SUPER BEAVER 深い絆が生んだ新譜を
リリース、そして初の野外ワンマン開
催へ



渋谷:SUPER BEAVERを結成した最初の方は柳沢に歌詞について聞いたりしていたのですが、ここ4〜5年は何も聞かなくなりました。それは4人で経験してきたからこそわかる言葉などを柳沢がピックアップして、歌にしてくれているからだと思います。最近は歌詞の中に僕がライブのMCで言った言葉がそのまま入っていることもあるので、他の人が書いた曲を歌っているという違和感とかはまったく無く、スッと受け入れられていますね。

――この「美しい日」の中に込められている想いを聞かせてもらえますか?

柳沢:この「美しい日」も、2016年4月に結成10周年の締めくくりとして初めてZepp DiverCityでライブをした時の終演後に、渋谷が今日の感想を「いやぁ、今日は美しい日でした。」と言ったところから出来た曲なんです。僕は曲のタイトルを決めるのが苦手で、いつもギリギリまで決定しないのですが、この曲に関しては「美しい日」というワードが凄くしっくりきたのですぐに決めることができました。「美しい日」という曲の中には、SUPER BEAVERが今まで積み重ねてきた人との出会いや色んな活動を経てここまで辿りつけたという気持ちと、僕なりに解釈する“美しい日”という雰囲気を込めていて、渋谷だけに限らずメンバー全員で共有してきたもの全てが詰まっています。

――お互いが感化しあっているので、SUPER BEAVERらしさが曲や歌詞に強く出ているのですね。

渋谷:“鶏が先か、卵が先か”みたいな話になるもしれないですが、僕が話すMCや言葉の出処は、曲に感化されて自分の感性などを含めたワードが出てくることがほとんどなんです。その言葉を柳沢が拾ってくれてまた新たに曲になって、その新しい曲にまた自分が感化されて新しい言葉が生まれて……という言葉と感性の共有サイクルがうまくできていると思います。

――2曲目に収録されている「全部」は曲の展開が凄く特徴的で好きな曲なのですが、この曲はどのようなコンセプトがあったのでしょうか?

柳沢:この曲は展開が凄くシンプルで、ライブを意識して作った曲なんです。僕たちはライブで、お客さんと1つの空気や曲を共有するということを大事にしていて、ライブでは一瞬たりともみんなを置いていけぼりにしたくないので、SUPER BEAVERの楽曲にはみんなで口ずさめるようなメロディや、わかりやすい手拍子が入っていたりするんです。それは今作もそうですし前作のアルバム『27』でも凄く考えた部分ですね。渋谷も昔からそのことについてよく僕に言っていたんですよ。

渋谷:僕がお客さんとしてライブを観に行っていた時に何を求めていたのかな?と思っていて、その出た答えが“自然にカラダが動く”ということだったんですね。そして今度は僕たちがそれを作り上げるのはどうしたらいいのかと考えた時に1番いいと思った方法は、“わかりやすいメロディと明確な歌詞、そして一緒に歌ったり手をあげたりしても恥ずかしくない空気”を自分たちが作るっていうことが凄く大事だと思ったんです。なので、割と結成してから間もない時から柳沢に、“みんなで歌える部分を曲の中に入れ込んで欲しい”というのは言っていました。おこがましい言い方かもしれませんが、聴いてくれる人にわかりやすく親切に曲を作るということは大事だと思っています。なので、SUPER BEAVERの楽曲には手拍子や輪唱があってわかりやすく楽しめて、一緒に楽しみやすい状況を作れるような楽曲になっています。

――3曲目の「27」はライブバージョンで収録されていますが、なぜ「27」という曲をライブバージョンで収録されたのでしょうか?

柳沢:この「27」は前回のアルバムタイトルになっている曲で、2017年2月に公開の映画『君と100回目の恋』の挿入歌に、この曲が選ばれているんです。なので、その映画を観て僕たちの曲を知ってくれた人が、今回のCDを手にして見た時「27」という曲が入っていたら、そこが入り口として僕らの曲を聴いてくれるんじゃないかなと思って。あと、まだまだ僕たちのライブがどんなものなのか知らない人たちも多いし、SUPER BEAVERのライブがどんな感じなのかを知ってもらいたかったので、「27」をライブバージョンで収録する流れになりました。

――2017年4月30日(日)に日比谷野外大音楽堂、2017年5月13日(日)大阪城音楽堂でのワンマンライブを開催されますが、今までにこの会場でライブされたことはありますか?

渋谷:イベントではありますが、ワンマンでは初めてですね。東京の日比谷野外大音楽堂に関しては、前回のZepp DiverCityのキャパより少し大きいくらいですが、大阪は前回のBIGCATでのワンマンから3倍くらいのキャパになるなので、自分たち自身、思い切ったことをしたという気持ちです。

――前回よりもキャパが増えたうえに、野外での初ワンマンということなのですがどういう気持ちでしょうか。

渋谷:日比谷野外大音楽堂というステージは、僕のヒーローであるアーティスト達が立ってきた聖地だったので、昔からこの場所でどうしてもやりたいという想いがありました。なので、そこに自分たちが立てるのは凄くワクワクします。そして初めて大阪でツアーファイナルをするのですが、今まで大阪で凄く沢山ライブをしてきて、なんらかの形で大阪でツアーファイナルをしたいと思っていたのでいいタイミングで今回開催できたと思います。

写真

――2017年4月8日(土)に岡山でのワンマン公演が入っていますが、これはなにか岡山にゆかりがあってでしょうか?

渋谷:この岡山公演は、前回のツアーの時に岡山のCRAZYMAMA 2ndRoomという場所でライブをやったのですが、チケットを販売したら思っていたよりチケットが売れて即完になったんです。なので、より多くの人にライブを観てもらいたかったしチケットが取れなかった人の為に規模が大きいCRAZY MAMA KINGDOMに会場変更しよう思って、その事情をお客さんに説明して会場変更を提案したのですが、お客さんからは、思い入れがあるしライブハウスのキャパシティだからこそ観たいという意見が凄くたくさん来たんですね。なので、僕たちが既にその会場で打ち出したのだから、このままの会場でやるのが筋だと思ってCRAZYMAMA 2ndRoomでライブはしたのですが、その時ライブを観ることができなかったお客さんには期待だけさせてしまったので、どこかのタイミングでCRAZY MAMA KINGDOMでワンマンをするという約束をしたんです。そういう経緯があって、今回がいいタイミングだったので岡山でも開催することになりました。

――ライブハウスでのライブもされていて、多くのフェスにも出演されていますが、これからSUPER BEAVERが目指す目標はありますか?

渋谷:フェスにも出演できて、日比谷野外大音楽堂でもワンマンライブが出来るようになったので、次はそのお客さんたちをライブハウスに引っ張ってきたいですね。音楽フェスに来るお客さんは“お祭りに行く”という感覚の方が強い気がするんです。それは素晴らしいと思うのですが、“フェスだから行こう”じゃなくて、“音楽が聴ける、生でライブが観れるから行きたい”という気持ちが先になるにはどうしたらいいのかなっていうのは考えています。より音楽と向き合えて、色んなものに出会えて、そして音楽と自分の距離を凄く近くできるのはライブハウスかなと思っています。フェスにきているお客さんをライブハウスに来てもらうことが、密に音楽に向き合ってきた僕らだからこそやりたいことだし、そのような状況を作ることがバンドマンの使命とも思っています。

インタビュー・撮影=K兄 文=けんじろ~ 

ライブ情報「都会のラクダSP~ラクダキングダム~」※ワンマンライブ *SOLDOUT!!
日時:2017年4月8日(土)
会場:岡山CRAZYMAMAKINGDOM(岡山県)
「都会のラクダSP~ラクダビルディング~」※ワンマンライブ
日時:2017年4月30日(日)
会場:日比谷野外大音楽堂(東京都)
「都会のラクダSP~ラクダキャッスル~」※ワンマンライブ *SOLDOUT!!
日時:2017年5月13日(土)
会場:大阪城音楽堂(大阪府)
イベント情報PAN 日時:2017年1月27日(金)
会場:名古屋CLUB QUATTRO(愛知)
出演者:PAN ゲスト:SUPER BEAVERTOTALFAT PUNISHER'S NIGHT 2017 *SOLDOUT!!
日時:2017年1月29日(日)
会場:梅田CLUB QUATTRO(大阪府)
出演者:TOTALFAT/SUPER BEAVER/SHE'SLIVE EGG BUDOKAN ~shibuya eggman35周年大感謝祭~
日時:2017年2月19日(日)
会場:日本武道館(東京都)
出演者:SUPER BEAVER/sumika/Czecho No Republic/NOKKO/MAN WITH A MISSION/miwa/"shibuya eggman 35th special session band"/and more....(50音順)TOKYOMETROPOLITANROCKFESTIVALpresents「METROCKZERO2017」
日時:2017年2月25日(土)2月26日(日)
会場:EX THEATER ROPPONGI東京都)
出演者:赤い公演/GOOD ON THE REEL/ポルカドットスティングレイ/and more...
>感覚ピエロ/四星球/SUPER BEAVER/忘れらんねえよ
 

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着