楽シーンを楽しくしよう、という想いが、この祭典の言動力とも言えるかもしれない。一年に一度のこの機会、レコードショップでアナログな音に触れてみてはいかがだろうか。(文=小池直也)

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