back numberが10週連続1位！SHISHAM
Oや 、松たか子、高橋一生ら『カルテ
ット』ドラマ主題歌がランクアップ!
!＜歌ネット週間ランキング＞

＜奥にあった想いと一緒に握り潰したの＞＜あなたが勇気を出して初めて電話をくれた あの夜の私と何が違うんだろう＞。繰り返される、寂しさと切なさと答えのない迷い。本当は「ハッピーエンド」を求めているけれど、そうできない何かに支配されている＜私＞。「ハッピーエンド」の歌詞は、キレイごとではないドロドロとした気持ちにもスポットライトを当て、そんな気持ちを優しくすくい取ってくれる。誰しもが経験のあるやりきれない気持ちだからこそ、心底共感でき、こんなにも心が震えるのだ。

2位は、2月5日付けランキングで初登場してから順調に順位を上げ続けているSHISHAMO「明日も」。＜月火水木金 働いた ダメでも 毎日頑張るしかなくて＞と、正直な感情を吐露する冒頭。けれども＜報われるかなんて 分からないけど とりあえずまだ 僕は折れない＞と、背伸びせずに頑張っている主人公をしっかりと描いている。＜痛いけど走った 苦しいけど走った＞、＜泣くのは別に悪いことじゃない＞など地に足のついたリアルな気持ちが、若い世代の心を掴んでいるようだ。

6位には、前週24位から大幅ランクアップを果たしたDoughnuts Hole「おとなの掟」がランクイン。本作は松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平からなるユニットが歌うドラマ『カルテット』（TBS系）の主題歌であり、椎名林檎が作詞作曲を手掛けた超豪華ナンバー。＜好きとか嫌いとか欲しいとか 気持いいだけの台詞でしょう＞と、わかりやすい言葉だけでは表すことができない、大人の心の行方を描く。＜そう人生は長い、世界は広い 自由を手にした僕らはグレー＞。いい人なのか悪い人なのか、好意を持っているのか憎しみがあるのか、わからないところで生きているから＜自由＞であり、そんな＜グレー＞な生き方を大いに歓迎する歌詞とメロディ。大人の心にじんわりと染み渡る1曲である。

文／木村桂子