星に願いを・・・米津玄師がオリオン
座に馳せた気持ちとは

_ _ _ _ _ _



イントロを初めて聞いた時、背筋がぞくぞくってしました。音楽で冬と夜を感じる事が出来るんだって初めて思ったんです。好きになった人ってその全てが愛おしいです。指先さえ眩しく見えるって、分かりますよね?女性なら分かるはず。

男性のすっと綺麗な指先に見入ってしまったことないですか?そして出会いも流れ星のように一瞬の出来事。不意に落ちてきて、いつも私達は迷ってしまう。出会いは待ち構えていても見当たらない事が多くて、ちょっと目を離した瞬間に通り過ぎてしまう。ここでは「オリオン」と書かずに「七色の星」となっていますね。




米津玄師さんのファンって女性が多いと思うんですよね。だってこの曲、男性目線の歌なんですが、女性の私が聞いていても、あぁ、そうなんだよ、分かる分かるってフレーズが多いから。ここに出てくる「僕」は「私」であっても何の違和感もないですよね。

もっと言えば米津玄師さんの歌に出てくる二人は、いつもすれ違ってばかり。対極にいて、磁石の同極のように、くっつきそうでくっつかない。そんな歌が多いんですよ。ラブソングとも言えない、失恋ソングとも言えない、この曖昧なグレーゾーンを歌に出来るのって、やっぱり米津玄師さんです。




沢山ある星座の中でどうして「orion」がタイトルになったのかなぁって。オリオン座って空を見上げると結構簡単に見つかります。おっきくて、吸い込まれそう。好きな人もそうですよね。存在全てが大きくて、どんな人混みにいようともすぐ見つける事が出来る。ギリシャ神話のオリオンも、月の女神アルテミスと恋仲にあったけれども、結ばれなかった。

でも冬にはオリオン座の横を月が通りすぎるんです。きっとお互いが、「そこにあなたがいてくれたらそれでいいんだ」と言っているような。星座達はいつでも私達を眺めていて、今この瞬間のもどかしい誰かの気持ちに、そっと寄り添ってくれている、そんな気がします。

TEXT:石川艶香

アーティスト

UtaTen

歌詞検索・音楽情報メディアUtaTen

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着