レミオロメン藤巻が原点回帰の新曲「
北極星」を披露

これまでも特別な日として、リリースや母校でのライブ、レミオロメン初の武道館公演、昨年はソロとしてもビルボードライブ東京でスペシャルライブを行うなどしてきたが、今回のライブは、藤巻がセルフカバーした「3月9日」のリリースを記念しての開催となった。

昨年12月からカロリーメイトCMソングとしてオンエアされている、藤巻の「3月9日」は、受験生を応援するというCMのテーマに合わせ、ブラスバンドを彷彿とさせるアレンジでセルフカバーしたもので、CMストーリーと相まって多くの反響を呼び、改めて楽曲への評価が高まっている。

この日のライブは、藤巻とともに「3月9日」のブラスアレンジを手掛けレコーディングにも参加した、タブゾンビ(SOIL&”PIMP”SESSIONS)と滝本尚志(ザ・ショッキング)の出演や、一般の観客に加えて、卒業生や新入生などへの応援企画として学生の入場無料企画が事前に発表されており、プレミアムライブと呼ぶに相応しい特別な一夜となった。



開演を迎えると、藤巻に続き、サポートメンバーの河野圭(Key)、設楽博臣(G)、御供信弘(B)、河村吉宏(Dr)が登場。5人編成のバンドで1曲目に鳴らされたのはレミオロメンの「ロックンロール」、歓声が起こり一体感が広がっていくと、春らしい「かすみ草」と続き、ロックナンバー「ハロー流星群」で会場のボルテージが上がっていく。

最初のMCで藤巻は、「『3月9日』という曲を作ってから、僕にとっても大切な節目の日になってます。サンキューの日、ありがとうの日という事で、いつもみんなが音楽を聞いてくれていることへの感謝の気持ちを、今日は音でみんなに届けたいと思います!」と今回のライブへの思いを語った。

「アカシア」「夏のナディア」と続き、「Weekend Hero」ではアグレッシブにギターをかき鳴らし、観客を煽る場面も。ここで藤巻は、学生の無料招待企画を行ったことに触れ「いつもより若干、年齢層が若くなっています。若干だよ! 1、2才くらい」と話し会場の笑いを誘うと、中学時代にサッカー部に所属していたこと、今は部活動のように毎週フットサルをやっており、試合前は厳しい練習をして、「いい年してケンカになるくらい真剣になるんです。学生、社会人、仕事、遊びとか関係なく、目の前のことに夢中になれるって幸せなことなんだと、フットサルをやりながらも色々なことに気付かせてもらっている」と話した。



ライブ中盤、「大切な人」「指先」「永遠と一瞬」の3曲をしっとりと歌声を響かせた後に続いたのは、なんと「粉雪」! イントロから大喝采が起こり、観客は“春の粉雪”に聴き入っていた。その余韻も残るなか、復興支援および震災の記憶を未来に残していくことを目的に開催されている「ツール・ド・東北」のために書き下した「LIFE」へ込めた思いを語り、「レース参加者と心の交流を思いながら書いた」という楽曲が会場に優しく響いた。

続いて、最新アルバムから「My Revolution」「春祭」を賑やかなアンサンブルで聞かせると、観客も手拍子や、手を左右に揺らし応えた。

ライブも終盤に差し掛かると、「一夜限りということで、特別な仲間を紹介したいと思います!」と藤巻の呼び込みでトランペットのタブゾンビ(SOIL&”PIMP”SESSIONS)とトロンボーンの滝本尚志(ザ・ショッキング)が登場、7名編成で「ゆらせ」「花になれたら」「日日是好日」と、アップテンポなナンバーを畳み掛ける。この日ならではのアレンジでホーンの音が高らかに鳴り響くと、会場の盛り上がりは最高潮となった。

そして、会場の皆が待ち望んだ「3月9日」へ。「CMのお話を頂いて、受験生を応援するという内容で、僕自身も高校1年の時だけブラスバンド部だったので、その時に感じた誰かを応援するような音色を入れたいなと思ってブラスアレンジにしました。今日はそのアレンジで聞いて頂けたら思います」
と前置きをして披露された同曲。友人の結婚式のために作られ、今や卒業ソングの定番となるなど、多くの人に愛される曲となった「3月9日」は、管楽器の音色がもたらす高揚感によって、またひとつ、“応援歌”という新たな一面が加わったものとなっていた。

3月9日という日にこの名曲を聴くことができた観客の喜びや感動の表情は、この日のハイライトとなった。

あたたかい拍手に迎えられたアンコールでは、これからの季節にぴったりのレミオロメン時代のヒット曲「Sakura」を伸びやかに歌い上げる。そして、この日の最後には新曲「北極星」が披露された。「去年の夏に、実家の山梨に帰って、近くの公民館を借りて、そこへ機材を持ち込んで曲作りをしていた時期があって。公民館の窓を開けて甲府盆地が見えて、その時に、この景色やここで出会った人とか、ここで起きた出来事が自分にとって原点なんだなと実感したんです」と話しながら、故郷・山梨の景色を見た時に生まれたという楽曲を熱のこもった歌声で響かせ、ライブは終幕となった。

Photo by 山川哲

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