クミコ with 風街レビュー「砂時計」初披露、つんく♂ギター演奏

    共演するクミコ with 風街レビューとつんく♂

     クミコ with 風街レビューが3日に、都内でシングル「砂時計」発売記念ライブ『クミコ with 風街レビューライブ ~松本隆の世界を歌う~』を開催。アンコールでは表題曲の作曲を担当した、ミュージシャンでのつんく♂が参加、ギター演奏で共演した。つんく♂は同曲の制作時の心境を、パソコンでの文字入力を通じて「スキューバダイビングしているような気分(で制作した)」と明かした。

     クミコ with 風待ちレビューは、歌手のクミコと松本隆、そして、気鋭のソングライター達によるプロジェクト。昨年9月には、松本が作詞、シンガーソングライターの秦基博が作曲した「さみしいときは恋歌を歌って」を、第1弾シングルとしてリリースしている。

     同ライブは、クミコ with 風待ちレビューが同日に、第2弾シングル「砂時計」を先行配信リリースしたことを記念し、開催。同曲は、作詞を松本隆、作曲をつんく♂が担当している。同曲は4月19日にCDとしてリリースされる。

     この日の会場は、松本が生まれ育った街・青山にある「南青山ル・アンジェ教会(TAKAMI BRIDAL)」。厳かな雰囲気が漂う会場で、クミコが松本から提供された詞をやさしく、ときに情を込め激しく歌い上げた。

    つんく♂共演「砂時計」初披露

    ギターを演奏するつんく♂

     アンコールでは、会場を訪れていた松本とつんく♂がステージに上がった。つんく♂は2014年に喉頭がんの手術のため、声帯を摘出。以来、声を失っていてこの日もパソコンに、つんく♂が文章を打ち込み、それをクミコが代弁する形での会話がおこなわれた。

     松本は「教会でのライブもいいですね」とクミコのステージについてコメント。クミコ with 風街レビューのアルバムについては「あと3曲ですね。3曲、僕が詞を書けば終わります」とその完成が近いことも明かした。

     「砂時計」で初共作となった、つんく♂の曲について松本は「素晴らしい」と絶賛。つんく♂は同曲について「2番の歌詞が少し重く感じられましたが、よく考えたら好きな人を良く見ている乙女心が表れているんだなと思いました」とし、「かわいい部分を引き立てるような素直な曲にしたいと考え、バランスがちょうどいいウェットな曲になったと思います」とその作品への想いを明かした。

     現在はハワイ在住だという、つんく♂。楽曲制作時は「スキューバダイビングしているような気分でした」と、その生活環境下での制作の様子を語った。

     クミコとつんく♂は、松本作詞の曲のフェイバリットを、寺尾聰が歌う「ルビーの指環(ゆびわ)」(1981年)を挙げた。クミコは「あれは歌謡曲の頂点ですよね。いつか歌ってみたい」とカバーへも意欲を示した。

     そして、つんく♂が赤いアコースティックギターを演奏し、「砂時計」をライブ初披露。つんく♂はアルペジオで静かにクミコの歌声に寄り添うように弦を爪弾き、サビではかき鳴らしながら大きく口を開けて歌うように弾く姿を見せた。松本もステージ上で椅子に腰かけ、2人の共演を笑顔で見守っていた。

     松本とつんく♂がステージを降り、クミコは最後に電子ピアノの伴奏で「鳥の歌」を深みのある歌声で歌い上げた。

    立体的な物語を帯びる松本の詞

    歌い上げるクミコ

     電子ピアノ、ギター、パーカッションによる「さみしいときは恋歌を歌って」のカップリングに収録されている「恋に落ちる」の前奏とともにクミコがバージンロードを通り、ステージに上がると観客から拍手が送られた。

     クミコは「恋に落ちる」を歌い終えると「ようこそ、いらっしゃいました。今日は教会でやるということで、バージンロードをスニーカーで行ったり来たりしてるとですね、もう私にはこの道を歩む、幸せのようなものは二度とこないな、と思いました(笑)」と自虐ネタで観客の笑いを誘った。

     そして、斉藤由貴が歌った「情熱」(1985年)をカバー。コンガのリズムとピアノの音色が絶妙にマッチし、エキゾチックな雰囲気を醸し出していた。続けざまに松本がクミコに最初に歌詞を提供したという「昼顔」を披露。クミコは「FAXかなにかで歌詞を読んだ時に、私はなんて凄い歌詞を書く人とご一緒にできることになったんだろう! と思い、泣きました」と当時を振り返っていた。

     さらに、アルバム『AURA』(2000年)に収められている「ちょうちょ」、「心の指紋」、「かみかくし」を披露。それぞれヤクザの情婦、愛人、責め絵、幽霊画などを描いた、画家・伊藤晴雨さんのモデルの話と、クミコが「あの手この手の裏街道の女たち」と呼称する女性の心情を歌った。

     クミコは松本の詞について「松本さんは、どんなメロディにも詞をつけれるんですね。立体的に、折り紙のように折っていくと形、物語になるようなところが凄いです」と改めて称賛。最後に「さみしいときは恋歌を歌って」を歌唱し、本編を終えた。(取材・撮影=松尾模糊)

    セットリスト

    「クミコ with 風待ちレビューライブ~松本隆の世界を歌う~」
    2017年4月3日@南青山ル・アンジェ教会(TAKAMI BRIDAL)
     
    01.恋に落ちる
    02.情熱
    03.昼顔
    04.接吻
    05.ちょうちょ
    06.心の指紋
    07.かみかくし
    08.チューリップ
    09.さみしいときは恋歌を歌って
    Encore
    En1.砂時計
    En2.鳥の歌
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