Bitter & Sweet、2/18のワンマンラ
イブで重大発表「“光”が射したよう
な瞬間が見えるライブにしたい」

--ワンマンライブに向けて内容は大体決まってきましたか?(取材は2月初旬)
長谷川「セットリストは二人で話し合って決めました。今回はフルバンドでライブをできることになって、それを生かした構成を意識して、まず私がセットリストを考えて、あさひちゃんと相談しながら決めていきました」
--フルバンドでのライブは初めてですよね? これまで生バンドライブはあってもアコースティックバージョンでした。
田﨑「今回はベース、ドラムも入っているので、これまでとは違う見せ方のものをやりたいなと考えています」
長谷川「今までビタスイが得意としてきたアコースティックなテイストと、もともと二人が好きなロックの熱い部分の両方観せることができるんじゃないかなと。振り幅の広いライブができると思います」
--田﨑さんは以前「お客さんをあっと驚かせるようなことをするのが好き」と言ってましたよね。以前のライブでは、ドラムを演奏したり、T.M.Revolutionの曲を衣装もろともカバーしたり。今回は何か考えていることはありますか?
田﨑「今回は重大発表があるので、サプライズはそこに譲って、私はおとなしくしていようかなと」
長谷川「え、そうなの? あさひちゃんらしくないじゃん(笑)」
--そういいつつ、ぎりぎりのところで何かをぶっ込んでくるような?
長谷川「そうそう。T.M.さんの衣装の時もそうで。本番直前になって『これを着ます』って言われて、みんな『えーっ』となって。ファンの方たちだけでなく私たちも驚かされました(笑)」
--ライブタイトルの“光”に込められた思いは?
田﨑「これからのビタスイの活動を通して、みなさんの“光”になれたらいいなと考えています。私の名前も“みんなを明るく照らすようになれるように”と“あさひ”とつけてもらったのですが、同じように、ビタスイもみんなの光になれたらいいなと思っていて。歌だけじゃなくて、今日のMCのこの一言が心に残ったとか、何かお客さんの心を照らせるようなライブをしたいなと思います」
長谷川「今回、私たちの重大発表の時に新たな進展が見える、ファンの人たちにとっても私たちにとっても光が射したような、そんな瞬間が見えるライブにしたいなと思って。この1年間CDのリリースがなかったり、ファンの方も不安に思っていたと思うのですが、このライブで新たな光が射して『これからもビタスイのことを応援しよう』とか、私たちからも『みんながんばろうね』と言えるような、そんなライブにしたいなと思います」
--1年間リリースがなかったのは、3年間の活動の中でも特に大きな壁だったのかな?
長谷川「最初の2年間は私たちがあまり意識しなくても、新曲をリリースさせてもらったり、大きな会場で歌わせてもらったりして、すごく恵まれていたと思うんですよ。でもこの1年間はリリースがなかった分、私たちがすっとばしてきたこと、本当は大きな会場で歌う前にやっていたほうがよかったことを改めて経験させてもらって、すごくいい経験になったと思います」
--この1年間、特に後半は小さなライブカフェで、決して有名ではないミュージシャンの方々と一緒にライブを積極的に行いました。
田﨑「初めてのカフェでのライブで共演者の人たちのステージを見て、自分たちがすごく恥ずかしく感じたんです。みんな頑張って実力をつけてやっとここまできて、そこの間がビタスイにはなく、3年目にしてやっと経験したということで。二人とも20歳を超えて、もっと1年目や2年目でできたこともあったんじゃないかと改めて思いました。それまでは自分から積極的に曲を作ってということはやらなかったんですけど、もっと自分の曲を聴いてほしいと思うようになりました。こういうことを普段考えているということも伝えたかったので」
--恥ずかしいという話もあったけど、二人とも音楽オーディションでグランプリを獲って入ってきて、だからこそ、普通のミュージシャン志望の人には決して経験できないことを経験できたわけだし、そこは胸を張っていいことだと思います。結成当初の頃を振り返って長谷川さんはどうですか?
長谷川「初めてのことだらけで、与えられたことに対してなんでもやってみるという姿勢でした。ステージでの動き方から何もわからなくてという状態で。MCも最初はあさひちゃん中心でしゃべってもらっていたところを徐々に二人でしゃべれるようになったり…」
田﨑「私はソロ時代(2013年~)があったものの、ソロの時の1年というのはイベント自体も少なかったので、私もBitter & Sweetとしての1年目は新鮮だったし、大きなステージで歌わせてもらえたとか、めまぐるしく動く中で追いつけない自分もいました。あと、それまでの自分との差というものが目に見えてわかってきて…」
--それはソロ時代との差?
田﨑「そうですね、周りにお手本にする人がいないというか。たとえば私がハロプロのメンバーだったらハロプロの先輩を見て育っていくということがあったと思うんですけど、楽器を弾きながらソロで活動されているシンガーの方が周りにいなかったので、暗闇の中、手探りするのも怖くて、立ち止まっている感じでした。それがビタスイになってから、自分の足で動けるようになったのかなと思います」
--初期はアイドルっぽい曲調やパフォーマンスだったり、特にアイドル・フェスに多く参加したり、アイドル寄りの活動が目立った気がします。
長谷川「アイドルフェスに出させていただいた時はスタッフさんと話をして、完全にアイドルではないけど、“ニアアイドル”という形でいこうということになりました。『そういう括り方ってあるのか!?』と衝撃的だったんですけど、やっぱり居心地が悪かったというか、アイドルフェスのステージで求められているものと、私たちの音楽は違うだろうなと感じたり…。でもそれをきっかけに応援してくださる人や、今もライブに来てくださる方もいらっしゃるので、出させてもらえたことはとてもありがたかったです」
--2年目は3rdシングル『恋愛WARS』のキャンペーンを長期でやって、年末にミニアルバム発売、そしてアーティストとしての基本を見つめ直した3年目を乗り越えて現在に至るわけですが、今後の目標を教えてもらえますか。
長谷川「やはり、まずはメジャーデビューです!」
田﨑「それに加え、私は自分で作った曲がCDとしてリリースされること、それはずっと夢です。一番最初にみなさんの前で披露した『蕾』という曲を、一度レコーディングしたことがありまして、その時に歌詞をプリントした紙をいただいて、そこに『蕾』というタイトルの下に“作詞・作曲=田﨑あさひ”と書いてあったのがすごくうれしくて! これをもっと増やしていきたいし、ファンのみなさんの手にも届くようになればいいなと思います」
長谷川「ライブで歌っていても、あさひちゃんが自分で作った曲を歌っていたり、私が作詞して、あさひちゃんが作曲した曲を歌っていると、気持ちの入り方が1ランク違うというか。やっぱりお客さんにもそれが伝わっているはずですし、やはり私も自作曲でCDを出したいですね」
田﨑「自作の曲だと、ステージで歌いながら頭のなかでミュージックビデオが流れているようになるんです。『今このシーンで、二人が出会うところで…』とか。練習している間から泣けてきます」
--頭の中でMVが流れる感じといえば、11月のバースデーライブで披露した『夢現(ゆめうつつ)』など、ちょっと映画的なイメージもありますね。
田﨑「距離的には近くにいるけど、気持ちがすごく離れている恋を描いた曲でして、それが今の時代の言葉でなく、ちょっと古風な言葉を使って書いたんです。『これは今の時代の人に伝わらないかもね』とスタッフさんから言われたんですけど、でも自分の中では古風なイメージは壊したくなくて、作品がその形としてできた時には嬉しかったです。愛の形っていろいろあると思うんです。私が誰かを好きになるとか、犬を愛するのも愛じゃないですか。そんな中で女神様と悪魔の愛というものもあっていいんじゃないかと思って、立場の違いから隔たりがあるわけで、二人が愛し合っていてもどちらかがダメになったり…ということを描きました」
長谷川「私は詞を書く時は映像が思い浮かぶような詞を書こうと思っていて、昨年秋に千葉・いすみにプチ移住した経験を詞に書いた『もう一度』も、聴く人たちをいすみに連れていくつもりで書きました。私は自分が経験したこととか、見たものでないと、言葉になかなかできなくて。物語を生み出して書いても薄っぺらいなと自分では感じてしまいます」
田﨑「誰かが言ってたのは、この世の中の歌の8割は恋愛ソングだと。私が小さい頃から聴いてきた音楽も恋愛ソングが多くて。でも私は恋愛してきたわけではないので、やっぱりそういう面になると、自分の想像とか、周りの人の話とかに頼るしかなくて…。『もし私がこの人だったらこうしていた』とか『こうしているときに何を思っているのだろう』と考えたりするので、妄想がないと書けないなというのはありますね。ただ、『蕾』は自分が思っていることを全部出し切ったつもりはあるんですけど、作ってから歳月が経ち今思ってることと違うこともありますが、なんかやっぱり自分が考えて経験した歌詞と、妄想して書いた歌詞は思い入れは違いますし、これは不思議だなと思います。同じ自分から生まれた歌詞なのに…」
--話はワンマンライブに戻って、今回のライブでも新しいグッズが発売されるんですね。前回はグッズのデザインに自分たちのアイデアを採り入れていましたが。
長谷川「はい、今回はラバーバンドをデザインしました。“光”というタイトルに合わせたデザインにしようと、二人で相談して…」
--ライブのセットリストやデザインだけでなく、今後もトータルに自分たちでいろんなことを手掛けていきたいと思いますか?
長谷川「はい、どんどんやっていきたいです。自分たちの考えも発信していきたい。最近はそれぞれインスタグラムも始めました。わからないことばかりで、二人で手探りしながらやっていますが、ぜひ見てください!」
〈プロフィール〉
Bitter & Sweet(ビター・スウィート)
田﨑あさひ●1995年11月20日生まれ、長崎県出身。2012年『第2回FOREST AWARD NEW FACEオーディション』でグランプリを受賞したことをきっかけに2013年にソロデビュー。
長谷川萌美●1994年4月2日生まれ、新潟県出身。2013年開催の第3回の同オーディションでグランプリを受賞。
田﨑、長谷川の二人により2013年にBitter & Sweetを結成。2014年3月、インディーズ1stシングル『Bitter & Sweet/インストール』をリリース。
田﨑あさひインスタグラム 
長谷川萌美インスタグラム
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 (2017年01月07日)