早見沙織、「聲の形」が日本アカデミ
ー賞優秀作品賞も実感なく…
声優で歌手の早見沙織(25)が2月1日、東京・新宿ピカデリーでおこなわれた、自身が主人公・西宮硝子の声優を務めるアニメ映画『聲の形(こえのかたち)』の舞台挨拶に出席した。この日は山田尚子監督も出席し、作品について改めてその想いを語った。また、壇上ではもう1人の主人公・石田将也の声優である入野自由(いりの・みゆ)から寄せられた手紙も紹介された。
この舞台挨拶は、同作が『第40回日本アカデミー賞』において、「優秀アニメーション作品賞」を受賞したことを記念しておこなわれた。『聲の形』は、漫画家の大今良時氏の同名原作をアニメ化した山田尚子監督による映画。昨年9月に公開され、11月には動員数160万人、興行収入も21億円を超えるヒット作となっている。
早見は「またこうして、年が明けても皆さんの前に立てて光栄です」と挨拶。受賞については「実感はないですね」とコメント。山田監督は「何かふわっとした感じですね」と同意すると「作品賞なのでみんなで獲ったものですね」とその意義を語った。
壇上では主人公・石田将也の声優である入野自由から寄せられた手紙も紹介された。手紙で入野は「みんなが同じ方向を向いて精いっぱいの情熱と愛情を注いだ作品が作品賞を受賞。作品に関わった全員に贈られた賞ですね。この一つの結果がより1人でも多くの方に『聲の形』を知って頂ける結果になれば、これ以上喜ばしいことはございません。スタッフの皆様おめでとうございます。ありがとうございました」と喜びと御礼の言葉を綴った。
昨年から計28回の舞台挨拶を体験している山田監督は「北海道から九州まで飛行機で飛んだり、手話付きの舞台挨拶があったり色々な経験をさせて頂きました」と振り返った。
早見は声入れ時を振り返り、「2日くらいしか、録るのに時間をかけてないんですが、あんなに一致団結して録れたことはないですね」と充実した体験だったことを明かし、今作については「なかなか一言で言い表すのは難しい。ひとり一人、言葉にはできないけど、大事なものをもらえる作品じゃないかなと思います」とその魅力を語った。
山田監督も「とても素晴らしい原作でしたし、人生をかけて作った作品。スタッフとの出会いも素晴らしくて、とても大事な作品です」と生涯に残る大事なものとなった様子。
最後に早見は「こんなに時間が経っても皆さんとこの作品を共有できて嬉しいです。少しでも胸に残ればいいと思います」と上映会に訪れた人に呼びかけると、山田監督は「この作品は、皆さんに少しでも希望の光を灯すことが出来ればとスタッフで心を込めて作りました。皆さんも幸せな体験をして頂ければと思います」と作品に込めた想いを語った。
さらにこの日は、同作品が5月17日にDVD、Blu-rayとしてリリースされることが発表された。初回限定版には、特典映像などが付属する。(取材・松尾模糊)
作品情報
▽イントロダクション 「このマンガがすごい!2015」(宝島社刊)オトコ編第1位、第19回「手塚治虫文化賞」新生賞受賞!まっすぐに「いま」と向き合う少年少女の姿を等身大に描き、全世代から共感と感動を呼んだ名作、大今良時の漫画「聲の形」。このベストセラーコミックが、日本アカデミー賞 優秀賞を獲得した『映画 けいおん!』(11年)など、多くの作品を輩出し続けている京都アニメーションによりアニメーション映画化された。 ▽あらすじ ▽キャスト&スタッフ ▽Blu-ray&DVD |
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