坂本龍一が「全てさらけ出した」ドキ
ュメンタリー映画『RYUICHI SAKAMOT
O DOCUMENTARY PROJECT(仮題)』が
公開へ



『RYUICHI SAKAMOTO DOCUMENTARY PROJECT(仮題)』は、2012年から5年の長期間に渡り坂本本人への密着取材を行って撮影された。あわせて、坂本の幼少からの膨大なアーカイブ素材も収められているという。2014年に大病を経て、過去の旅路を振り返りながら、新たな楽曲が誕生するまでの坂本の音楽的探求を描いた作品になっているとのこと。

坂本はYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の一員として活躍。『戦場のメリークリスマス』や『ラストエンペラー』などの映画に出演し、その映画音楽も手がけた。『戦場のメリークリスマス』では英アカデミー賞、『ラストエンペラー』では米アカデミー賞をそれぞれ受賞している。2001年9月11日、ニューヨークの自宅近くで起きた米同時多発テロに遭遇。震災から3年を経た2014年3月11日には、防護服を着用し福島第一原発を囲む特別警戒区を訪れている。2014年7月には中咽頭ガン罹患を公表し、1年近くに及ぶ闘病生活を経て、山田洋次監督作『母と暮せば』、第88回アカデミー賞で3部門の受賞に輝いたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽を同時期に手がけて復帰。2017年3月には、8年ぶりとなるオリジナル・アルバム(タイトル未定)がリリースされる。カメラは、坂本の楽曲制作の現場に密着し、そのアルバム制作の一部始終を捉えたという。

同作の監督は、原一男監督(『ゆきゆきて、神軍』)のアシスタントディレクターをへて、『ロスト・イン・トランスレーション』の共同プロデューサーや、『エリック・クラプトン:セッションズ・フォア・ロバートJ』を監督・プロデュースしたスティーブン・ノムラ・シブル氏。

公開決定を受け、坂本と監督からのコメントも公開されている。


坂本龍一2012年にNO NUKES 2012を撮影できないか?とスティーブン・ノムラ・シブルという映画制作者から連絡が入った。それ以来、官邸前のデモや、東北ユースオーケストラとのコンサート、そしてガンがわかって映画制作のスケジュールに大きな変更が余儀なくされても、僕の側にはいつもカメラがあった。スティーブンは僕に何を見たんだろう?プライベートスタジオも、自宅のピアノ室も、全てさらけ出した。こんな映画に坂本の私生活を覗くという以上の意味はあるんだろうか?果たして映画として「見れる」作品となっているんだろうか?-いま、僕は完成が待ち遠しい。

スティーブン・ノムラ・シブル監督震災後、坂本龍一さんの音楽表現がどのように変わるのか、新たにどのような曲を書かれるのか、もしそこまで密着可能であれば、何かカタルシスが生じるのではないかとの思いが、この映画を作り始めるきっかけでした。ご病気の事もあり、本格的な作曲プロセスの記録を始めたのは撮影開始から4年後の事、長い撮影期間となりましたが、映画を通じて、映像と共に音楽や音の魅力を表現できればと、今も願っております。是非皆さまに劇場で音楽的カタルシスを体験して頂きたく思います。

ドキュメンタリー映画『RYUICHI SAKAMOTO DOCUMENTARY PROJECT(仮題)』は11月、角川シネマ有楽町ほか全国公開。

作品情報映画『RYUICHI SAKAMOTO DOCUMENTARY PROJECT(仮題)』
監督/プロデューサー:スティーブン・ノムラ・シブル
出演:坂本龍一
配給:KADOKAWA
公開:2017年11月、角川シネマ有楽町ほか全国公開

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