BREAKERZ 10番勝負公演 第4戦! 世
代間格差も超越した2つのバンドの”
絆” その響演

 10番勝負の会場として初の開催地となるZepp Nagoya。 今夜もあっという間に会場はオーディエンスで埋め尽くされ、心もち今日は男子の比率も幾分高め。まずは赤コーナー、MY FIRST STORYの登場だ。



 青いバックライトを浴びて登場した、Kid’z(Dr.)、Teru(Gu.)、Nob(Ba.)。定位置に付くや否やKid’zのドラムが咆哮をあげ、Nobの野太いベースがうなり、Teruが歪んだギターの音色をぶつける。その轟音フォーメーションの中へ勢いよく飛び出してきたヴォーカルHiro(Vo.)「一緒に遊ぼうぜ!名古屋」の第一声で始まった「ALONE」。激しく叩きつけるサウンドとオーディエンスの“No More”の呼応で一気に会場が熱を帯びてくる。まさに彼らの存在証明を賭けた楽曲だ。

続け様に「Smash Out!!」「Last Call」と昨年リリースの最新アルバム「ANTITHESE」からのナンバーを披露、いかにこのバンドの現在がハイテンションで充実した方向に向かっているかを窺わせる。どれもスピード感溢れるラウドロックならではのサウンドだが、そこに緩急混ぜた演奏と歌心が交わったハイブリッドな感触があり、確かな演奏力が備わっているからこその音圧と迫力を響かせていた。特に、ヴォーカルHiroの圧倒的なハイトーンヴォイス、その聞き手に真っ直ぐ届く声の力は、まさに世界レベルのクオリティーだ。

 熱量マックスで3曲を終えての小MC、BREAKERZに誘われたのは、2015年のVAMPS主宰「HALLOWEEN PARTY」にお互い出演したことがきっかけだったそう。続いてクールダウン「楽にゆっくり聞いてもらえれば~ 友だちが結婚したときに作った曲です」
 『「花」-0714-』は、7月14日のその日をドラマティックに繊細に歌ったナンバー。続く「Love Letter」というラブソング、どちらも轟音だけのロックバンドではない、MY FIRST STORYの音楽性の懐の深さ、またバンドの強さと優しさの表現力に大器の器を感じさせた。



 そして、中盤~終盤ここからの展開がこれまた仰天なのだ。赤白バックライトの交錯が再び会場を戦闘モードに染め上げていく中「monologue」「虚言NEUROSE」「The Puzzle」と矢継ぎ早にドラマティックなナンバー、曲間の繋ぎは全てSE、クールダウンしている間もならぬまま「失踪FLAME」「モノクロエフェクター」「Second Limit」が、これでもかと攻め立てる。

明るくポップな曲調や、Hiroのスクリームが聞けるナンバーもあり、なのだがとにかく途切れなくテンションが全く下がらない。この展開こそまさに恐れを知らぬ20代ならではの力技だ。そうして圧巻のラストナンバーは彼らのアンセムともいえる「不可逆リプレイス」。強力なカタルシスが会場中に放出されていた。
 
ステージの転換を終えると続いては青コーナー、BREAKERZが登場。
SHINPEI、AKIHIDE、そしてDAIGOと、メンバーがステージに現れるとそれだけで会場が華やかになる。しかも、この日も前回の大阪公演とはかなり異なったセットリスト!通常のJ-ROCKバンドのツアーではあまり見受けられないこの洋楽アーティスト級セットリストの変更には思わず目を丸くしてしまった。これを知ったファンなら全公演全会場制覇したくなるに違いない。

しかしながら、この季節ならではのナンバーから懐かしいバラードまで、日毎に彩りを変える選曲でもオーディエンスをBREAKERZワールドに引き込む。さすがデビュー10周年の貫禄か。



 また、この日印象的だったのは、マイファスがほぼMCが無く英語詞を多用した世界を構築しているのに対して、BREAKERZはDAIGOのMCもたっぷり、歌詞はキャッチーな日本語で掴んでいくというオーディエンスへのアプローチが対極にあった。しかもそれでいてどちらもエンターテインメントとしてしっかり成立していたのが非常に興味深かった。いわば、新世代のMY FIRST STORYは洋楽ロックと邦楽ロックの壁をブチ壊す覇者として、現世代のBREAKERZは芸能界とJ-ROCKの壁をブチ壊す勇者としてその名を刻み込まれる存在になっていくのではないか? そんなことを今夜の2マンライブを見て感じた。

 閑話休題。この10番勝負公演、もうファンの間では周知の事実として広まっているだろうが、この日もアンコールには両バンドが登場してのアンコールセッションを展開。今夜選ばれた楽曲はMY FIRST STORYの「Tomorrowland」とBREAKERZの「灼熱」。ラストに披露された「灼熱」では、MY FIRST STORYのメンバーが4人ともタオルを片手にステージを縦横無尽に駆け巡り、全力でそのタオルを振り回す!場内に圧倒的な多幸感が溢れる中、終演を迎えた。
どちらも2バンドの仲睦まじさがにじみ出た素晴らしい演奏、そして集まった双方のファンが喜びに舞ったのは言うまでもない。

 MC中で語られていたように、DAIGOとHiroは15歳もの年齢差があるそうだ。バンドの世代的にも一世代は確実に離れているはず。しかし、そんな差をモノともせずお互いをリスペクトし合い、友情を温め合うその絆、ミュージシャンシップの繋がりをヒシヒシと感じさせられた気持ち良い夜だった。さぁ、次の第5幕は、3/20(月祝)東京 Zepp DiverCityにてTrignalとの一戦だ。


  
text:斉田 才
photographer:新澤和久、MASA

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