【ライヴレポ】映画『新宿スワンII』
ライヴでマンウィズ×UVER×マイファ
スが一夜限りの共演!綾野剛が「この
曲をどうしてもやりたい」とギタープ
レイを披露!

オープニングを飾ったのは、シンガー・ソングライターのAnly。映画にシンガー役として出演している彼女は、劇中歌「だから」をアコースティックギターの弾き語りで披露。オーガニックかつダイナミックな歌声で観客を魅了した。

ここからついにイベント本編へ。強烈なドラムに導かれた「Alone」でライヴをスタートさせたMY FIRST STORYは、「始めようか!新宿!」「頭振っていこうぜ!」というHiroのシャウトとともに挿入歌「Smash Out!!」を演奏。性急で荒々しいバンドサウンド、<Let’s do the rock’n roll/最後に全て潰れるまで>というフレーズが鳴り響き、観客のテンションを一気に引き上げる。どんなに激しく叫んでも、歌の力を失うことがないHiroのボーカルも印象的だった。

「『新宿スワンII』は僕のための映画と言っても過言ではなくて。主人公(綾野剛が演じる白鳥龍彦)の髪型、僕と一緒じゃないですか。もし“III”があったら、新宿バーストの一員として出たいです(笑)」というMCの後も、本格的なヘビーロックと濃密なエモーションを共存させた楽曲を放ちまくる。「僕たちのことを嫌いでもいいから、覚えておいてほしい。4年後、東京ドームに立つバンドです!」と宣言も最高だ。

続いてはUVERworld。アリーナツアー『UVERworld ARENA TOUR2016』を終えたばかりの彼らはまさに絶好調。オープニングから「7th Trigger」「ナノ・セカンド」というアンセムを連発し、会場全体に凄まじいばかりの一体感を生み出す。「たった60分、たった3600秒でヤベェもん見せてやるよ!」というTAKUYA∞も興奮を抑えきれないようだ。さらにパーカッションを取り入れたパフォーマンスから始まる「Collide」(映画『新宿スワン』挿入歌)、骨太なファンクネスを軸にしたサウンドが炸裂する「エミュー」(映画『新宿スワンII』挿入歌)を披露。映画の世界観とUVERworldの音楽がぶつかり合う、貴重な瞬間が立ち上がる。

「映画っていいよね。何人ものプロフェッショナルがさ、最高の作品を求めて、瞬間瞬間をカメラに収めていって。それを1本にまとめて、映画館で1800円とかで上映しちゃうんだから。エンターテインメントの強敵だよ。媚びているわけじゃないよ。俺たちも簡単に負けを認められないってこと。俺たちだって15年やっているからさ。積み重ねてきたものをここで見せるよ!」と語ったTAKUYA∞。その言葉通り、その後も彼らは“これぞUVERworld”と快哉を叫びたくなるようなステージを続ける。モダンヘビーロック、HIP-HOP、ダンスミュージックなどを自在に取り入れたアンサンブル、メンバーの想い、生き様がリアルに刻み込まれた歌、一瞬たりとも緊張感が途切れないアグレッシブなパフォーマンス。UVERworldのライヴは今も進化を続けている——そのことをはっきりと証明する圧巻のアクトだった。

ここでサプライズが。MCに呼び込まれ、主演の綾野剛が「行くぞー!」という叫び声とともに登場!「最高ですね。これだけの人が集まってくださって。本当に愛を感じますね」「映画の中でも音楽にずいぶん助けてもらっています。僕も役者という身分ではなく、3バンドとみなさんと楽しむためにここに来ています!」と挨拶すると、会場から大きな拍手が起きた。さらに出演アーティストの印象についてもコメント。「まず劇中にも登場しているAnlyさんが歌ってくれて。MY FIRST STORY、カッコ良かった。若いっていいね!そしてUVERworldは圧倒的なパフォーマンス、言葉力で、みなさんにもすごく染み込んでいると思います。この後はMAN WITH A MISSION。最高ですね。たまんないです」と語った。

また『新宿スワンII』について「前作の『新宿スワン』は白鳥龍彦の成長物語。自分自身との戦いですよね。今回は組織同士の戦いになり、(新宿vs横浜の)国盗り合戦になっています」とその魅力を説明。主題歌・挿入歌の印象について聞かれると「この映画は音楽映画と言っても過言ではないですね。音楽によって映画の彩りが良くなり、観てくれる人を感動させてくれる。音楽と映画が合わさったときに圧倒的な表現になるんだなと改めて感じています」と力強くアピールした。

続いてプライベートでも交流があるというUVERworldのTAKUYA∞もステージに登場。

「イベントが行われる2週間前からメールを送り合っていたんですよ。会えるの楽しみだって(笑)。今日も(綾野が)リハーサルからすごく盛り上がってくれて。愛くるしいな」(TAKUYA∞)。「TAKUYA∞の愛はいつも届いているよ」(綾野)という恋人のような(?)やりとりに客席からは「キャー!」という歓声が上がった。

映画の印象についてTAKUYA∞は「ひと言では言えないくらい、すごく奥深いストーリーラインが描かれていて。高速の乗り物で綺麗な景色、いろんな景色を見せられているような感じがして。気の抜けない映画ですね」とコメント。最後に綾野が「男の映画だと思われがちですが、我々男子というのは、女性が照らしてくれることで輝けると思うんですね。この映画も女性の美しさ、輝きを大事にしていて。映画の中で男たちが戦っているのも、関わる女性を大切にしたい、愛したいと思っているから。女性の素晴らしさ、魅力を改めてこの映画を通して感じていただければ幸いです」と語った。

そしてイベントはクライマックスへ。最後に登場したMAN WITH A MISSIONは「カカッテ来イヤ!」(ジャン・ケン・ジョニー)という叫び声とともに、まずは「Dive」(映画『新宿スワン』主題歌)を放つ。さらに「Get Off of My Way」「Raise your flag」などの代表曲を次々と披露、オーディエンスの興奮も頂点に達した。BOOM BOOM SATELLITESの中野雅之のプロデュースによるダンスチューン「Hey Now」に続いて演奏されたのは、『新宿スワンII』の主題歌「Dead End in Tokyo」。USロックバンド“Fall Out Boy”のパトリック・スタンプとタッグを組んだこの曲は、エモ、ヘビーロックをさらにブラッシュアップさせたアレンジとエキゾチックな手触りのメロディが共存するナンバー。濃密なグルーヴ、強靭なダイナミズムが同時に伝わってくるサウンドは、『新宿スワンII』の魅力を際立たせるとともにMAN WITH A MISSIONの新たな音楽世界を切り開くことになりそうだ。

本編ラストの「Emotions」を演奏した後もコールは鳴り止まず、再びメンバーがステージに姿を現す。「本日ハオ祭リデス。スペシャルナ方ヲオ迎エシマス!」と呼び込まれたのは、もちろん綾野。黒いシャツと黒いジーンズ、黒いギターを手にして登場した綾野を交えて演奏されたのは、綾野自身が「この曲をどうしてもやりたい」と熱望したという「evils fall [remix]」(remixed by BOOM BOOM SATELLITES)。頭を振り、モニターに足をかけながらエッジの効いたギターを響かせる彼の姿は、まさにロックスターそのもの。さらに前回のイベント(2015年4月に東京・豊洲PITで行われた『『新宿スワン』〜スペシャルライブ〜SSSL』)でも披露された「Smells Like Teen Spirit」(NIRVANA)をセッション。『新宿スワン』ならではのコラボレーションが実現し、会場は熱狂の渦に巻き込まれた。

高々とギターを掲げた綾野がステージを去った後、MAN WITH A MISSIONは「FLY AGAIN」を演奏。観客が両手を左右に上げながら踊りまくり、凄まじい熱気の中でライヴは終了した。最後にMY FIRST STORY、UVERworld、MAN WITH A MISSION、綾野が集まり、綾野の「『新宿スワンII』、行くぞ!」の掛け声で記念撮影が行われて、イベントはエンディングを迎えた。

©2017「新宿スワンII 」製作委員会

ランキングBOX

“気になる人の気になるランキング”をテーマに、様々な分野の著名人へ直撃した「MY BEST3」を紹介!オリジナルのランキングインタビュー記事をはじめグルメなどのトレンド情報やエンタメなどのストレートニュースなども毎日配信中です。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着