ヒグチアイ、東京公演で魅せた「百六
十度」の全身全霊の旋律。 ツアー20
17~東名阪ワンマンライブレポート!

「百六十度」ツアー2017~東名阪ワンマンライブ


バンド形態でライブを行うオープニング
開演時刻になると、淡い青色の照明と煌びやかなSEをバックに赤いドレスを身にまとったヒグチアイが登場。
普段は鍵盤弾き語りの彼女だが、本日はバンド形態でライブを行うオープニングは『誰かの幸せは僕の不幸せ』。持ち味のアルトボイスをフロアに響かせ、彼女独特の世界感を広げていく。

ライブで定番の『自己紹介ソング』で会場を盛り上げ、『シンプル』をコミカルに歌ったかと思うと、ピアノラインが激しい『衝動』や、『猛暑です』をパワフルな歌声で観客を圧倒させていく。

MCでは、「百六十度というアルバムを去年の11月23日に発売し、メジャーデビューしました!ありがとうございます!」と、メジャーデビューの喜びを口にした。

その後は、力強いピアノが印象的な『朝に夢を託した』と『霙』を続けて披露し、聴く者の心を魅了していった。『アイカギ』と『さっちゃん』では、彼女本来のピアノ弾き語りとなり静寂な空気の中、涙腺が崩壊しそうになるバラード曲を歌い上げた。

自身の家族への思いを交えたが終わると『ぼくとおばあさん』を優しく歌い、過去の作品でも人気の高い『ココロジェリーフィッシュ』『黒い影』や、ストレートな感情が綴られている『まっすぐ』を披露。『恋人よ』では、別れの決意と葛藤を見事に描ききったロッカバラ—ドを歌い、怒涛のメドレーを終えた。

怒涛のメドレーを終えて…


「『百六十度』を発売する前、初めて行った八戸のライブハウスでそこの方がタロット占いが出来るので占って頂いたんですけど、「あなたは今年凄い、いいよ」って言われて。「はあ…そんな気がします。」って返したんですけど。(笑)そして「良いことっていうのは、今周りに一緒にいる人が連れてきてくれたものじゃなくて、前に一緒いた人のおかげなんだよ」って言ってもらって。自分が色んな環境が変わったからそういう良い流れになったのかな?って思ってたんですけど、前に離れてしまった人のおかげだって話を聞いてから、今までどれだけの人と、離れてきたかな?っていうことを凄く思いました。今、ここにいるみなさん、私が見えている「二百度の世界」(注:人間の視野が200度と言われている)のみなさんですが、もし万が一会えなくなったとしても、みなさんの事を私は忘れないでいようと思います。」とファンの方への深い愛情と感謝を語った。

ラストを飾ったのは、『備忘録』。この楽曲は、彼女の半世が赤裸々に語られている至極個人的な曲のはずなのに、なぜか胸を打たれ自然と共感する人が多くいたことだろう。それぐらい聞く人の心を奮い立たせる力のようなものを感じさせた1曲だった。

本編が終わっても、フロアからは鳴りやむことのない拍手が聴こえ、それに応えるかのように、ヒグチアイが再びステージに登場。

アンコールを飾るナンバー


アンコールを飾ったナンバーは、新曲の『わたしのしあわせ』。ピアノ弾き語りで、幸せのあり方と家族への想いをそっと忍ばせた。そしてインディーズ時代からの代表曲『東京』でラストを彩ってくれた。

アンコールを含む全17曲を歌い上げ、彼女が伝えていきたい想いが観客に届いたことだろう。ヒグチアイというシンガーソングライターがこれから世に響かせていきたい音楽は何なのか?

これからの彼女の動向を是非とも追っていただきたい。

TEXT:橋本美波


セットリスト
1.誰かの幸せは僕の不幸せ
2.自己紹介ソング~シンプル
3.衝動
4.猛暑です
MC
5.朝に夢を託した
6.霙
7.アイカギ 弾き語り
8.さっちゃん 弾き語り
MC
9.ぼくとおばあさん
10.ハダノアレ
11.ココロジェリーフィッシュ
12.黒い影
13.まっすぐ
14.恋人よ
MC
15.備忘録

[アンコール1]
わたしのしあわせ 弾き語り
[アンコール2]
東京

アーティスト

UtaTen

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