加藤ミリヤの初生歌にROLLY「本物だ
!」ボウイに重なるところも

加藤ミリヤとROLLY

 歌手の加藤ミリヤとミュージシャンのROLLYが14日、都内でおこなわれた、ディズニー最新作『モアナと伝説の海』(公開中)の公開記念イベントに出席。加藤は、担当する日本版エンドソング「どこまでも ~How Far I’ll Go~」を観客の前で初披露。ROLLYはその歌声を聴き「感動した」と賛辞を送った。

 映画は、闇から世界を守るため、海に選ばれた16才の少女・モアナが、その大役に戸惑い悩みながらも、仲間に支えられながら大海原へ旅立つ物語。ディズニー・アニメーション最新作で、昨年の全米公開時には全米興行収入ランキング3週連続1位を記録した。実写のような海の映像美や劇中の音楽も見所の一つとなっている。

 加藤ミリヤはこのなかで日本版エンドソング「どこまでも ~How Far I’ll Go~」を担当。ROLLYはカニ・タマトア役の日本版声優を務める。この日、上映会前に加藤ミリヤがイントロにのせて劇場に登場。観客の前で初めて同エンドソングを歌った。

 登場時には大歓声だった場内も、歌が始まると静まり返り、ミリヤの深みのある歌声に聴き酔いしれていた。バラードなでみせる圧巻の歌唱力は、こうしたアンビエントな曲にも発揮され、その世界観に寄り添うように丁寧に歌い上げていた。

 歌い終えたミリヤは再び大歓声を浴び「初めて披露するので緊張しましたが、素晴らしい曲なので沢山の方に歌って頂きたいという思いで歌いました」とコメントした。

熱唱する加藤ミリヤ

 ミリヤは16歳の時にデビュー。名古屋から東京に上京した当時と、同い年の主人公・モアナに自身が重なるとして「自分の人生は自分で切り開いていかなければならないけど、その時々に誰かの手助けがある。ちょっとした勇気で人生は変えられるということを映画を通じて感じた」と述べた。

 この日は、ミリヤのほかに、ROLLYもゲスト出演。観客席最後列からひそかにミリヤの歌唱を見ていたROLLYは司会者に紹介されると、勢いよく立ち上がり、挨拶。ゴージャスな衣装を煌びやかに輝かせ、観客に絡みながらステージに移動。まずは加藤の歌声を「普段は車のなかで(サントラや主題歌)を聴いているから、今日、歌声を聴いて『あ! 本物だ!』と思って感動した」と絶賛した。

 ミリヤと固い握手すると、子供の頃からの憧れだったというディズニー映画に参加できた喜びをぶつけるように途切れることなくトークを展開。「未来永劫、何百年経っても日本語版タマトアはROLLYがやった(ことが語り継がれる)」と語り、ステージを縦横無尽に闊歩しながら身振り手振りを交えてのトーク運び。“ROLLY劇場”とも言わんばかりの展開にミリヤも笑みが絶えなかった。劇中の曲をその場で歌ったROLLYにミリヤは「生で聴けて嬉しい」と賛辞も送った。

 少し落ち着いたところで、ROLLYは自身の配役について感想を述べた。ROLLYは劇中でカニ・タマトア役の日本版声優を務めているが、そのタマトアが歌う曲やビジュアルイメージが「デヴィッド・ボウイっぽいと思っていたけど、それが実際にそうだったらしくて」と述べた。

力説するROLLY

 その理由を「タマトアの目を見て下さい。デヴィッド・ボウイは子供の頃、愚連隊と喧嘩して片目の瞳孔が開きっぱなしになっている。タマトアの片目も瞳孔が開いたまま。デビット・ボウイをイメージしたキャラクターだと最近は強く意識している」と紹介。

 更に「タマトアは海底にいる地味なマツバガニ。食べられる運命だったかもしれないが、アクセサリーを集めることでモンスターになった。私は小さい頃、太っていて“デンキブタナマズ”と言われていた。でも今はこうなった」と自身を重ねがらタマトア愛を示した。

 映画の見どころの一つに劇中音楽がある。ミリヤは「劇中には素晴らしい曲があって。類を見ないほどの沢山のキャラクターが歌を歌う。見ていていろんな歌を聴けるのは歌う側としては楽しみ。ジャンルも沢山ある。サントラも聴いて欲しい」と述べた。

 一方のROLLYは「スケールが大きい。いろんなところに連れていってくれます。どうでしょう、皆さん。音楽は目に見えない。目に見えないモノなのに、皆さんを色んな世界に連れていってくれます。こんなにも人の心を動かすものは他にあるでしょうか。しかもそれに素晴らしい映像がつく。究極のエンターテインメントです」と力強く訴えた。

 最後にミリヤは「さか自分がディズニー映画とかかわるとは思っていなかった。これを運命と捉えて。素晴らしい曲が流れますので、いろんな気持ちを持ち帰って欲しい」と述べ、ROLLYは「本当に素晴らしい映画なので、家の窓のカギをかけ忘れたことや彼氏と喧嘩したことは一旦忘れましょう。じっくり見てください」と最後まで“ROLLY節”をきかせ、笑いを誘いながら映画をアピールした。(取材・撮影=木村陽仁)

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