Hilcrhyme、結成10周年ツアーファイナルでみせた確かな軌跡

    ツアーファイナルで熱演するHilcrhyme

     ヒップホップユニットのHilcrhyme(ヒルクライム)が12月11日、東京・TOKYO DOME CITY HALLで、結成10周年を記念する全国ツアー『Hilcrhyme 10th Anniversary TOUR 2016 BEST10』の最終公演をおこなった。10年間の歴史を顧み、ファンによる人気投票でセットリストを組んだ今ツアーの最終公演。そのランキング結果は本人たちも「意外だった」ようだ。なお、11月6日に予定されていた京都公演が、TOCの体調不良により延期されたため、12月25日に振替公演が京都・KBSホールでおこなわれる。

    世代を問わず愛される

    Hilcrhyme

     この日は晴天に恵まれたが、吹き抜ける風は冷たく、街行く人々は足早に俯きながら、目的地に向かっていた。そんな景色の中で、ライブを待ちわびる、期待に満ちた笑顔で会場前に並ぶ観客の長蛇の列は、結成から10年で彼らが積み上げてきた音楽活動の成果の1つの形のように見えた。観客は若い男女から、家族連れまで幅広い層が見られ、彼らの音楽が世代を問わず、浸透していることが伺えた。

     SEとともにステージ背面に設置された円形のスクリーンに、Hilcrhymeがリリースしてきた音源のアートワークが映しだされると観客は総立ちとなった。

     ライトブラウンのセットアップに、黄色い蛍光色のスニーカーを履いたMC TOCと、ワインレッドのヴェルベット生地のアウターを羽織ったDJ KATSUがステージに登場。会場は歓声に包まれた。

    10年史上最多曲を披露

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     ファン投票によるランキングでセットリストを組間れていて、今ツアーはそのベスト10である「トラヴェルマシン」からオープニングを迎えた。TOCが「ヒルクライム結成10年を迎えました、ありがとうございます!」と挨拶。さらに、今日は今までで最多の37曲をやると宣言し、会場から歓声があがった。

     「New Era」ではサビで観客の持つ、色とりどりのペンライトが振られ、会場を音楽とともに彩った。

     TOCは「暑い! 今日は日頃のおこないがいいから、こんなに天気に恵まれたのかな、と思っています」と記念すべき最終公演が晴天に恵まれたことを喜んだ。

     ステージでは途中、ランキングの曲だけでなく、KATSUによるソロプレイも披露された。KATSUはサンプラーやキーボードを駆使し、ライブ会場をダンスフロアのように変え、盛り上げた。

     この間に、グレーのアウターにブラックのパンツという衣装に着替えたTOCが再び登場し、バラード曲をメドレー式にミックスした音源で披露した。

     TOCは「初心を忘れず、ということで。僕たちはクラブとかでライブやっていた頃は、15分とかショートタイムのショウが多かった。だから今みたいなミックスでライブしてみました」と結成から10年、その下積み時代を振り返った。

    想定外のランキングに驚き

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     さらにライブのランキングを振り返り、「本当に僕らも予想外のランキングで、びっくりしています。ファンの方はライブに来てくれて、シングルとか、カップリングとかに関係なく、本当に好きな曲を選んでくれたんだろうなと思いました」と本人たちも想定外のベスト10になった様子。

     そして、ライブはランキング2位に選ばれた「春夏秋冬」でクライマックスへ。TOC自身、名曲だと言い、「地元の新潟は夏は暑くて、冬は豪雪地帯で四季が分かりやすい。だから出来た曲だと思う」とこの曲が出来た背景を語った。

     曲の冒頭から、ペンライトが振られ、ステージ上のスクリーンには日本の四季の景色が映し出された。最後のサビで、TOCが観客にマイク向けると会場中に大合唱が響いた。

     ファンが選んだ、ランキング1位は「大丈夫」。ピアノとスロウなビート音に乗せて、TOCが優しいメロディラインを歌い上げた。TOCは「本当にいいライブができました、ありがとう! 11年目もよろしく」と礼を述べて、ステージを去った。

     2人が去った後も、会場からはアンコールを求める声と手拍子が途切れなく響いた。黒いTシャツに着替えたKATSUと、白いTシャツに着替えたTOCが再びステージに現れると歓声が上がった。

    新譜から初披露曲も

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     アンコールでは7日に発売された、7thアルバム『SIDE BY SIDE』収録曲である「クサイセリフ」と、表題曲「Side By Side」を初披露。

     「クサイセリフ」はライブでは、ラップパートだけを何度か披露していたものの、曲として完成されたバージョンは今回が初。TOCが「女の子に捧げる」と宣言した通り、<歯の浮くような言葉♪>をセクシーに身振り手振りを交えながら、歌唱。最後のラップパートでは、最前列にいた女性の観客の後頭部を手で抑え、顔を近づけながら歌唱。周りからは羨む声が聞かれた。

     TOCは「人生、色々あるよね。いつもヒルクライムの音楽がみんなの側にありますように」とその想いを語り、「Side By Side」を披露。アンビエントな電子音に乗せて力強く、そのメッセージを歌った。

    12月25日に振替公演

     なお、同ツアーでは11月6日に予定されていた京都公演が、TOCの体調不良により延期されたため、12月25日に振替公演が京都・KBSホールでおこなわれる。

     また、2017年3月25日に新潟・朱鷺メッセで『Hilcrhyme 10周年記念特別公演 朱ノ鷺二〇一七』を開催することが決まっている。

     来年は結成11年目を迎え、着実に自身の音楽とともに成長したHilcrhyme。これからまた10年、どのように進化していくのか、その明るい展望を期待させる公演だった。(取材・松尾模糊)

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